インタビューAI

ポッドキャストを記事にする|音声1本を資産に変える

ポッドキャストを文字起こししても記事にはなりません。話した順序と、読者が読みたい順序が違うからです。40分の雑談から記事を作る作業の本体は、文字起こしではなく構成の組み替えにあります。この記事では15ツールを課金構造と投入経路で3型に分け、月4本(合計160分)を基準に実額を横並びにします。料金は公式サイトで確認できたものだけを載せ、構成を組み替えるプロンプトは全文を公開します。

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この記事で分かること

  • ポッドキャストの記事化が文字起こしツールだけで終わらない構造的な理由

  • 15ツールを「配信基盤内蔵型/リパーパス専用型/文字起こし+自前記事化型」の3型で分ける方法

  • 月4本・合計160分を基準にした実額の横並び比較(2026年8月5日に公式サイトで確認した料金のみ)

  • 40分の音声を記事の構成に組み替えるプロンプト全文と、エピソード分解シート

  • 1エピソードから作れる5種類のアウトプットと、週次の運用カレンダー


1. 結論:ポッドキャストの記事化で難しいのは文字起こしではない

40分のエピソードを文字に起こすと、およそ8,000〜12,000字になります。この時点で「記事1本分の文字数がある」と考えると失敗します。

音声配信のテキストには、記事にならない要素が大量に含まれています。

音声には必要だが記事には不要な要素

記事化のときにどうするか

冒頭の挨拶、天気の話、近況報告

全削除。導入は記事用に書き直します

「先週の続きなんですけど」という連続性の前提

単体で読めるよう背景を補います

相槌、笑い、間、言い直し

削除。ただし引用箇所は残す判断もあります

話の途中で挟まる告知・スポンサー読み

削除、または記事末尾に移します

同じ話題への複数回の出戻り

1か所にまとめます

「これ、あとで概要欄に貼っておきます」

記事内では実際のリンクに置き換えます

削るだけでは記事になりません。残った内容を、読者が探している順序に並べ替える作業が必要になります。ポッドキャストは話し手の思考の順に進みます。記事は読み手の疑問の順に進みます。この2つはほぼ一致しません。

ここが、文字起こしツールを買っても記事が増えない理由です。文字起こしは工程の入口にすぎず、記事化の工数の大半は構成の再設計と書き直しに乗っています。


2. 独自の分類軸:投入経路と課金構造で3型に分ける

比較記事の多くは「文字起こし精度」「対応言語数」で並べます。しかしポッドキャスト運営者にとって効くのは別の2点です。①音声をどこから入れるか(毎回アップロードするのか、配信の流れの中で処理されるのか)と、②何に対して課金されるか(音声の分数か、本数か、配信料に含まれるか)。この2点で3型に分かれます。

A型:配信基盤内蔵型

ポッドキャストのホスティング(配信)サービスが、文字起こしや要約の機能を持っているもの。新しい契約を増やさずに済むのが最大の利点になります。一方で、生成されるものはショーノートや説明文が中心で、SEO記事としての構成までは期待できないことが多いです。

B型:リパーパス専用型

音声1本を投入すると、ショーノート、記事下書き、SNS投稿、切り抜き用のテキストなど複数のアウトプットを生成する製品群。課金は音声の分数・時間に対して発生します。月に何分の音声を扱うかで実額が決まるため、§4の試算が判断の中心になります。

C型:文字起こし+自前記事化型

文字起こしに特化した製品で逐語を取り、記事化は汎用生成AIか記事生成ツールで行う組み合わせ。工程を分けるぶん自由度が高く、費用も抑えやすいです。ただし手を動かす回数が増えます。

