AI・マーケトレンド
Claudeで提案書作成|課題仮説〜RFP回答のテンプレ付き

この記事の位置づけ:本記事は、Claudeで提案書を作る手順をまとめた記事です。顧客情報から課題仮説を立てて文書型の提案書にする流れ、RFP(提案依頼書)への回答書、社内企画書、営業資料のスライド化までを扱います。編集できるPowerPoint(.pptx)を作る4つの方法の比較やモデルの選び方など、資料作成全般を知りたい場合はClaudeで資料作成|提案書・営業資料が完成するプロンプト3種をご覧ください。
Claudeで資料作成する方法|提案資料・営業資料をAIで作る実践手順とプロンプト
Claudeで提案資料・営業資料・ホワイトペーパーを作る方法を解説。プロンプト例、修正手順、PowerPoint化、失敗例、チェックリストまで実務向けにまとめます。この記事では、ドヤマーケAIの動画内容をもとに、実務でそのまま使える手順・プロンプト・失敗例・チェックリストまで整理します。
元動画: 「知らないと損!AIで提案資料を量産する時代がもう来てます【Claude×パワポ】」

Claude 提案資料の作り方(30秒で分かる結論)
弊社の職場の生成AIツールシェア実態2026 調査リポート(n=400)によると、職場で使われている生成AIは ChatGPT 60.8%/Gemini 49.7%/Copilot 41.8% の3強体制。Claudeは「ロジカルな初稿づくり」「冗長な文章を1スライド1メッセージに圧縮する処理」「読者・目的・トーンを指定した上での構成生成」で特に強みを発揮します。本記事ではClaudeで提案資料を5分で量産するためのプロンプト・実践手順・失敗例・チェックリストを実務向けに整理します。
この記事の結論
Claudeで資料作成をするなら、いきなり「資料を作って」と頼むのではなく、読者・目的・構成・トーン・スライド枚数を先に渡すのが重要です。Claudeはゼロから初稿を作る工程、構成を整理する工程、ページごとの本文を整える工程に強く、PowerPoint上の細かなデザイン調整や事実確認は人が担うのが現実的です。

この記事でわかること
· Claudeで資料作成が本当にできるのか知りたい
· 営業資料・提案資料を短時間で作る手順を知りたい
· そのまま使えるプロンプト例がほしい
· AI資料を商談で使う前の確認ポイントを知りたい
実務で使う前に知っておきたいこと
このテーマで大切なのは、ツールの機能を知るだけでなく、どの業務に使い、どこまでAIに任せ、どこを人が確認するかを決めることです。AIは初稿づくりや整理には強い一方で、事実確認、ブランド判断、最終的な品質管理は人が担う必要があります。
この記事では、動画の実演内容をもとに、具体的な手順、プロンプト例、失敗しやすい点、公開・納品前のチェックポイントまで実務向けに整理します。
弊社の役職別AI業務利用ギャップ調査リポート(課長67.3% vs 一般社員25.4%)では、AI活用度合いに役職で大きな差があることが分かっています。提案資料を作る人と、最終確認する人の「AI慣れ度」が違うことを前提に、初稿はAI/確認・判断は人のハイブリッド運用を設計するのが現実的です。
Claude 資料作成の実践手順
ステップ1: 資料の目的を1つに絞る
商談獲得、サービス理解、社内稟議、採用候補者向け説明など、資料のゴールを先に決めます。目的が複数あると構成がぼやけます。
ステップ2: 読者の前提を指定する
経営者向け、現場担当者向け、情報システム部門向けでは、響く言葉も必要な根拠も変わります。
ステップ3: 全体構成を作らせる
課題、背景、解決策、導入効果、事例、料金、CTAの順に、まず目次レベルで出してもらいます。
ステップ4: スライドごとに本文を作る
1枚1メッセージで、タイトル、要点、補足、図表案を分けて出力させます。
ステップ5: PowerPointで仕上げる
ブランドカラー、フォント、表記ゆれ、画像、数値、実績、CTAを人が確認します。

三森の実務メモ:5枚スライドで止まる落とし穴
ぼくが繰り返し見てきた失敗パターンは「Claudeに8枚と指示したのに、5〜6枚分の本文しか出てこない」というケースです。これは「1枚=1メッセージ」を指定していないと起きやすく、Claudeが内容を圧縮しようとして枚数が足りなくなります。プロンプトに「各スライドの本文は150〜200字、図解1点・要点3点を含む」と数値指定すると、安定して8枚分の中身が揃います。資料のオウンドメディア化(読み物に転用)も、この粒度で書いておくと使い回しやすくなります。
