AI・マーケトレンド
SEO記事の品質は、書き始める前の構成案でほぼ決まります。構成案なしで書き始めた記事は、話が行き来して読みにくく、検索意図から外れた見出しが混ざり、結果として順位がつきません。逆に、構成案がしっかりしていれば、本文の執筆は「見出しを埋める作業」になり、外注してもAIに書かせても品質が安定します。
この記事では、上位表示を狙える構成案の作り方を6ステップで解説します。検索意図の分解のしかた、上位記事分析で見るべきポイント、見出し設計のコツ、コピーして使えるテンプレート、構成案づくりを時短するAIプロンプトまで、この1本で構成案作成の全工程をカバーします。
30秒で分かる結論
構成案は「キーワード選定→検索意図の分解→上位10記事の分析→網羅+独自性の設計→見出しに変換→リード文設計」の6ステップで作る
検索意図は「知りたいこと(顕在)」と「本当に解決したいこと(潜在)」の2層で捉える。潜在意図に答える見出しが差別化になる
H2は「検索意図への回答」、H3は「その具体化」。見出しだけ読めば記事の結論が分かる状態が理想
上位記事の共通見出しは網羅性の最低ライン。そこに自社だけの一次情報を1〜2章足して初めて1位が狙える
構成案の叩き台はAIで数分で作れる。ただし独自性の設計は人の仕事
SEO記事の構成案とは?なぜ品質の8割が決まるのか
構成案とは、記事のタイトル・見出し(H2/H3)・各見出しで書く内容・文字数目安をまとめた、記事の設計図です。
構成案が品質の8割を決めると言える理由は、検索順位を左右する要素の大半が構成段階で確定するからです。検索意図に答えているか、必要なトピックを網羅しているか、独自の情報があるか、論理の順番が自然か。これらはすべて見出しの設計で決まります。本文の文章力で挽回できるのは、読みやすさの部分だけです。
また、構成案には制作体制上のメリットもあります。執筆を外注する場合もAIに任せる場合も、構成案の品質がそのまま納品物の品質になります。「書いてから直す」より「設計で担保する」ほうが、修正コストは圧倒的に小さく済みます。
構成案の作り方6ステップ
ステップ1:キーワードと記事のゴールを決める
まず「どのキーワードで、誰に読ませて、読後にどう動いてほしいか」を1行で書きます。例えば「『構成案 作り方』で、BtoBのマーケ担当者に読ませて、自社の記事制作フローに構成案工程を入れてもらう」。ゴールがないと、見出しの取捨選択の基準がなくなります。キーワード自体の選び方はSEOキーワード選定のやり方で解説しています。
ステップ2:検索意図を2層に分解する
キーワードの裏にある意図を「顕在意図」と「潜在意図」に分けて書き出します。
顕在意図: 検索窓に打った言葉どおりの欲求。「構成案の作り方の手順を知りたい」
潜在意図: その先にある本当の目的。「記事の品質を安定させたい」「外注やAIをうまく使いたい」「上位表示したい」
上位記事の多くは顕在意図には答えています。順位の差がつくのは潜在意図への回答です。「手順は分かったけど、結局うちの場合はどうすれば?」に答える見出しを用意できるかが勝負になります。意図の分解に迷ったら、検索結果そのものがヒントになります。上位に手順記事が並ぶなら「やり方を知りたい」、比較記事が並ぶなら「選びたい」が多数派の意図です。意図の種類と読み解き方は検索意図の分析方法で詳しく解説しています。
ステップ3:上位10記事を分析する
対象キーワードで検索し、上位10記事の見出し構成を書き出します(AIに任せられます。後述)。見るポイントは3つです。
共通して扱われているトピック: これが網羅性の最低ライン。基本的にすべてカバーする
記事の型: 手順型か、比較型か、一覧型か。上位の型に合わせるのが原則
扱われていないトピック: 自分の経験上「実務では重要なのに誰も書いていないこと」が独自性の種になる
ステップ4:網羅と独自性を設計する
ステップ3の結果から、「共通トピック(必須)+潜在意図への回答+自社だけの一次情報」で記事の材料を確定します。一次情報とは、自社の実測データ、顧客事例、失敗談、独自の判断基準などです。ここが構成案づくりで唯一、AIに代替できない工程です。材料が出揃ったら、読者の理解が進む順番に並べます。基本は「結論→全体像→手順→応用→FAQ」の流れです。
ステップ5:見出しに変換する
材料を見出しの文言に落とします。コツは3つあります。
H2は検索意図への回答単位で切る。「構成案とは」「作り方6ステップ」「テンプレート」のように、H2だけ読めば記事の全体像が分かるようにする
H3はH2の具体化。手順の各ステップ、比較の各項目など、同じ粒度で並べる
見出しにはキーワードを不自然にならない範囲で含める。ただし全見出しに詰め込むのは逆効果
ステップ6:タイトル・リード文・CTAを設計する