3型の見分け方

購入前に公式サイトで次を確認します。

  1. 音声の入れ方:RSSフィードや配信先との連携が書かれているか、ファイルを毎回アップロードする形か

  2. 課金の単位:「分」「時間」「アップロード本数」「シート数」「配信料に込み」のどれか

  3. 出力の種類:文字起こしだけか、ショーノートや記事下書きまで出るか

なお、各社のRSS連携や自動取り込みの有無については、今回の確認では公式ページの記載を最後まで取得できなかった製品があります。 該当箇所は比較表に「今回の確認では取得できず」と記載し、推測で埋めていません。契約前に各社の公式ページで確認してください。


3. 比較表:ポッドキャストの記事化に使える15ツール

料金は2026年8月5日に各社公式サイトで確認できた内容のみを記載します。金額が表示されなかったもの、ページを取得できなかったものは、推測せずその旨を書きます。第三者の比較サイトの数字は転記しません。

記事原稿まで到達するもの

ツール

注力

音声の入れ方

出力の到達点

無料で試せる範囲

公開料金(2026年8月5日確認)

欠点

ドヤインタビュー

★注力(自社サービス)

C型(記事化まで内包)

音声・動画ファイルをアップロード(MP4/MOV/MP3等、最大10GB)

文字起こし→構成→執筆→校正まで一気通貫の記事原稿。話者分離に対応と公式に記載

ゲスト利用で音声5分まで。無料登録で月30分

有料は月9,980円(税込)の統一プラン。全14サービス使い放題に含まれます

RSSフィードからの自動取り込みには対応していません(毎回アップロードします)。SNS投稿や切り抜き動画の生成機能はありません。提供開始が新しくレビュー件数が少ないです

Descript

B型

音声・動画ファイルをアップロード

テキスト編集で音声・動画ごと編集。公式に「トランスクリプトから時間同期キャプションを自動生成」と記載

Free:月60分のメディア時間、AIクレジット100(一回限り)、5GBストレージ、720p書き出し(透かし付き)

Hobbyist:月16ドル(年払い)/24ドル(月払い)、Creator:月24ドル/35ドル、Business:月50ドル/65ドル

英語圏の製品で、日本語の記事としての自然さは自分で検証する必要があります

汎用生成AI(ChatGPT/Claude/Gemini)

C型

文字起こし済みテキストを貼る

構成・執筆・校正

各社にFreeプランがあります

Claude:Pro月17ドル(年払い)/20ドル(月払い)、Team標準シート月20ドル/25ドル。ChatGPTとGeminiは今回の確認で公式ページの円建て金額を取得できませんでした

文字起こしを自前で用意する必要があります。40分の音声は分割して渡すことになります

B型:リパーパス専用型

ツール

音声の入れ方

出力の到達点

無料で試せる範囲

公開料金(2026年8月5日確認)

欠点

Castmagic

ファイル投入(配信サービスとの連携の記載あり。詳細は今回の確認では取得できず)

文字起こしと各種コンテンツ生成。全プランで生成は無制限との記載

無料枠の記載は今回の確認では取得できず

Hobby:月19ドル(年払い239ドル)・文字起こし30時間。Starter:月48ドル(年払い579ドル)・100時間。Team:月139ドル(年払い1,669ドル)・400時間・5シート(追加シートは年159ドル)。Business & Scale:月699ドル〜

時間枠つきの月額のため、配信本数が少ない月も同額を払います

Podsqueeze

ファイル投入(RSS取り込みの記載は今回の確認では取得できず)

ショーノート、記事、SNS投稿等の生成

記載を確認できず

Starter:月8.99ドル・120分/月。Pro:月49ドル・320分/月。Agency Lite:月89ドル・600分/月。Enterprise:カスタム。年間契約で30%割引、未使用分は最大3倍まで繰り越し可の記載あり

分数の上限が小さいプランは、40分の配信を月3本で使い切ります

Swell AI

ファイル投入

音声・動画から各チャネル向けコンテンツへの転用

Hobby:0ドル、1アップロード

Studio:月29ドル・300分(1分あたり0.13ドル)。Agency:月49ドル・600分(1分あたり0.10ドル)。従量:60分あたり8.99ドル

無料枠が1アップロードのみで、継続的な試用はできません

Riverside

収録から行う(オンライン収録+編集)