ここまでの5ステップを、実際にClaudeへ条件を貼り付けるところから提案資料が出来上がるまで通しで実演した動画です。プロンプトの貼り方と、出力後にどこを直したかを画面で確認できます。
Claude資料作成が向いているケース・注意が必要なケース
弊社の会社員のAI業務利用実態2026 調査リポート(n=400)によると、AIを業務利用している人の 55.6%が「時短実感あり」 と回答しています。提案資料は時短効果が特に出やすい業務領域。一方で、利用率はまだ38.2%にとどまっており、先行して使う側に大きなアドバンテージがあります。
Claudeは、白紙から考える時間を短縮したいときに強い一方で、最終的な提案判断まで任せるツールではありません。営業資料や提案資料で使うなら、次のように役割を分けると失敗しにくくなります。
初回提案前
· 向いている使い方: ヒアリング内容から課題、提案骨子、スライド構成を作る
· 注意点: 顧客固有の数値や実績は人が確認する
既存資料の改善
· 向いている使い方: 長い説明を短くし、1スライド1メッセージへ整理する
· 注意点: ブランドトーンや社内表記ルールは別途反映する
ホワイトペーパー化
· 向いている使い方: 営業資料を読み物形式に変換し、章立てを作る
· 注意点: 導入事例や調査データの出典確認が必要
コピペして使えるプロンプト例
提案資料を作るためのClaudeプロンプトです。■■の部分を自社の情報に置き換えて使ってください。
あなたはBtoBマーケティングと営業資料作成に詳しい編集者です。
以下の条件で、営業提案資料の構成案を作ってください。
【資料の目的】商談相手にサービスの必要性を理解してもらい、次回商談につなげる
【想定読者】中小企業の経営者・事業責任者
【サービス概要】■■
【読者の課題】■■
【スライド枚数】8枚
【トーン】知的で信頼感がある。ロジカルだが硬すぎない
【デザイン方針】ワンスライド・ワンメッセージ。余白を広く、見出しを短く
出力形式:
1. 全体タイトル案
2. 各スライドのタイトル
3. 各スライドで伝える要点
4. 図解・表・グラフにできる要素
5. 最後のCTA
完成度を上げる追加プロンプト
最初の構成案が出たら、次はそのままPowerPoint化するのではなく、商談で刺さる内容に寄せる修正を入れます。特にBtoBの提案資料では、相手の意思決定プロセスまで踏まえた修正が重要です。
以下の提案資料案を、決裁者が読みやすい内容に改善してください。
改善したい観点:
1. 1枚ごとのメッセージを短くする
2. 課題、解決策、導入効果の流れを明確にする
3. 決裁者が不安に思う点を先回りして補足する
4. 図解・比較表にした方がよい箇所を提案する
5. 最後に商談へつながるCTAを3案出す
出力形式:
- 修正後のスライド構成
- 各スライドの見出し
- 話すべき要点
- 足りない情報
よくある失敗と対策
いきなり完成スライドを求める
構成の前提が弱いまま作ると、見た目だけ整った薄い資料になります。
読者を指定しない
経営者向けと現場担当者向けでは、課題の表現も判断材料も違います。
AI出力をそのまま使う
数値、実績、競合比較、料金、導入企業名は必ず人が確認します。

ChatGPT・Claude・Gemini 提案資料生成の使い分け
観点 | ChatGPT | Claude | Gemini |
|---|---|---|---|
ロジカル構成(章立て) | ◯ | ◎ | ◯ |
長文圧縮(1スライド1メッセージ化) | ◯ | ◎ | ◯ |
図表・グラフ提案 | ◎ | ◯ | ◎ |
画像生成(バナー・モックアップ) | ◎ | × | ◎ |
日本語の自然さ | ◎ | ◎ | ◎ |
業務利用シェア(弊社調査) | 60.8% | 7.8% | 49.7% |
出典:弊社 職場の生成AIツールシェア実態2026
三森の使い分け: 提案資料の構成・本文整理はClaude、表紙バナーやサービスのモックアップ画像はChatGPT Image 2.0(→広告バナーをAIで作成する方法も参照)と、ツールを役割で切り替えるのがおすすめ。1つのAIに全部任せるよりスピードも品質も上がります。