最後に、タイトル案を3本、リード文で提示する「読者の悩み」と「この記事で得られるもの」、記事の出口(CTA:資料請求、関連記事、サービス紹介)を決めます。タイトルはクリック率を直接左右する最重要パーツなので、構成案の段階で複数案作っておきます。詳しくは記事タイトルの書き方を参考にしてください。
三森の実務メモ:構成案のセルフチェックで私が必ずやるのは、「見出しだけを上から読んで、記事の主張が通るか」の確認です。本文を1文字も読まずに、H2とH3だけで「なるほど、そういう手順ね」と分かれば合格。見出しを読んでも何が言いたいか分からない記事は、本文がどれだけ丁寧でも読者が離脱します。実際、検索ユーザーの多くは本文を頭から読まず、見出しを拾い読みして必要な箇所だけ読みます。「見出しは目次であり要約である」と考えて設計すると、滞在時間も順位も変わってきます。
そのまま使える構成案テンプレート
構成案は次のフォーマットで1枚にまとめます。チームでの共有や外注時の指示書としてそのまま使えます。
【対象キーワード】
【検索意図】顕在:/潜在:
【読者像】
【記事のゴール(読後の行動)】
【タイトル案】3本
【メタディスクリプション案】100〜130字
■構成
H2: (見出し)
- この章で伝えること(2〜3行)
- 使うデータ・事例
- 文字数目安
H2: …(繰り返し)
【独自性ポイント】この記事だけの一次情報は何か
【内部リンク】張る記事とアンカーテキスト
【CTA】記事の出口重要なのは「この章で伝えること」を見出しごとに2〜3行書いておくことです。見出しの文言だけだと、書き手によって中身の解釈がブレます。伝えることまで固定して、初めて設計図として機能します。また、内部リンク欄を構成案の段階で埋めておくと、執筆時にリンクを探す手間が消え、記事公開と同時にサイト内の導線が完成します。
このテンプレートは、記事の型に応じて骨組みを差し替えて使います。検索意図(ステップ2・3で見極めた型)に合わせるのが原則で、目安は次のとおりです。
手順型(「〇〇のやり方」): 「結論→〇〇とは→やり方Nステップ→注意点・NG例→FAQ」。各ステップをH3で同じ粒度に揃える
比較型(「A B 比較」「〇〇 おすすめ」): 「結論(先に推奨を提示)→比較の軸の説明→比較表→タイプ別の選び方→FAQ」。比較表を必ず1つ入れる
お悩み解決型(「〇〇 できない」「〇〇 遅い」): 「結論→原因の切り分け→原因別の対処→再発防止→FAQ」。読者の状況を分岐させて、自分の原因にたどり着ける構成にする
同じキーワードでも、上位に並ぶのが手順記事か比較記事かで取るべき型は変わります。テンプレートを丸ごと1種類で運用せず、型を見極めてから骨組みを選ぶと、検索意図とのズレが構成段階でほぼ消えます。
AIで構成案の叩き台を作るプロンプト例
ステップ3〜5の作業はAIで時短できます。上位記事の見出しを貼り付けて、次のように指示します。
あなたはBtoBメディアのSEO編集者です。
以下の情報から、SEO記事の構成案を作成してください。
【対象キーワード】(例:構成案 作り方)
【読者像】(例:BtoB中小企業のマーケ担当。記事制作を内製し始めたばかり)
【上位5記事の見出し構成】
(貼り付け)
【出力形式】
1. 検索意図の分析(顕在/潜在の2層)
2. 上位記事の共通トピック一覧
3. H2/H3の構成案(各見出しに「この章で伝えること」を2行つける)
4. 上位記事にない差別化候補を3つ(「筆者の実体験が必要」等の条件つきで)
【制約】
・上位記事の見出しをそのままコピーしない。意図単位で再構成する
・「まとめ」「いかがでしたか」のような中身のない見出しは禁止
・差別化候補は、一般論ではなく一次情報を要求するものにするAIの構成案はあくまで「上位記事の最大公約数」です。そのまま使うと、既存の上位記事の劣化コピーになります。ステップ4の独自性(自社のデータ・経験)を人が足してから執筆に進んでください。執筆工程も含めたAI活用の全体像は、SEO記事をAIで書く方法で解説しています。
三森の実務メモ:私は構成案づくりにかける時間を「執筆と同じかそれ以上」に設定しています。目安は、5,000字の記事なら構成案に60〜90分、執筆はAI併用で60分。逆配分にして構成10分・執筆3時間で書いた記事は、ほぼ例外なくリライト行きになりました。もうひとつ、構成案は作った当日に執筆まで進まないほうがいいです。翌日に見直すと、「この見出し、読者は求めてないな」という粗が必ず1〜2個見つかります。この一晩の寝かせが、公開後のリライト1回分の工数を節約してくれます。
動画で学ぶ
SEO記事制作とAI活用の実務ノウハウは、YouTubeチャンネル(三森のAIマーケ研究所)でも解説しています。記事と併せてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 構成案の作成にはどのくらい時間をかけるべきですか?
