ARR/MRR

    ARR(Annual Recurring Revenue)は年間経常収益、MRR(Monthly Recurring Revenue)は月間経常収益を指し、サブスクリプション型ビジネスの売上規模と成長率を測る基本指標です。

    読み方: えーあーるあーる/えむあーるあーる / 英語: ARR/MRR

    ARR/MRRの詳細

    ARR/MRRは、サブスクリプションモデルの「毎月・毎年繰り返し発生する収益」を示す指標です。一時的な売上ではなく、継続的な収益基盤の規模を測定します。

    基本計算式

    1. MRR(月間経常収益)

    • MRR = 月額課金ユーザー数 × 月額単価
    • 年払いプランは12で割って月次換算する

    2. ARR(年間経常収益)

    • ARR = MRR × 12
    • 年間契約が主体の場合はARR、月額課金主体ならMRRで管理するのが一般的

    3. MRRの内訳分析

    • New MRR:新規顧客からの収益
    • Expansion MRR:アップグレード・追加購入による増収
    • Churn MRR:解約による減収
    • Net New MRR = New + Expansion − Churn

    マーケティングへの活用

    マーケティング部門がARR/MRRを理解する意義は、「獲得すべきリードの質」を定義できる点にあります。高単価プランに転換しやすい顧客セグメントを特定し、そのセグメントに刺さるコンテンツをAIで量産する。Expansion MRRに貢献するアップセル施策と、Churn MRR削減のためのリテンション施策を並行して回すスピードPDCAが、SaaSの成長エンジンになります。

    なぜ重要か

    ARR/MRRが重要な理由は、SaaSビジネスの健全性と成長性を最も正確に反映する指標だからです。

    単月の売上だけを見ると、大型の年間契約が入った月だけ数字が跳ねるなど、実態と乖離した評価になります。MRRで見れば、毎月の収益基盤がどれだけ成長しているかを正確に把握でき、投資判断やリソース配分の精度が上がります。

    投資家・経営層への報告でもARR/MRRは最初に聞かれる指標であり、マーケティング部門もこの数字への貢献を示す必要があります。

    活用方法

    ARR/MRR活用ステップ:

    1. MRRの内訳を月次で可視化
    • New・Expansion・Churnの3要素に分解してダッシュボード化
    • どの要素がボトルネックかを特定する
    1. マーケ施策をMRR貢献で評価
    • 獲得リードが最終的にどのプランで契約し、いくらのMRRを生んだかを追跡
    • リード数ではなく「マーケ起因MRR」をマーケティングのKPIに設定
    1. Churn予兆を検知し、リテンション施策を自動化
    • ログイン頻度低下・機能利用率低下をトリガーにアラート設定
    • AIでパーソナライズしたリテンションメール・活用ガイドを自動配信

    ドヤマーケの実務経験

    ドヤAI自体がサブスクリプション型SaaSであり、MRRを最重要指標として事業運営しています。各サービスのプラン別MRR、Churn Rate、Expansion MRRを日次で計測し、マーケティング施策の効果をMRR貢献額で評価しています。

    現場から得た知見

    MRRを伸ばすために「新規獲得」だけに投資する企業が多いですが、実はExpansion MRRの方が効率的です。既存顧客のアップセル・クロスセルはCAC(顧客獲得コスト)がほぼゼロで、LTVを直接押し上げます。新規リード100件獲得するより、既存顧客10社のプランアップグレードの方がMRRへのインパクトが大きいケースは珍しくありません。

    実績データ

    SaaS企業の支援事例では、マーケ施策の評価軸を「リード数」から「マーケ起因MRR」に変更した結果、施策の優先順位が変化。高LTV顧客セグメント向けの施策にリソースを集中させた結果、Net New MRRが6ヶ月で2.1倍に成長しました。

    専門家コメント

    MRRの数字を月末に1回見るだけでは遅い。週次、できれば日次でNew・Expansion・Churnの動きを見る。異変に気づくのが1週間早ければ、打てる手の選択肢がまったく変わります。

    三森 捷暉(みつもり かつき)|BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

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    よくある質問

    ARRとMRR、どちらを使うべきですか?

    月額課金が主体ならMRR、年間契約が主体ならARRで管理するのが一般的です。投資家向けの報告ではARRが好まれますが、日常の運用管理ではMRRの方が変動を早く検知できるため実用的です。

    初期費用やコンサルティング収益はMRRに含めますか?

    含めません。MRR/ARRは「繰り返し発生する収益」のみを対象とします。初期費用・スポット収益は別途管理し、MRRの純度を保つことで、事業の継続的な収益力を正確に把握できます。

    MRRの健全な成長率の目安は?

    T2D3(Triple, Triple, Double, Double, Double)がSaaSの理想的な成長モデルとされ、初期は年間3倍成長、その後2倍成長を継続します。現実的にはMoM(月次成長率)10〜15%が高成長、5〜10%が堅調な水準です。

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    この記事の著者

    Katuski.Mitsumori

    三森 捷暉(みつもり かつき)

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     /author/mitsumori
    BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

    BtoBマーケティング、SEO、コンテンツマーケティング、生成AI活用を専門とするマーケター/事業責任者です。
    2021年、新卒第1号として株式会社Piece to Peace(CarryMe)に入社し、広報・マーケティング・デザイン・コンテンツ制作を横断的に担当。SEO記事、比較記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告施策を組み合わせた商談創出の仕組み化を推進してきました。

    その後、株式会社スリスタ(設立:2025年3月14日/代表:三森 捷暉)を設立。
    現在はスリスタにて、AIを活用したマーケティング業務の自動化・省力化に注力しています。

    スリスタでは、SEO記事制作、比較記事、一次情報設計、バナー制作、構成案作成といったマーケティング業務を、ユーザーが「選ぶだけ」「スワイプするだけ」で進められる設計思想をもとに、AIツールとして実務レベルで実装。
    マーケティングを「1人でも回せる状態」にするための仕組みづくりを行っています。
    ウェビナー・登壇実績
    CarryMe主催ウェビナー
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