Claudeで提案書を作成する流れ|顧客情報から課題仮説、提案書までの3段階
ここまでは「提案資料」、つまりスライドの作り方を中心に見てきました。ここからは「提案書」、つまり相手の課題に対する解決策を文章でまとめ、メール添付や社内回覧で読まれる文書を、Claudeで作る手順に絞ります。スライドと文書は作り方が違います。スライドは1枚1メッセージに圧縮する作業が中心ですが、提案書は「顧客情報を整理する」「課題の仮説を立てる」「確認できた課題だけを提案に落とす」という3段階を順に踏まないと、どこかで見た一般論の文書になります。
段階1:顧客情報を1枚のメモにまとめてからClaudeに渡す
最初にやるのは、プロンプトを書くことではなく、相手企業について分かっていることを1枚のメモにまとめることです。材料は、会社概要や事業内容、採用ページ、プレスリリース、決算説明資料などの公開情報と、商談や問い合わせで聞いたヒアリングメモの2種類に分けて書きます。「公開情報として分かっていること」と「相手が口にしたこと」を分けておくと、次の段階でClaudeが立てる仮説の根拠がどちらに基づくのか追えるようになります。
このときに気を付けたいのが、入力する情報の範囲です。弊社の調査では、業務でのAI利用中に事故・ヒヤリハットを経験した51名のうち、「機密情報・個人情報をAIに入力してしまった」が37.3%で最多、「社内情報・取引先情報を含むデータを外部AIサービスにアップロードした」も19.6%ありました。出典:株式会社スリスタ『企業の生成AI活用実態調査2026』(n=400)、業務AI事故・ヒヤリハット実態2026。提案書づくりは取引先の情報を扱う業務そのものなので、ヒアリングメモに含まれる担当者の個人名や未公開の数字は伏せ字にする、守秘義務契約がある情報は入れない、といった自社のルールを先に決めてから始めてください。
以下は、Claudeに渡す顧客情報メモの型です。埋まらない項目は「不明」と書いたまま渡して構いません。不明な項目があること自体が、次の段階で「確認したい質問」になります。
【顧客情報メモ】
企業名:■■(伏せ字でも可)
業種・主力事業:■■
規模感(従業員数・拠点など公開情報の範囲で):■■
最近の動き(プレスリリース・採用・新サービスなど):■■
【ヒアリングで聞いたこと】
相手が困っていると言ったこと:■■
相手が達成したいと言ったこと:■■
予算感・時期・決裁の流れについて分かっていること:■■/不明
【自社について】
提供できるサービス:■■
類似業種での実績(公開してよいものだけ):■■
提案で避けたい表現・言い回し:■■段階2:課題仮説を3つ出させ、根拠と確認質問をセットにする
メモを渡したら、いきなり提案書を書かせずに、課題の仮説を出してもらいます。ポイントは、仮説だけでなく「その仮説の根拠にした情報」と「商談で確認したい質問」と「外れていた場合の代替仮説」を必ず一緒に出させることです。根拠が書かれていれば、Claudeが公開情報から推測した部分と、相手の発言に基づく部分を人が見分けられます。
あなたはBtoBの営業企画担当です。以下の顧客情報メモを読み、
この企業が抱えていそうな課題の仮説を3つ挙げてください。
(ここに顧客情報メモを貼る)
出力形式(仮説ごとに):
1. 課題仮説(1文)
2. 根拠にした情報(メモのどの記述か。公開情報か相手の発言かも明記)
3. 商談で確認したい質問(2つ)
4. この仮説が外れていた場合の代替仮説
制約:メモに書かれていないことを事実として書かない。推測は「推測」と明記する。出てきた仮説は、そのまま提案書に書く材料ではなく、商談で相手に当てて確認するための材料です。確認が取れた仮説だけを段階3へ進めます。この「調べる、仮説を立てる、提案に落とす」という流れは、弊社が公開しているドヤ商談準備(記事下部で紹介)でツール化したものと同じ考え方です。開発の経緯と実際の画面は次の動画で説明しています。
段階3:確認できた課題だけを提案書本文に落とす
商談で確認できた課題と、相手の言葉づかいをプロンプトに戻し、提案書の本文を書かせます。ここで初めて文章量や文体を指定します。以下は文書型の提案書を想定したプロンプトで、スライド用ではありません。
以下の情報をもとに、A4で3〜4ページ相当の提案書本文を作成してください。