5,000字クラスの記事で60〜90分が目安です。内訳は、検索意図の分解と上位分析に30分(AI併用なら15分)、網羅と独自性の設計に30分、見出しへの変換とタイトル案に30分程度です。速く作ることより、独自性ポイントを1つ以上入れることを優先してください。
Q. 上位記事の構成を参考にするのはパクリになりませんか?
「共通トピックの網羅」は問題ありません。検索意図が同じなら、扱うべきトピックが重なるのは自然なことです。問題になるのは、見出しの文言や本文の表現をそのまま写すことと、独自の情報が何もないことです。上位を網羅性の基準として使い、主張・事例・データは自社のものを入れる。この線引きを守れば、パクリではなく「より良い回答」になります。
Q. 文字数はどうやって決めればいいですか?
上位10記事のボリューム感を目安にしつつ、「検索意図に答えきるのに必要な量」で決めます。上位が3,000字前後なら3,000〜5,000字、上位が8,000字級の網羅記事ばかりなら同等以上が目安です。ただし文字数そのものはランキング要因ではありません。意図に答え終わっているのに水増しするのは逆効果です。
Q. 構成案なしで書くと、実際どんな問題が起きますか?
典型的には3つ起きます。①同じ話が複数の見出しに散らばり、読者が迷子になる。②書きやすいことから書いてしまい、検索意図の中心が手薄になる。③執筆後に「この章いらなかった」と気づき、削る・並べ替える手戻りが発生する。特に外注やAI執筆では、構成案がないと修正往復が2〜3回増え、内製より高くつくことすらあります。
まとめ:構成案は「上位の網羅+自社だけの一次情報」で作る
構成案づくりは、キーワードとゴールを決め、検索意図を2層に分解し、上位10記事で網羅ラインを確認し、自社だけの一次情報を足して、見出しに変換する。この6ステップです。見出しだけで主張が通るか、独自性が1つ以上あるか。この2点をチェックしてから書き始めれば、記事の品質は安定します。
なお、キーワードを入力すると検索意図の分析から構成案・本文案までを自動生成するのが、ドヤマーケAIのドヤ記事作成です。叩き台づくりを数分に短縮し、人は独自性の設計に集中する、という分業がすぐに実現できます。構成案づくりに毎回時間がかかっている方は、無料でお試しください。編集部の補足調査データ(2026年最新・n=400)
構成案づくりの段階からAIを使う現場が増えています。株式会社スリスタが全国の会社員400名に実施した『企業の生成AI活用実態調査2026』では、業務での生成AIツール利用率はChatGPT 60.8%・Google Gemini 49.7%・Microsoft Copilot 41.8%・Claude 7.8%で、AI利用者の49.0%が複数ツールを併用(平均1.82ツール)。検索意図の分解や見出し設計をAIに叩き台として作らせ、人間が上位記事と一次情報で磨く分業が、構成案の質を高めます。
出典:株式会社スリスタ『企業の生成AI活用実態調査2026』(n=400)。全クロス集計は職場の生成AIツールシェア実態2026、プレスリリースはPR TIMESで公開中。
▶ 動画で学ぶ:ドヤマーケAIチャンネル(マーケティング×AIの実践)