収録、編集、クリップ生成

Free:マルチトラック収録2時間、編集ツール一式、720pまで、透かし付き書き出し

Pro:月29ドル(月払い)/24ドル(年払い、年288ドル)。Grow:月39ドル/34ドル(年408ドル)。Webinar:月99ドル/79ドル。Business:要問い合わせ

収録が主用途で、記事の構成生成が中心の製品ではありません

A型:配信基盤内蔵型

ツール

音声の入れ方

出力の到達点

無料で試せる範囲

公開料金(2026年8月5日確認)

欠点

Buzzsprout

配信ホスティングにアップロード

配信+AI機能(Cohost AI)はアドオン

無料:月2時間のアップロード、エピソードの保持は90日間

Audio:月15ドル・年72時間のアップロード。Audio + Video:月25ドル。Multi-Podcast:月30ドル・年180時間・5〜10番組。Cohost AIは有料アドオンと記載されていますが、金額はページ上で確認できませんでした(プランにより変動との説明)

AI機能の金額が事前に分かりません。記事構成までの生成は期待できません

Async(旧Podcastleの提供元)

収録・編集・文字起こし

収録、編集、文字起こし、テキスト読み上げ

Basic:無料。音声収録は無制限、動画収録3時間、文字起こし1時間、テキスト読み上げ10,000文字、ストレージ2GB、AIクレジット10(生涯)、Podcastleのウォーターマーク付き

Storyteller/Pro/Teamsのプランはありますが、料金ページの金額表示が「-.-/mo」となっており、今回の確認では金額を取得できませんでした。Businessはカスタム

podcastle.aiにアクセスするとasync.comへ転送されます(2026年8月5日確認)。ブランド移行期のため、契約前に提供条件を確認する必要があります

LISTEN

ポッドキャストの配信と文字起こし

「AIによる文字起こしとコミュニティ機能を備えたポッドキャスト配信サービス」と公式に記載。ビデオポッドキャストの配信にも対応

無料で登録できると記載

公式トップページに料金プランの金額の記載がなく、今回の確認では確認できませんでした(プレミアム会員の区分の表示はあります)

記事化(構成・執筆)の機能ではありません。日本語の音声配信向けサービスです

Spotify for Creators

配信ホスティング

配信

今回の確認では公式ページを取得できず、無料枠・機能の記載を確認できませんでした

同左

配信基盤であり、記事生成の機能は本記事では確認できていません

C型:文字起こし+自前記事化型

ツール

音声の入れ方

出力の到達点

無料で試せる範囲

公開料金(2026年8月5日確認)

欠点

Sonix

ファイル投入

文字起こし、翻訳、字幕。公式に日本語を含む54言語以上への対応の記載あり

新規登録時に30分の無料トライアル

従量:1時間10ドル。Core:月25ドル/年275ドル(文字起こし5時間)。Advanced:月50ドル/年550ドル(20時間)。Pro:月80ドル/年880ドル(40時間)

記事化の機能はありません

Happy Scribe

ファイル投入

文字起こし、字幕、翻訳。公式に「話者ラベルとタイムスタンプを追加」「編集中に音声を再生」と記載

Free:AI文字起こし・字幕・翻訳を10分お試し

Basic:月17ドル(月払い)/8.50ドル(年払い)・120分/月。Pro:月29ドル/19ドル・600分/月。Business:月89ドル/59ドル・6,000分/月。人手校正は1分2.00ドル〜

同上

TurboScribe

ファイル投入

文字起こし。1ファイル最大10時間/5GB、134言語以上への翻訳

Free:1日3ファイルまで、1ファイル30分まで

Unlimited:月10ドル、または年120ドル(50%割引の表示)