【確認できた課題】(商談で相手が認めた順に)
1. ■■
2. ■■
【相手が使っていた言葉】■■(提案書でもこの言葉を使う)
【提案する内容】■■
【導入効果の前提】■■(数字は仮置き。「要確認」と注記する)
【費用・スケジュール】提案書には枠だけ作り、中身は空欄にする
構成:エグゼクティブサマリー/現状と課題/提案の全体像/具体的な施策/
導入効果と前提条件/スケジュール/体制/費用(空欄)/次のステップ
文体:です・ます調。見出しはMarkdownの「##」「###」で付ける。
1セクション300〜500字。相手を責める表現は使わない。
メモにない事実や実績を書かない。スライドではなく文書型の提案書(Word・Googleドキュメント)をClaudeで作る
提案書を文書として作るのが向いているのは、メールに添付して相手が自分のペースで読む場合、相手の社内で決裁者へ回覧される場合、RFP(提案依頼書)に対して回答書の形式が指定されている場合、見積書と一緒に提出する場合です。スライドはその場で話す人がいることを前提に作りますが、文書は作った人がいない場所で読まれるため、1文ずつ説明が完結している必要があります。
文書型の提案書の構成テンプレート(コピペ用)
以下は、BtoBの提案書で使う構成の型です。すべてを使う必要はなく、相手から指定があればその順序を優先してください。各項目の後ろに、Claudeへ指定するときの目安を添えています。
1. 表紙情報:宛先企業名・件名・提出日・提出者(Claudeには書かせず人が入れる)
2. エグゼクティブサマリー:課題→提案→効果→費用の順で300字以内
3. 現状の理解と課題:確認できた課題だけ。相手の言葉を使う。500字程度
4. 提案の全体像:何を、どの順で、いつまでに行うかを1段落で
5. 具体的な施策:施策ごとに「目的・内容・成果物」を分けて書く
6. 導入効果と前提条件:効果は前提条件とセット。数字は「要確認」と明記
7. スケジュール:フェーズ名と期間だけ。日付は人が入れる
8. 体制:自社側の役割と、相手側に依頼したい役割を分けて書く
9. 費用:枠だけ作り、金額は人が入れる
10. リスクと対策:想定されるつまずきと、起きた場合の対応
11. 次のステップ:相手に取ってほしい行動を1つに絞るClaudeの出力をWordやGoogleドキュメントに移す手順
いちばん確実なのは、本文をMarkdownの見出し付きで出力させ、WordやGoogleドキュメントに貼り付けてから見出しスタイルを当てる方法です。公式ヘルプによると、Claudeの「アーティファクト」で作った文書(Docs)はWord、PDF、Markdown、Googleドキュメントへ書き出せると案内されています(出典:Claude公式ヘルプ「What are Artifacts and how do I use them?」、2026年10月6日確認)。ただし利用できる機能はプランや時期によって変わるため、手元の画面で書き出しメニューを確認してから運用に組み込んでください。書き出した後は、見出しの階層が崩れていないか、「御社」「貴社」の表記が混在していないか、空欄にした費用やスケジュールが埋まっているかを人が確認します。
RFP(提案依頼書)への回答書をClaudeで作る手順
RFPへの回答書は、通常の提案書と違い、「相手が示した要求項目に、漏れなく、相手の順序で答える」ことが最優先です。構成を自由に考える余地はほとんどなく、むしろ要求項目の見落としが失点になります。Claudeが向いているのは、長いRFPから要求項目を一覧に起こす作業と、項目ごとに回答の下書きを書く作業です。
手順1:RFPをアップロードして要求事項を一覧にする
公式ヘルプによると、ClaudeにはPDF、DOCX、CSV、TXTなどの文書をアップロードでき、チャットでは1ファイル500MB、1チャットあたり20ファイルまで、PDFは最大1000ページまでが上限と案内されています。PDFは100ページ以下なら文字と図版の両方を読み、101〜1000ページでは文字のみを処理するとも書かれています(出典:Claude公式ヘルプ「What kinds of documents can I upload to Claude.ai?」、2026年10月6日確認)。RFPに守秘義務の条項がある場合は、アップロードしてよいかを先に確認してください。
