BtoBマーケ支援

BtoBマーケティングのフレームワーク15選|選び方・活用例・記入シート

マーケティングフレームワークとは

知りたい内容から読む

マーケティングフレームワークとは、市場分析や戦略立案を体系的に進めるための思考の枠組みです。複雑なビジネス環境を整理し、論理的に意思決定を行うための「型」として活用されます。

BtoB企業では、意思決定プロセスが長く関与者も多いため、「なんとなく」の施策判断ではなく、データと論理に基づいた戦略設計が求められます。フレームワークを活用することで、チーム内の認識を統一し、施策の優先順位づけを合理的に進められるのがメリットです。

本記事では、BtoB企業のマーケティング担当者が実務で使える15のフレームワークを、目的別に整理して解説します。自社の課題に合ったものを選び、コンテンツマーケティングや営業戦略に活かしてください。

BtoBマーケティング全体像はBtoBマーケティングとは?戦略・手法・始め方を完全解説で詳しく解説しています。

BtoBマーケのフレームワーク活用(30秒結論)

戦略を初めて整理する場合は、3C→STP→カスタマージャーニーマップ→KPIツリーという組み合わせから検討できます。すでに商談化率などの課題が分かっていれば、ファネル分析から始めても構いません。15種類を全部埋めることではなく、次に決めることに合う型を選びます。

BtoBマーケティングの基本フロー|5段階のどこでどのフレームワークを使うか

以下は市場理解から受注までを整理する進め方の例です。実際には、施策の結果を受けてターゲットや提案を見直す往復が生じます。顧客の購買も一直線には進まないため、社内の作業手順と顧客の検討段階を区別してください。

段階

この段階でやること

使うフレームワーク

主な指標

1. 市場・自社の把握

戦うべき市場と自社の立ち位置を決める

3C分析・PEST分析・SWOT分析・5フォース分析

—(前提整理)

2. 戦略の策定

誰に何をどう届けるかを固める

STP分析・ペルソナ・カスタマージャーニーマップ

—(前提整理)

3. 認知の獲得

見込み客に見つけてもらう

4P・カスタマージャーニーマップ

セッション数・表示回数

4. リード獲得と育成

接点を持ち、検討度を上げる

ファネル分析・ペルソナ設計

リード数・CPL・MQL数

5. 商談と受注

営業に引き渡し、成果を確認する

KPIツリー・ROI分析

商談化率・受注率・LTV

各段階の終了条件を決めます。市場理解なら「確認済みの顧客課題と未検証の仮説を区別できた」、戦略なら「優先対象と選ばれる理由を説明できた」、施策なら「担当者・期限・評価指標が決まった」が例です。分析に戻る条件も残し、判断材料が足りないまま施策だけ増やさないようにします。

段階ごとの指標の置き方はBtoBマーケティングKPI設計ガイドで、指標の定義と計算式まで整理しています。以降では、上の表に出てきたフレームワークを目的別に見ていきます。

迷ったときの選び方:いま決めたい問いから選ぶ

次の表は編集部による使い分けの目安です。複数の型が必要な場合も、どの判断を先に行うかを決めます。

いま決めたいこと

使う候補

分析後に残す判断

誰のどんな課題に応えるか

3C→STP

優先顧客と選ばれる理由。対象外も明記

外部の変化に備えるか

PEST→SWOT

事業への影響と、対応・監視する条件

価格競争の原因を知りたい

5フォース

買い手・供給者・代替手段など、どの力への対応か

顧客が比較検討で止まる

関与者別ジャーニー→ファネル

未解決の疑問、必要資料、営業との担当分担

施策を増やすか止めるか

KPIツリー→ROI・PDCA

観測条件、予算、継続・修正・中止の条件

「3CとSWOTはどちらが正しいか」ではなく、3Cで集めた情報を内部・外部に分けてSWOTで整理するなど、問いに合わせてつなげます。SWOTの枠を埋めても、情報の信頼性が自動的に高まるわけではありません。

目的別フレームワーク一覧

15のフレームワークを「環境分析」「戦略策定」「施策立案」「効果測定」の4つの目的別に分類しました。以下の一覧表を参考に、自社の課題に合ったフレームワークを確認してください。