40分のエピソードは無料枠(1ファイル30分)に収まりません

Notta

ファイル投入、Web会議のリアルタイム

文字起こし+AI要約。カスタム辞書に会社名・人名・専門用語を登録できると公式に記載

フリー:月120分、ただし1回につき3分まで

プレミアム:月1,185円、ビジネス:月2,508円(いずれも年間プラン・40%割引適用時の表示)

1回3分の制限があるため、無料枠で1エピソードを通すことはできません

Rimo Voice

ファイル投入、Web会議

文字起こし+AI要約。単語登録で専門用語に対応と公式に記載

「まずは無料ではじめる」の記載あり(無料期間の詳細は当該ページで確認できず)

Solo:月9ドル(リリース限定50%割引適用時、通常18ドル)文字起こし無制限。Business:月15ドル(同、通常30ドル)。料金ページに「AI学習なし」の記載あり

要約はAIクレジット制で実行回数に上限があります

Otter.ai

Web会議のリアルタイム、ファイル投入

文字起こし+要約

Basic:無料、月300分

Pro:1ユーザー月16.99ドル(月払い)/8.33ドル(年払い)。Business:月30ドル/19.99ドル

日本語記事としての仕上がりは自分で検証する必要があります

Vrew

動画ファイル

文字起こし、字幕、動画編集

今回の確認では公式の料金ページで金額を取得できませんでした

同左

動画編集が主用途で、記事を作る機能ではありません

この表から読み取れる5つの事実

1. 課金の単位が3種類に割れています。 Castmagicは月30〜400時間の時間枠、Podsqueeze・Swell AIは月120〜600分の分数枠、Sonixは1時間10ドルの従量、Rimo Voiceは文字起こし無制限の定額、Otter.aiとNottaはユーザー単位です。月に何分の音声を扱うかで、最安の選択肢が入れ替わります。 §4で揃えます。

2. 「無制限」と書かれていても、対象が違います。 Castmagicは生成コンテンツが無制限で、文字起こし時間には枠があります。Rimo Voiceは文字起こしが無制限で、AI要約はクレジット制になります。何が無制限なのかを必ず確認します。

3. A型は金額が読みにくいです。 BuzzsproutのCohost AIは有料アドオンと明記されていますが金額はページ上で確認できず、Asyncは料金ページの金額表示が取得できず、LISTENは公式トップに金額の記載がありませんでした。A型を検討するなら、見積もりか実際の申込画面まで進んで金額を確認する必要があります。

4. 無料枠でエピソード1本を通せる製品は限られます。 TurboScribeのFreeは1ファイル30分まで、Nottaのフリーは1回3分まで、Happy ScribeのFreeは合計10分、Swell AIのHobbyは1アップロードのみ。40分のエピソードを1本通して試せるのは、Otter.aiのBasic(月300分)、Descriptのフリー(月60分)、AsyncのBasic(文字起こし1時間)などに限られます。

5. 記事原稿まで出す製品は、この分野でも少数です。 15ツールのうち、文字起こしから構成・執筆・校正までを公式に明示していたのはドヤインタビューだけでした(自社サービスであることを明示します)。B型のリパーパス製品は「複数チャネル向けのコンテンツ生成」をうたっており、そのうちの1つがブログ記事という位置づけになります。


4. 月4本・合計160分を基準にした実額比較

月額だけを見ると比較になりません。40分のエピソードを月4本(合計160分)配信するという条件で揃えます。

ツール・構成

月160分を処理できるプラン

月額(公式表示)

1エピソードあたり

備考

TurboScribe Unlimited

Unlimited(無制限)

10ドル(年払いなら年120ドル)

2.5ドル

文字起こしのみ。記事化は別途

Rimo Voice Solo

Solo(文字起こし無制限)

9ドル(50%割引適用時、通常18ドル)

2.25ドル

AI要約はクレジット制

Otter.ai Pro

Pro(月1,200分)

16.99ドル(月払い)/8.33ドル(年払い)

4.25ドル/2.08ドル

要約まで

Notta プレミアム

プレミアム

1,185円(年間プラン・40%割引時)