添付したRFP(提案依頼書)から、回答が求められている要求事項を
漏れなく一覧にしてください。
出力形式(要求事項ごとに):
- 番号(RFPの章・項番号をそのまま使う)
- 要求の内容(原文の意味を変えずに1〜2文で)
- 必須か任意か(RFPの記載から判断。不明なら「不明」)
- 評価配点や重視度の記載があれば転記
- 回答に必要な自社情報(実績・体制・価格など、何を用意すべきか)
制約:RFPに書かれていない要求を追加しない。要約で条件を落とさない。手順2:要求番号ごとに回答を書かせ、事実と方針を分ける
一覧ができたら、要求番号ごとに回答の下書きを書かせます。このとき「自社の事実(実績・体制・資格など)」と「今回の提案方針」を分けて出力させると、事実の部分だけを集中して確認できます。価格、納期、契約条件、再委託の可否といった項目は、Claudeに案を出させず「要確認」の空欄にしておきます。
先ほどの要求事項一覧の「番号■■」について、回答書の下書きを書いてください。
【自社の事実】(ここに書いたことだけを事実として使う)
- 実績:■■
- 体制:■■
- 資格・認証:■■
【今回の提案方針】■■
出力形式:
1. 回答(要求に対する結論を最初の1文で)
2. 根拠となる自社の事実(上記から引用)
3. 補足・前提条件
4. 空欄として残す項目(価格・納期・契約条件など)
文体:です・ます調。要求の原文で使われている用語をそのまま使う。手順3:提出前に「要求と回答の対応」を人が照合する
提出前の確認は、文章の良し悪しではなく対応関係の確認です。次の点を要求番号ごとに見ていきます。
RFPの要求番号すべてに回答が存在するか(回答書側に番号を残す)
「必須」とされた項目の回答が、条件付きや曖昧な表現になっていないか
Claudeが「自社の事実」として書いた内容が、渡した情報の範囲に収まっているか
空欄にした価格・納期・契約条件が、提出前にすべて埋まっているか
指定の書式(ページ数、フォント、提出形式、ファイル名)に従っているか
社内向けの企画書をClaudeで作るときの違い
「Claude 企画書」で調べる方の多くは、社外向けの提案書ではなく、社内で承認を得るための企画書を作ろうとしています。提案書と企画書は似ていますが、読み手が違います。提案書の読み手は顧客で、関心は「自社の課題が解決するか」です。企画書の読み手は上司や決裁者で、関心は「費用と工数に見合うか」「失敗したときにどうなるか」「誰がやるのか」です。そのため企画書では、期待効果よりも費用・体制・リスクの項目を厚くします。
【企画書の構成テンプレート】
1. 背景:なぜ今この企画が必要か(社内の数字や方針と結び付ける)
2. 目的:この企画で達成したいことを1つに絞る
3. 企画の概要:何を、誰が、いつまでに、どうやって
4. 期待効果:効果の前提条件と測り方をセットで書く
5. 費用・工数:初期費用、継続費用、社内の工数を分けて書く
6. スケジュール:承認後の最初の1か月を細かく、以降は粗く
7. リスクと対策:やめる判断の基準も書く
8. 承認してほしい事項:この企画書で決めてほしいことを箇条書きで
Claudeへの指示例:
上記の構成で企画書の下書きを作成してください。読み手は■■(役職)です。
期待効果の数字は「仮置き」と明記し、費用は空欄にしてください。
各項目は200〜400字、です・ます調。社内で使っている用語「■■」を使ってください。企画書でClaudeに任せると効率がよいのは、背景の整理、リスクの洗い出し、反対意見を想定した補足の作成です。逆に、費用の見積もり、社内の人員配置、効果の数字は、Claudeに案を出させても根拠がないため、人が入れる前提で空欄にしておきます。
提案書を繰り返し作るなら、Claudeのプロジェクト機能に自社情報をまとめる
提案書を月に何本も作るなら、毎回プロンプトに会社概要やサービス説明を貼り直すのは手間です。公式ヘルプによると、Claudeの「プロジェクト」は独自のチャット履歴とナレッジベースを持つ作業スペースで、文書・テキスト・コードなどのファイルをアップロードでき、プロジェクトごとに指示を設定できます。無料プランを含むすべてのユーザーが利用でき、無料プランでは最大5つまで作成できます。RAGによる拡張されたプロジェクトナレッジは有料プラン(Pro、Max、Team、Enterprise)のみで、容量を最大10倍まで拡張できると案内されています(出典:Claude公式ヘルプ「What are Projects?」、2026年10月6日確認)。プロジェクトにアップロードするファイルは1ファイル30MBまでとされています(出典:前掲「What kinds of documents can I upload to Claude.ai?」)。