カテゴリ

フレームワーク名

主な用途

整理して残すもの

環境分析

3C分析

自社・競合・顧客の関係整理

顧客課題と代替手段

環境分析

PEST分析

マクロ環境の把握

外部変化と事業への影響

環境分析

5フォース分析

業界の競争構造把握

競争・交渉上の圧力

環境分析

SWOT分析

強み・弱み・機会・脅威の整理

内部と外部の要因

戦略策定

STP分析

ターゲット選定とポジショニング

優先対象と価値提案

戦略策定

4P分析

マーケティングミックスの設計

製品・価格・販路・販促

戦略策定

バリューチェーン分析

価値提供プロセスの最適化

活動別の価値とコスト

戦略策定

アンゾフの成長マトリクス

成長戦略の方向性決定

4方向の成長案

施策立案

カスタマージャーニーマップ

購買プロセスの可視化

関与者別の疑問と接点

施策立案

AIDMA/AISAS

顧客の購買心理モデル

情報探索と行動の仮説

施策立案

ファネル分析

各段階の離脱ポイント特定

段階別の件数と転換率

施策立案

ペルソナ設計

ターゲット顧客像の具体化

確認済みの課題と仮説

効果測定

KPIツリー

目標と指標の構造化

指標の定義と分解式

効果測定

PDCA

継続的な改善サイクル

検証結果と次の行動

効果測定

ROI分析

投資対効果の定量評価

利益・費用・期間の前提

環境分析で使えるフレームワーク4選

1. 3C分析:市場全体の構造を把握する

3C分析はCustomer(顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の3つの視点で市場環境を整理する枠組みです。顧客が何に困り、どの代替手段と比較し、自社が何を提供できるかをつなげて考えます。

BtoBでの活用ポイントは、顧客分析で「企業としての課題」と「担当者個人の悩み」を分けて把握することです。たとえば、企業としてはコスト削減が課題でも、現場担当者は導入後の運用負荷を気にしている場合があります。この両方を踏まえたうえで、競合との差別化ポイントを明確にします。

2. PEST分析:マクロ環境の変化を読む

PEST分析は、Politics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)の4つの観点から、企業を取り巻くマクロ環境を分析する手法です。

BtoB企業では、法規制の変更(個人情報保護法改正など)や技術トレンドの変化(AI活用の加速など)が事業戦略に直接影響します。中長期のSEO戦略や新規事業の検討時に特に有効です。

PESTは自社の外側の環境を扱います。社内担当者のスキルや運用体制は内部要因として3CのCompanyやSWOTの強み・弱みに整理し、社会全体の技術普及と混同しないようにします。

3. 5フォース分析:業界の競争環境を構造化する

マイケル・ポーターが提唱した5フォース分析は、業界の競争状況を5つの力(既存競合・新規参入・代替品・買い手の交渉力・売り手の交渉力)で分析するフレームワークです。

BtoB企業が新しいサービスを立ち上げる際や、既存事業の競争優位性を見直す際に活用します。たとえば、SaaS市場への参入を検討する際、既存プレイヤーの数、スイッチングコストの高さ、代替ソリューションの有無を体系的に整理できます。

定義の確認先:Harvard Business School:The Five Forces。業界内の競争や交渉力を捉える枠組みとして説明されています。

4. SWOT分析:自社の立ち位置を明確にする

SWOT分析は、Strength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(機会)・Threat(脅威)の4象限で自社の状況を整理するフレームワークです。3C分析やPEST分析の結果を統合して使うと効果的です。

BtoBマーケティングでは、「強み × 機会」のクロス分析が特に重要です。自社の技術力やノウハウ(強み)と市場のニーズ拡大(機会)が重なる領域を見つけ、そこにリソースを集中させる判断ができます。

記入する際は「観察した事実/情報源と確認日/解釈/次に確かめること」を分けます。たとえば「営業が価格を理由に失注したと話した」は記録であり、「すべての顧客は価格だけで選ぶ」は未検証の解釈です。空欄を推測で埋めず、追加調査の担当者を決めます。

戦略策定で使えるフレームワーク4選

5. STP分析:誰に・何を・どう届けるかを決める

STP分析は、Segmentation(市場細分化)・Targeting(ターゲット選定)・Positioning(ポジショニング)の3ステップで、マーケティング戦略の方向性を決めるフレームワークです。

BtoB企業では、セグメンテーションの切り口として「業種」「企業規模」「地域」「事業課題」などが使われます。ターゲティングでは、自社の強みを最も活かせるセグメントを選びます。ポジショニングでは、競合と比較したときの独自の価値提案を明確にします。