296円

要約まで

Sonix Core

Core(5時間=300分)

25ドル(月払い)

6.25ドル

従量なら1時間10ドルで160分=約26.7ドル

Happy Scribe Pro

Pro(600分/月)

29ドル(月払い)/19ドル(年払い)

7.25ドル/4.75ドル

Basicの120分では160分に届きません

Podsqueeze Pro

Pro(320分/月)

49ドル

12.25ドル

Starter(120分)では届きません

Swell AI Studio

Studio(300分)

29ドル

7.25ドル

従量なら60分8.99ドルで160分=約24ドル

Castmagic Hobby

Hobby(30時間=1,800分)

19ドル(年払い239ドル)

4.75ドル

時間枠は大きく余ります

Descript Creator

Creator

24ドル(年払い)/35ドル(月払い)

6ドル/8.75ドル

プランごとのメディア時間は要確認

ドヤインタビュー(統一プラン)

月9,980円(税込)

9,980円

2,495円

他13サービスも同額に含まれます。記事原稿まで生成

この試算から分かること

1. 文字起こしだけなら、月10ドル前後で足ります。 TurboScribe UnlimitedもRimo Voice Soloも、160分程度の音声量なら上限に当たりません。文字起こしのコストは、もはや選定の主要な論点ではありません。

2. 分数枠つきのプランは、上限で選ぶと割高になります。 PodsqueezeのStarter(120分)では月4本を処理できず、Pro(320分)に上げると月49ドルになります。必要分数のすぐ上のプランがない製品では、大きく余る枠に払うことになります。 逆にCastmagicのHobbyは30時間枠で月19ドルなので、160分程度なら枠が大幅に余ります。年間の配信計画で判断します。

3. 記事化まで含めた総額で比べます。 文字起こしを月10ドルで済ませても、記事化を汎用生成AIの有料プラン(Claude Pro月17ドル・年払い)で行えば合計は月27ドル程度になります。「安い文字起こし+生成AI」と「記事化まで含む製品」は、総額では大きく変わらない場合があります。 差が出るのは工数のほうです。

4. 米ドル建ての製品は為替の影響を受けます。 本記事の試算は各社の公式表示(USD)をそのまま使っています。円換算の実額は決済時のレートと為替手数料で変わります。社内稟議に出す数字は、契約時点のレートで再計算してください。


5. 判断フローチャート:どの型を選ぶか

【START】ポッドキャストの配信はすでに始まっているか?
  │
  ├─ これから始める
  │    └→ 収録・配信の基盤を先に決める(A型・Riverside等)
  │       記事化ツールは、配信が3か月続いてから足す
  │       ※続かない番組に記事化ツールを先に入れると
  │         使わないまま月額だけが残る
  │
  └─ すでに配信している → 月に何分の音声を出しているか?
       │
       ├─ 月120分以下(40分×3本程度)
       │    └→ 無料枠と最安プランの組み合わせで足りる
       │       Otter.ai Basic(月300分)で逐語を取り、
       │       汎用生成AIの無料プランで記事化する
       │
       ├─ 月120〜400分
       │    └→ 記事を何本作るかで分岐する
       │        ├─ 1エピソード=1記事 → C型の組み合わせ
       │        │   (TurboScribe月10ドル等+生成AI)
       │        └─ 1エピソード=記事+SNS+ショーノート
       │            → B型(Castmagic、Podsqueeze、Swell AI)
       │
       └─ 月400分以上(週2本以上)
            └→ 時間枠の大きいプランか、無制限型を選ぶ
               分数枠型は上限超過で単価が跳ねる

補足を2つ入れます。

1つ目。記事の本数を増やしたいのか、SNSの投稿を増やしたいのかを先に決めます。 B型のリパーパス製品は複数チャネル向けの生成が売りで、記事の品質だけを見ると割高になることがあります。記事1本だけが目的なら、C型の組み合わせのほうが総額は安いです。

2つ目。番組が3か月続くかどうかを見てから道具を増やします。 音声配信は継続率が低いです。最初の3か月は無料枠だけで回し、続いた時点で月額を払う判断をするほうが損失が小さいです。


6. 【コピペ可】エピソード分解シート

記事化に入る前に、40分のエピソードを話題単位に割ります。この作業を飛ばすと、時系列のまま長い記事が出来上がります。

■ エピソード分解シート

番組名:     /エピソード番号:   /収録日:   /尺:   分
出演者:(氏名・所属・肩書き)
 1.
 2.