プロジェクトに入れておくと便利なのは、会社概要とサービス説明、公開してよい実績の一覧、表記ルールとNG表現、過去の提案書から顧客情報を除いた「型」の部分です。逆に、顧客ごとのヒアリングメモや個別の見積は、プロジェクトではなく案件ごとのチャットで渡し、終わったら残さないほうが管理しやすくなります。プロジェクトの指示欄には、次のような文を入れておきます。
あなたは株式会社■■の営業企画担当です。
提案書・企画書の下書きを作るときは、次のルールに従ってください。
- 会社概要・サービス説明・実績は、このプロジェクトのファイルにある内容だけを使う
- ファイルにない実績や数字を作らない。必要なら「要確認」と書く
- 文体はです・ます調。相手企業は「貴社」で統一する
- 価格・納期・契約条件は必ず空欄にする
- 出力の最後に「人が確認すべき箇所」を箇条書きで添えるなお、Claudeを提案書づくりの主力に据える企業はまだ多くありません。弊社の調査では、業務でAIを利用している153名のうちClaudeの利用率は7.8%で、ChatGPT 60.8%、Google Gemini 49.7%、Microsoft Copilot 41.8%の3強とは差があります。一方で、AI利用者の49.0%が複数ツールを併用しており、平均利用ツール数は1.82でした。出典:株式会社スリスタ『企業の生成AI活用実態調査2026』(n=400)、職場の生成AIツールシェア実態2026。提案書に関しては、普段使っているツールを置き換えるのではなく、長い顧客情報やRFPを読んで構成を組む工程だけClaudeに任せる、という併用の形から始めるのが現実的です。
実務で使う前のチェックリスト
· 資料の目的が1つに絞られている
· 想定読者が明確
· 各スライドが1メッセージ
· 根拠となる数値・事例が入っている
· 最後のCTAが明確
· 社名・価格・実績を確認済み
商談で使える資料にする判断基準
Claudeで作った資料は、きれいにまとまっていても、商談で使えるとは限りません。公開・提案前には、次の観点で確認すると実務レベルに近づきます。
· 最初の3枚で、相手の課題と提案の方向性が伝わる
· 自社サービスの説明より、相手企業の課題解決が主語になっている
· 数字、事例、導入効果に根拠がある
· 1スライド内に複数の主張を詰め込みすぎていない
· 次回商談、無料相談、資料請求など次の行動が明確になっている

提案資料も、突き詰めれば「読み手の行動を引き出す紙のLP」です。読者の行動導線を整理するLPO、押し付けがましさを排除するブランディング、CTAのクリック誘導を計測するCTR(クリックスルー率)の3つの観点を、提案資料のレビュー基準として組み込むと精度が上がります。
まとめ
Claudeで資料作成をするなら、いきなり「資料を作って」と頼むのではなく、読者・目的・構成・トーン・スライド枚数を先に渡すのが重要です。Claudeはゼロから初稿を作る工程、構成を整理する工程、ページごとの本文を整える工程に強く、PowerPoint上の細かなデザイン調整や事実確認は人が担うのが現実的です。
まずはこの記事のプロンプトをそのまま使い、1つの業務で小さく試してみてください。最初から完璧な成果物を目指すより、AIで初稿を作り、人が判断・確認・仕上げを担う流れを作るほうが、品質とスピードを両立しやすくなります。
ドヤマーケのBtoB提案資料・営業資料制作支援
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ドヤスライド
テーマや要点から構成を整え、提案資料・営業資料・ホワイトペーパーのスライド作成をAIで効率化します。
ドヤ商談準備
商談先URLから公開情報を調査し、現状分析、課題仮説、解決策、提案資料までを一気通貫で生成します。
よくある質問
ClaudeだけでPowerPoint資料まで完成しますか?