LPや営業資料の訴求メッセージを設計する際にも、STP分析の結果が土台になります。

6. 4P分析:マーケティング施策を漏れなく設計する

4P分析は、Product(製品)・Price(価格)・Place(流通)・Promotion(販促)の4つの要素でマーケティングミックスを設計するフレームワークです。

BtoBの場合、Placeは「販売チャネル」として直販・代理店・オンラインの選択を検討します。PromotionにはWeb広告、展示会、ウェビナー、ホワイトペーパーなどが含まれます。BtoBでは「4C」(Customer Value, Cost, Convenience, Communication)に読み替えて、顧客視点で設計するアプローチも有効です。

7. バリューチェーン分析:価値提供の流れを最適化する

バリューチェーン分析は、原材料の調達から顧客への価値提供まで、事業活動を一連の流れとして分析するフレームワークです。各工程のコストと付加価値を可視化し、どこに強みがあるか、どこを改善すべきかを特定します。

製品開発、提供・納品、販売、サポートに加え、人材・調達・技術などの支援活動も対象にします。リードから受注までの転換率を見るファネル分析とは対象が異なります。SaaSなら、導入支援やサポートの強みを販売時の約束と結び付け、提供できる価値と必要コストを確認します。

定義の確認先:Harvard Business School:The Value Chain。顧客価値を提供する活動と、その結び付きに着目します。

8. アンゾフの成長マトリクス:成長の方向性を決める

アンゾフの成長マトリクスは、「既存市場 / 新規市場」×「既存製品 / 新製品」の4象限で、事業成長の方向性を整理するフレームワークです。

既存製品を既存市場で広げる市場浸透、既存製品を新市場へ届ける市場開拓、新製品を既存市場へ届ける製品開発、新製品を新市場へ届ける多角化の4方向を比べます。自社に合う方向は顧客理解、開発・販売能力、投資余力で判断します。既存顧客への追加提案でも、新製品か既存製品かによって分類が変わります。

施策立案で使えるフレームワーク4選

9. カスタマージャーニーマップ:購買プロセスを可視化する

カスタマージャーニーマップは、顧客が自社の製品・サービスを認知してから購入に至るまでのプロセスを時系列で可視化するフレームワークです。

BtoBの購買プロセスは、認知 → 情報収集 → 比較検討 → 稟議・社内調整 → 契約 という流れが一般的で、BtoCに比べて期間が長く関与者も多いのが特徴です。各ステージでの顧客の行動・思考・感情を整理し、それぞれに最適なコンテンツやタッチポイントを設計します。

たとえば「情報収集」段階ではSEO記事やホワイトペーパー、「比較検討」段階では導入事例やデモが有効です。リードナーチャリングの施策設計にも直結するフレームワークです。

10. AIDMA / AISAS:顧客の購買心理を理解する

AIDMA(Attention→Interest→Desire→Memory→Action)は、顧客の購買心理プロセスを5段階で表したモデルです。デジタル時代にはAISAS(Attention→Interest→Search→Action→Share)が使われることも増えています。

BtoBではSearch(検索・情報収集)の段階が特に重要です。担当者は上司への説明材料や比較資料を求めてWebで情報を探すため、この段階で自社のコンテンツが見つかるかどうかが商談獲得を左右します。

11. ファネル分析:各段階の離脱ポイントを特定する

ファネル(漏斗)分析は、認知から購入までの各段階でどれだけの見込み客が残っているかを数値で把握し、離脱ポイントを特定するフレームワークです。

訪問→資料請求→商談→受注を測るときは、セッション・人・企業・案件のどの単位を使うかを決めます。転換率が低いだけでCTAを原因とせず、計測漏れ、流入の意図、フォーム、追客、対象顧客との適合を確認します。母数・改善余地・必要工数を合わせて優先順位を決めてください。

ファネル各段階のツール選定はBtoBマーケティングツール比較を参照。

12. ペルソナ設計:ターゲット顧客像を具体化する

ペルソナ設計は、ターゲット顧客の典型像を具体的に描くフレームワークです。年齢・役職・業務内容・課題・情報収集の方法などを詳細に設定し、マーケティング施策の方向性を統一します。

BtoBでは「企業ペルソナ」と「個人ペルソナ」の両方を設計するのがポイントです。企業ペルソナでは業種・規模・売上・組織体制を、個人ペルソナでは担当者の役職・課題・情報収集の行動パターンを設定します。これにより、コンテンツの企画やメールの件名作成時に「この人に刺さるか」を判断する基準ができます。