【話題の切り出し】※タイムコードと一緒に書く
| # | 開始時刻 | 話題 | 何を言ったか(1行) | 記事にするか |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 00:00 | 挨拶・近況 |  | ×(削除) |
| 2 | 03:20 |  |  | ○ 主題 |
| 3 | 11:05 |  |  | ○ 補足 |
| 4 | 18:40 |  |  | △ 別記事へ |
| 5 | 26:15 |  |  | ×(脱線) |
| 6 | 33:00 |  |  | ○ 事例 |
| 7 | 38:10 | 告知 |  | ×(末尾へ) |

【この回で最も価値がある3分はどこか】
 開始時刻:     /理由:

【記事の主題(1文で)】
 

【想定読者が検索しそうな言葉(3つ)】
 1.     2.     3.

【記事に必ず入れる固有名詞・数値】
 ・
 ・

【権利の確認】
□ ゲストに記事化の同意を得た(掲載先も伝えた)
□ ゲストの所属・肩書きの表記を確認した
□ 番組内で流したBGM・効果音・引用の権利処理を確認した
□ 引用した書籍・記事の出典を記事に明記する準備をした
□ 番組内で言及した第三者の社名・製品名の記載を確認した

「この回で最も価値がある3分」を先に決めるのが要点になります。 ここが記事の主題であり、SNSの切り抜きに使う箇所でもあります。全体を均等に記事化すると、どこが読みどころか分からない記事になります。

権利の確認については、BGM・効果音・引用の扱いが番組ごとに違います。記事に音声プレーヤーを埋め込む場合、配信で許諾されている範囲と、Webページへの掲載で必要な範囲が同じとは限りません。 使用している音源の利用規約を確認し、判断がつかない場合は権利者または弁護士に確認してください。


7. 【コピペ可】構成再設計プロンプト(全文)

分解シートを埋めたら、文字起こしと一緒にこのプロンプトへ渡します。時系列を捨てて、読む順序に組み替えるための指示を明示的に書いてある点が要点になります。

あなたは音声コンテンツを記事に再編集する編集者です。
以下の【文字起こし】と【分解シート】をもとに、
ブログ記事の原稿を作成してください。

【最重要のルール】
話された順序をそのまま使わないこと。
読者が知りたい順序に組み替えること。
具体的には、次の順序で構成する。
  1. 結論(この記事で分かることを冒頭3〜4行で)
  2. なぜそれが問題になるのか(背景)
  3. 具体的にどうするか(手順・方法)
  4. 実際の例(番組内で語られた事例・数字)
  5. 注意点・例外
  6. まとめ(次に何をすればよいか)

【削除する要素】
- 挨拶、天気、近況報告、番組の告知、スポンサー読み
- 相槌(はい、そうですね、なるほど)
- フィラー(えー、あの、まあ、なんか)
- 前回・次回への言及(記事は単体で読まれるため)
- 「概要欄に貼っておきます」等の音声前提の言い回し

【保持する要素】
- 数字(金額・件数・期間・割合)は必ず残し、単位を明示する
- 固有名詞(社名・製品名・書名・人名)は正確に残す
- 出演者特有の言い回しは、3か所までカギ括弧で引用として残す
- 出演者が失敗・反省として語った部分は削らない