初稿作成や構成作成には強いですが、最終的なレイアウト調整、ブランド反映、事実確認は人が行うのがおすすめです。
無料プランでも試せますか?
短い資料のたたき台作成なら試せます。長文の資料や複数案の作成では、利用回数やモデル制限を確認してください。
営業資料以外にも使えますか?
採用資料、ホワイトペーパー、サービス紹介資料、社内説明資料にも応用できます。
Claudeで作った資料をそのまま顧客に出してよいですか?
おすすめしません。構成や文章の初稿としては有効ですが、顧客名、数値、実績、料金、競合比較、法務表現は必ず人が確認してください。
ClaudeとPowerPointはどう使い分けるべきですか?
Claudeでは構成、見出し、本文、図解案を作り、PowerPointではレイアウト、ブランドカラー、画像、余白、最終デザインを整えるのが現実的です。
ChatGPT・Gemini・Copilot の3強時代、なぜClaudeを使うべき?
弊社の職場の生成AIツールシェア実態2026 調査によると、ChatGPT 60.8%、Gemini 49.7%、Copilot 41.8% の3強がシェアの大半を占めています。Claudeは利用率では3強に劣るものの、長文を1スライド1メッセージに圧縮する処理/読者ペルソナを踏まえた構成生成/ロジカルな章立てといった「提案資料の骨組みづくり」で評価されているツールです。ChatGPTは画像生成・幅広い汎用性、Geminiは検索連携、Copilotはオフィスツール連携が強み。提案資料の骨組み=Claude、表紙バナー=ChatGPT Image、社内文書連携=Copilot という使い分けがおすすめです。
提案書と提案資料は、Claudeでの作り方がどう違いますか?
提案資料(スライド)は、話す人がいる前提で1枚1メッセージに圧縮する作業が中心です。提案書(文書)は、作った人がいない場所で読まれるため、顧客情報の整理、課題仮説、確認できた課題だけを本文に落とす、という順序を踏み、1セクションごとの字数と見出し構造を指定して作ります。本文で紹介した3段階の流れと構成テンプレートを使ってください。
RFP(提案依頼書)のファイルをそのままClaudeにアップロードしてよいですか?
公式ヘルプではPDFやDOCXなどの文書をアップロードできると案内されていますが、アップロードしてよいかどうかは機能ではなく契約の問題です。RFPに守秘義務や第三者提供の制限が書かれている場合は、発注側への確認と自社のAI利用ルールの確認を先に行ってください。確認が取れない場合は、要求項目を人が抜き出したテキストだけを渡す方法もあります。
提案書に顧客の社名や担当者名を入れて作ってよいですか?
社名は公開情報の範囲であれば入れて作る運用も多いですが、担当者の個人名や相手から口頭で聞いた未公開の数字は、伏せ字にして渡し、書き出した後に人が差し替えるほうが安全です。本文で触れたとおり、機密情報・個人情報の入力は業務AIの事故・ヒヤリハットの中で最も多い事案です。自社のルールが未整備なら、まず「入れてよい情報の範囲」を決めてから運用を始めてください。
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