1人体制の具体的なペルソナ例はBtoBマーケティングを1人で回す全手順を参照。

ペルソナの仮説整理を試したい方には、自社サービスのドヤペルソナAIも選択肢です。生成した人物像は実在顧客の調査結果ではありません。商談記録や顧客への確認で修正し、機能・利用条件はサービスページで確認してください。

効果測定で使えるフレームワーク3選

13. KPIツリー:目標と指標の関係を構造化する

KPIツリーは最終目標を、その目標につながる指標に分けて管理する枠組みです。たとえば新規契約額を「商談数×商談からの受注率×平均契約単価」に分解します。売上計上額と契約額は区別し、同じ集団・単位・観測条件で計算します。

MQL(マーケティングが有望と判定したリード)やSQL(営業が対応対象と判定したリード)を使う場合は、自社の判定条件を文書化します。SQLと商談を同じ状態として運用しているなら、別々の転換率を重ねません。受注率だけでなく、対応遅れや未確定案件も確認します。

KPI設計の詳しい手順はBtoBマーケティングKPI設計ガイドを参照。

14. PDCA:継続的な改善を仕組み化する

PDCA(Plan→Do→Check→Act)は、計画・実行・検証・改善の4ステップを繰り返すことで、施策の精度を継続的に高めるフレームワークです。

BtoBマーケティングでは、施策ごとにPDCAサイクルを回すことが重要です。メールマーケティングの件名テストから、Web広告のクリエイティブ改善まで、あらゆる施策にPDCAの考え方が適用できます。ポイントは、Check(検証)の段階で定量データに基づいた評価を行うことです。感覚的な判断ではなく、数値で改善効果を確認する習慣をつけましょう。

15. ROI分析:投資対効果を定量的に評価する

ROIは、投資に対する利益を評価する指標です。本記事の計算例では「施策による増分利益(施策費用控除前)から施策費用を引いた額÷施策費用×100」と定義します。仮に増分利益150万円、施策費用100万円なら50%です。費用控除後の利益から同じ費用を再び引かないようにしてください。費用が0の場合、この式では計算できません。

売上を広告費で割るROASとは区別します。ROIを施策間で比べるときは、利益の範囲、制作・運用人件費、対象期間、成果の帰属条件をそろえます。受注まで時間がかかる施策を開始直後だけで評価せず、増分利益を分離できない場合は推計の前提を明記します。

架空のBtoB SaaSで見る:3CからKPIまでのつなげ方

以下は編集部が作成した架空例で、実在サービスの調査結果・導入実績ではありません。「請求書の承認状況を共有するSaaS」を想定し、仮説を施策と検証につなげます。市場や顧客の設定は、実務では取材・商談記録などで確かめてください。

1.3Cで、解決する課題と比較対象を整理する

Customer(顧客)は、複数拠点の請求書を経理部門が集約し、承認待ちの確認に手間がかかる企業。Competitor(競合)は、他社SaaSに加えて表計算とメールによる現状運用。Company(自社)は、承認状況の共有と既存手順に合わせた初期設定を提供できる、という仮定です。「確認の手間」が導入費や移行負担を上回る課題か、担当者に聞いて検証します。

2.STPで対象と伝える価値を絞る

Segmentationでは、業種だけでなく拠点数、承認者数、現行の管理方法で分けます。Targetingでは、まず複数拠点を表計算で管理する従業員100〜300人の企業を対象に設定。Positioningは「今の承認手順を踏まえ、経理と承認者が進捗を共有できる」とします。「最安」「必ず工数半減」など、裏付けのない優位性には置き換えません。

3.購買に関わる人ごとに情報と次の行動を用意する

  • 経理担当者:課題認識の段階では業務整理シート、比較段階では操作デモを提供し、対象業務を確認する。

  • 経理責任者:比較・稟議段階で費用、移行作業、運用責任を整理し、導入範囲の合意へ進む。

  • 情報システム担当者:技術確認の段階で権限、データ管理、連携条件を確認し、導入可否の判断材料をそろえる。

関与者は順番に登場するとは限りません。同時に検討することを想定し、誰の疑問が未解決で商談が止まっているかを記録します。

4.同じ獲得コホートでKPIをつなぐ

架空の計算例として、ある月に新規獲得した重複のない100リードを同じ集団として追跡し、観測終了日までに20件が商談化、5件が受注したとします。商談化率は20÷100=20%、商談からの受注率は5÷20=25%、リードからの受注率は5%です。リードと案件が1対1に対応する仮定で、商談化・受注の定義も事前にそろえます。