【書き方のルール】
- 1文は80字以内にする
- 「〜ではないでしょうか」「〜かもしれません」を使わない。断定する
- 見出しは、その節を読めば何が分かるかが伝わる形にする
- 話し言葉の「〜させていただく」は「〜する」に直す
- 対談形式の再現ではなく、地の文で書く
  (ただし引用の3か所はカギ括弧で発言者を明示する)

【出力】
1. 記事タイトル案を3つ(各32字以内)
2. 記事本文(見出し構成つき)
3. 本文中で「文字起こしに根拠が見つからない」ため
   補って書いた箇所の一覧(あれば)

【分解シート】
(ここに§6のシートを貼る)

【文字起こし】
(ここに文字起こしの全文を貼る)

出力3番目を必ず読む理由

生成AIは、話されていない一般論を自然に補って書きます。ポッドキャストの記事化ではこれが特に起きやすいです。話が飛んでいる箇所を、AIがつなぎの説明で埋めるからです。

補った箇所の一覧を出させておくと、公開前にそこだけを確認できます。 出演者がいる番組なら、この一覧を出演者に見せて事実確認を取ります。ゲスト回では必須の工程になります。


8. 1エピソードから作る5種類のアウトプット

記事1本で終わらせると、記事化にかけた工数が回収しにくいです。分解シートがあれば、同じ素材から次の5つを作れます。

#

アウトプット

素材の出どころ

目安の分量

主な用途

1

ブログ記事

分解シートで「○」を付けた話題

3,000〜6,000字

検索流入

2

ショーノート(配信の説明文)

話題一覧+タイムコード

300〜800字

配信プラットフォーム内での発見

3

SNS投稿(3〜5本)

「最も価値がある3分」+引用3か所

各100〜200字

番組への流入

4

メールマガジンの1節

記事の結論部分

400〜800字

既存リストへの再接触

5

別記事の素材

分解シートで「△ 別記事へ」の話題

次回以降の記事の種

5番目が効きます。 40分のエピソードには、その回の主題とは別の話題が必ず含まれます。それを毎回ストックしておくと、収録していない週でも記事を出せます。分解シートの「△」は捨てずに残します。

週次の運用カレンダー(週1配信の場合)

曜日

作業

所要時間の目安

前週配信分の文字起こしを流す(機械処理)

5〜15分

分解シートを埋める

20〜30分

構成再設計プロンプトを回す/出力を確認

20〜40分

補われた箇所と固有名詞・数値を修正

20〜40分

ゲスト回なら出演者に確認を送る

10分(返信待ちは数日)

記事を公開、ショーノートを更新

20分

SNS投稿3〜5本を予約投稿

20分

合計

週2〜3時間

手作業で全部やると週8〜13時間かかります。 文字起こしと初稿生成を自動化して週2〜3時間まで落ちる、というのが現実的な水準になります。ゼロにはなりません。


9. ツールで解決しない部分

話の中身は増えません。 内容の薄い回を記事にしても薄い記事になります。記事化を前提にするなら、収録の段階で「この回で伝えたい1つのこと」を決めておきます。それだけで記事化の工数が大きく下がります。

出演者・ゲストの確認は残ります。 ゲスト回を記事にする場合、氏名・所属・肩書きの表記と、発言の掲載可否の確認が必要になります。収録の依頼時に「記事化して自社サイトに掲載する」ことを伝えておくと、後の確認が1往復で済みます。

構成の判断は人がやります。 §7のプロンプトは順序の型を与えるものであって、その回の主題を決めるのは分解シートを書く人です。どの3分が価値ある部分かの判断は、番組と読者を知っている人にしかできません。

権利の判断も人がやります。 BGM、効果音、引用した書籍や記事、番組内で流した第三者の音源。これらをWebページに転載できるかどうかは、それぞれの利用条件によります。判断がつかない場合は、権利者または弁護士に確認してください。 ツールは権利処理をしません。


