CAC(顧客獲得コスト)

    CAC(顧客獲得コスト)とは、新規顧客1人を獲得するためにかかったマーケティング費用と営業費用の合計を、獲得顧客数で割った指標です。

    読み方: しーえーしー / 英語: Customer Acquisition Cost

    CAC(顧客獲得コスト)の詳細

    CACは、顧客獲得の効率性を測る最重要指標の一つです。「いくらかけて1社(1人)の顧客を獲得したか」を可視化し、投資判断の基準となります。

    CACの計算方法

    CAC = (マーケティング費用 + 営業費用) ÷ 新規獲得顧客数

    例:月間マーケ費100万円 + 営業人件費200万円、新規獲得10社の場合

    CAC = 300万円 ÷ 10社 = 30万円/社

    Blended CACとPaid CAC

    • Blended CAC:全チャネル合計のCAC(オーガニック含む)
    • Paid CAC:有料チャネルのみのCAC(広告・展示会等)

    投資家向けにはBlended CACが使われますが、マーケティング実務ではチャネル別CACが重要です。

    CAC削減の主要アプローチ

    1. オーガニックチャネルの強化:SEO・コンテンツマーケティングで広告依存を減らす

    2. CVR改善:LP・CTAの最適化で同じ流入から多くのリードを獲得

    3. 営業効率の向上:インサイドセールスの導入、商談の質向上

    4. リファラルの活用:既存顧客からの紹介による低コスト獲得

    CAC回収期間(Payback Period)

    CACを何ヶ月で回収できるかも重要指標です。SaaSでは12ヶ月以内の回収が一つの目安とされます。

    なぜ重要か

    CACを把握していない企業は、「広告を増やせば成長する」という思い込みに陥りがちです。実際にはCACが高すぎると、顧客を獲得するほど赤字が拡大するケースもあります。

    LTVとセットでCAC/LTV比率を管理することで、「成長投資」と「無駄遣い」の線引きが明確になります。

    チャネル別CACを分析すれば、最も効率の良いチャネルに予算を集中させる判断ができ、限られたマーケティング予算の最適配分が可能になります。

    活用方法

    1. コストの洗い出し
    • マーケティング費用(広告費・ツール費・外注費)と営業費用(人件費・交通費)を月次で集計
    1. チャネル別CACの算出
    • SEO・広告・展示会・紹介など、チャネルごとにコストと獲得顧客数を紐づけてCACを計算
    1. LTV/CAC比率の検証
    • 各チャネルのCACとそのチャネル経由顧客のLTVを比較し、投資効率を評価
    1. 高効率チャネルへの予算シフト
    • CACが低く、LTVが高いチャネルに予算を重点配分
    1. CVR改善によるCAC削減
    • LP・バナー・CTAのA/Bテストで転換率を上げ、同じ投資額でより多くの顧客を獲得

    ドヤマーケの実務経験

    当社の支援先では、チャネル別CACを正確に把握できていない企業が大半です。「広告費は分かるがSEOのコストは不明」「営業人件費をCACに含めていない」というケースが多く、まずは正確な計測体制の構築から着手します。

    その上で、CACを下げる最も即効性のある施策として、LP・バナーのクリエイティブ改善を実施。AIで複数パターンを生成し、デザインチームが仕上げてA/Bテストを回すことで、CVRの改善を通じたCAC削減を実現しています。

    現場から得た知見

    CAC削減で最もROIが高い施策は「LP・CTAの改善」です。流入を増やすのは時間もコストもかかりますが、既存流入のCVRを1.5倍にすれば、CACは約33%下がります。

    ボタンの色やコピー、フォームの項目数といった細部の改善が、数万円〜数十万円のCAC差を生みます。戦略ではなく実行の細部にこだわることが、CAC削減の最短ルートです。

    実績データ

    LP改善によりCVRを1.2%から2.1%に向上させた支援先では、リスティング広告のCACが4.2万円から2.4万円に低下しました。

    SEO経由のCACは広告経由の約1/3〜1/5で推移しており、コンテンツ投資の回収期間は平均6〜8ヶ月です。

    CACの正確な計測体制を構築した企業の90%が、3ヶ月以内にマーケティング予算の再配分を実施しています。

    専門家コメント

    CACは「下げればいい」ものではなく、LTVとのバランスで判断するものです。CACを下げすぎるとリード品質が下がり、結果的にLTVも低下することがあります。 重要なのはチャネル別のCAC/LTV比率を可視化し、効率の良いチャネルにリソースを集中すること。AIを活用したクリエイティブの量産とテストにより、「実行のスピード」でCACを下げるアプローチが最も再現性があります。

    三森 捷暉(みつもり かつき)|BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

    関連用語

    関連記事

    よくある質問

    CACにはどこまでのコストを含めるべきですか?

    広告費・コンテンツ制作費・ツール費に加え、マーケティング・営業の人件費も含めるのが正確です。人件費を除外すると実際のCACを過小評価し、投資判断を誤ります。

    BtoB SaaSのCACの相場はどのくらいですか?

    月額1〜3万円のSaaSでCAC 5〜15万円、月額10万円以上のSaaSでCAC 30〜80万円程度が目安です。ただし業界・商材により大きく異なるため、自社のLTV/CAC比率で判断してください。

    👉 全サービスの詳細はこちら

    記事をシェア

    Writer /

    この記事の著者

    Katuski.Mitsumori

    三森 捷暉(みつもり かつき)

    著者プロフィールはこちらから↓
     /author/mitsumori
    BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

    BtoBマーケティング、SEO、コンテンツマーケティング、生成AI活用を専門とするマーケター/事業責任者です。
    2021年、新卒第1号として株式会社Piece to Peace(CarryMe)に入社し、広報・マーケティング・デザイン・コンテンツ制作を横断的に担当。SEO記事、比較記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告施策を組み合わせた商談創出の仕組み化を推進してきました。

    その後、株式会社スリスタ(設立:2025年3月14日/代表:三森 捷暉)を設立。
    現在はスリスタにて、AIを活用したマーケティング業務の自動化・省力化に注力しています。

    スリスタでは、SEO記事制作、比較記事、一次情報設計、バナー制作、構成案作成といったマーケティング業務を、ユーザーが「選ぶだけ」「スワイプするだけ」で進められる設計思想をもとに、AIツールとして実務レベルで実装。
    マーケティングを「1人でも回せる状態」にするための仕組みづくりを行っています。
    ウェビナー・登壇実績
    CarryMe主催ウェビナー
    URL:https://carryme.jp/webinar58_20251126_ntt_webinar
    絶対に失敗しないためのタクシー広告しくじり発表会
    PR TIMES掲載イベント
    URL:https://carryme.jp/agent/seminar-event/webinar23_20240417_taxi_ads_webinar/