全件が年間契約単価60万円なら、新規契約額は5件×60万円=300万円です。これは同期間に計上する売上や入金額ではありません。獲得月と受注月がずれるため、当月の新規リード数で当月受注数を割らず、獲得月・観測終了日・検討中の件数を併記して評価します。

コピーして使える戦略記入シート

以下は自社の判断材料を整理する空欄シートです。項目をコピーし、決める必要がある欄から記入してください。情報がない欄は「不明」とし、推測で事実欄を埋めません。既存資料がある場合は資料名と該当箇所を記載すれば十分です。

1.今回の判断と、その根拠

判断したい問い:
今回決めること/今回は決めないこと:
判断期限/決定者:
顧客:確認済みの事実[ ]/仮説[ ]
競合・現状の代替手段:確認済みの事実[ ]/仮説[ ]
自社の提供能力・制約:確認済みの事実[ ]/仮説[ ]
各事実の情報源・確認日・対象範囲:
判断への影響が大きい未確認事項:
追加確認の方法/担当/期限:

少数の商談で聞いた内容を顧客全体の特徴に広げず、誰について確認した情報かを残します。意見が分かれた場合は、結論だけでなく判断を変え得る情報も記録してください。

2.優先対象と、購買に関わる人の疑問

優先する対象と条件:
今回は対象から外す条件/除外する理由:
提供する価値/それを支える根拠:
関与者の役割:
検討段階/解決していない疑問:
必要な説明・資料/次に確認してもらうこと:
疑問を把握した根拠/未確認なら検証方法:

関与者の欄は役割ごとに複製します。利用者、決裁者、技術確認者などを想定する場合も、実際に関わる人と未確認の想定を区別し、必要な情報が同じとは決めつけません。

3.実行と見直しの約束

施策/検証する仮説:
実行担当/確認担当:
着手日/実施期限/判定日:
予算・作業時間の上限:
指標名/定義/単位/データ取得元:
基準値/目標値/集計対象・観測期間:
継続する条件:
修正・中止を判断する条件:
判断に必要なデータが不足した場合の対応:
実施結果/次の行動/判断者:

施策ごとに複製し、開始前に判定条件を合意します。受注までの時間差を考慮し、結果が未確定なのか、目標に届かなかったのかを分けて記録してください。数値の変化だけで施策の効果を断定せず、他の変更や計測条件も確認します。

フレームワーク活用の5ステップ

フレームワークは知っているだけでは成果につながりません。実務で使いこなすための5つのステップを解説します。

ステップ1:課題を明確にする

最初に行うべきは「今、何に困っているのか」を明文化することです。「リード獲得数が足りない」「競合に勝てない」「ターゲットが定まっていない」など、課題によって使うべきフレームワークは異なります。課題が曖昧なままフレームワークを使い始めると、分析作業そのものが目的化してしまいます。

ステップ2:適切なフレームワークを選ぶ

課題に応じて、前述の一覧表から最適なフレームワークを1〜2つ選びます。欲張って複数のフレームワークを同時に進めると、どれも中途半端になりがちです。まず1つのフレームワークで分析を完了させ、その結果を踏まえて次の分析に進むのが効率的です。

ステップ3:情報を収集して分析する

営業の商談・失注記録、顧客への質問、アクセス解析、公開資料を集めます。各記入欄を「確認済み」「仮説」「不明」に分け、根拠の資料名と確認日を残します。仮説が誤っていたときに影響する判断も記録すると、調査の優先順位を決められます。

ステップ4:分析結果から行動指針を導く

分析結果を「施策/担当/期限/評価指標/見直す条件」に落とします。MQLから営業対応への移行が少ない場合も、すぐにメールを増やすのではなく、判定条件の不一致や引き渡し漏れを先に調べます。原因の仮説と実行する対策を対応させましょう。

ステップ5:定期的に見直す

市場環境や競合の動きは常に変化します。一度行った分析を永遠の正解として扱わず、四半期ごと、あるいは大きな環境変化があったタイミングで分析をアップデートする習慣をつけましょう。特に3C分析とSWOT分析は、定期的な見直しの効果が大きいフレームワークです。

よくある質問(FAQ)

Q. BtoBマーケティングで最初に使うべきフレームワークはどれですか?

まず3C分析で市場環境を把握し、次にSTP分析でターゲットとポジショニングを決めるのが基本の流れです。この2つを実施するだけでも、マーケティング戦略の方向性が明確になります。施策立案の段階ではカスタマージャーニーマップを活用し、効果測定にはKPIツリーを使うのが実務的な組み合わせです。

Q. フレームワークの分析にどれくらいの時間をかけるべきですか?

必要な時間は、手元の資料と意思決定の重さで変わります。最初の整理会議と、追加調査・検証を分けて計画してください。時間だけで終了せず、決めたこと、未確認事項、次の担当者が残っているかを確認します。

Q. フレームワークは1人で使えますか?チームで取り組むべきですか?

1人でも整理を始められます。営業、製品担当、顧客対応者に、顧客課題や提供できる機能を確認してください。人数だけで品質や意思決定の速さは決まりません。事実と仮説を区別する共通の記入欄を使います。

Q. SWOT分析と3C分析の違いは何ですか?

3C分析は「顧客・競合・自社」の3者間の関係を客観的に整理するフレームワークです。一方、SWOT分析は「自社の内部環境(強み・弱み)」と「外部環境(機会・脅威)」を整理するものです。実務では3C分析で情報を収集し、その結果をSWOT分析のフォーマットに落とし込むという使い方が効果的です。

Q. デジタルマーケティング特有のフレームワークはありますか?

ファネル分析やAISASモデルはデジタルマーケティングに特に適したフレームワークです。加えて、MA(マーケティングオートメーション)を活用したリードスコアリングも、デジタル時代のBtoBマーケティングにおける実践的な手法として広く使われています。

Q6. AIツールを使ってフレームワーク分析を効率化できる?

AIは提供済み資料の分類や質問案、ペルソナの仮説作成に使えます。市場の事実や顧客の意向を証明するものではありません。出力を元資料と照合し、未確認の情報は仮説と表示します。短縮時間はここでは実測していないため断定しません。

まとめ

マーケティングフレームワークは、BtoB企業の戦略立案を体系的に進めるための強力なツールです。本記事で紹介した15のフレームワークの中から、自社の課題に合ったものを選んで活用してください。

3Cで整理した顧客課題をSTPで絞り、関与者ごとの疑問に答える施策を作り、KPIで確かめるという使い方が一例です。既存の分析がある場合は、不足している判断材料から補ってください。

記事内の記入例を自社の実際の商談・顧客情報に置き換え、次の施策を1つ決めましょう。実行後は結果と仮説を照合し、続ける・修正する・止める判断を残すことが大切です。

BtoBマーケティングの戦略設計やフレームワーク活用のご相談は、ドヤマーケまでお気軽にお問い合わせください。

フレームワーク分析の実行や戦略コンサル支援は、BtoBマーケティング外注費用の相場もご参照ください。

記事をシェア

Writer /

この記事の著者

Katuski.Mitsumori

三森 捷暉(みつもり かつき)

著者プロフィールはこちらから↓
 /author/mitsumori
BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

BtoBマーケティング、SEO、コンテンツマーケティング、生成AI活用を専門とするマーケター/事業責任者です。
2021年、新卒第1号として株式会社Piece to Peace(CarryMe)に入社し、広報・マーケティング・デザイン・コンテンツ制作を横断的に担当。SEO記事、比較記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告施策を組み合わせた商談創出の仕組み化を推進してきました。

その後、株式会社スリスタ(設立:2025年3月14日/代表:三森 捷暉)を設立。
現在はスリスタにて、AIを活用したマーケティング業務の自動化・省力化に注力しています。

スリスタでは、SEO記事制作、比較記事、一次情報設計、バナー制作、構成案作成といったマーケティング業務を、ユーザーが「選ぶだけ」「スワイプするだけ」で進められる設計思想をもとに、AIツールとして実務レベルで実装。
マーケティングを「1人でも回せる状態」にするための仕組みづくりを行っています。
ウェビナー・登壇実績
CarryMe主催ウェビナー
URL:https://carryme.jp/webinar58_20251126_ntt_webinar
絶対に失敗しないためのタクシー広告しくじり発表会
PR TIMES掲載イベント
URL:https://carryme.jp/agent/seminar-event/webinar23_20240417_taxi_ads_webinar/