FAQ

Q1. 無料のツールだけでポッドキャストの記事化はできますか。

月3本程度までなら可能です。Otter.aiのBasicは月300分、Descriptのフリーは月60分のメディア時間、AsyncのBasicは文字起こし1時間まで使えます(いずれも2026年8月5日に公式サイトで確認)。40分のエピソードなら、Otter.ai Basicで月7本前後の文字起こしができる計算になります。記事化は汎用生成AIの無料プランで回せます。制約は1回あたりの入力上限で、8,000〜12,000字の文字起こしを分割して渡す手間が発生します。週1配信を続けるなら、その手間が月10ドル前後の有料プランを上回ります。

Q2. 日本語のポッドキャストでも精度は出ますか。

製品によって日本語対応の明示に差があります。今回の確認では、Sonixが公式に日本語を含む54言語以上への対応を記載し、Notta・Rimo Voiceは日本語製品として単語登録・カスタム辞書の機能を明記していました。固有名詞(番組名、ゲストの社名、専門用語)の誤変換は、どの製品でも発生します。 用語を事前登録できる製品を選ぶか、置換リストを手元に作って毎回当てる運用にします。実際の精度は自分の音声で試すのが確実で、無料枠がある製品はそのために使います。

Q3. 記事に音声プレーヤーを埋め込んだほうがよいですか。

埋め込みの可否は配信プラットフォームによって異なるため、利用中のサービスの仕様を確認します。記事の目的で判断も変わります。検索流入を番組の再生につなげたいなら埋め込む記事を読み物として完結させたいなら記事末尾にリンクを置くという切り分けが実務的です。ただし、記事内に埋め込む場合もBGMや第三者音源の権利処理は配信時と別に確認する必要があります。

Q4. 1エピソードから記事は何本作れますか。

40分のエピソードで、主題の記事1本と、別記事の素材が1〜2件というのが現実的な水準になります。文字数だけを見れば8,000〜12,000字あるので2〜3本作れそうに見えますが、削除される要素(挨拶・脱線・告知・言い直し)が3〜5割を占めるため、記事として成立する分量は想定より少なくなります。無理に分割すると、どちらも内容が薄い記事になります。§6の分解シートで「○」が3つ以上付いた回だけを2記事に割る、という基準が扱いやすいです。

Q5. 過去に配信した回をまとめて記事化できますか。

できます。ただし順序を決めます。再生数の多い回から処理するのが基本になります。過去回をすべて処理すると、分数課金型のツールでは費用が跳ねます。100本の過去回が各40分なら合計4,000分になり、Sonixの従量(1時間10ドル)では約667ドルになります。まず10本を選び、記事にした結果を見てから残りを判断します。 古い回は情報が古くなっている可能性もあるため、公開前に内容の鮮度を確認します。

Q6. ショーノートと記事は同じ内容でよいですか。

分けます。ショーノートはその回を聴くかどうかを判断するための文書で、話題一覧とタイムコードが中心になります。記事は聴かない人が読んで完結する文書で、背景の説明と手順が必要になります。同じ文章を両方に置くと、記事側は説明不足、ショーノート側は冗長になります。§8の表で用途を分けている理由がここにあります。


どこから始めるか

配信済みのエピソードが手元にあり、記事になっていないなら、順序は決まっています。まず1本だけ、§6の分解シートを手で埋めてみます。 40分の音声を聴き直しながらタイムコードを書き出す作業は20〜30分で終わります。ここで「記事にできる話題が3つ以上あるか」が分かります。3つ未満なら、ツールを買う前に収録の設計を見直すほうが効きます。

3つ以上あるなら、次は文字起こしと初稿生成の工程を機械に渡す判断になります。音声ファイルをアップロードして構成・執筆・校正まで通したいなら、ドヤインタビュー(自社サービス)が候補になります。ゲスト利用で5分、無料登録で月30分まで試せるので、1エピソードの一部を投げて、出た原稿が§7のプロンプトで作ったものと比べてどうかを確かめてから判断すればよいです。RSSからの自動取り込みには対応していないため、毎回アップロードする運用になる点は先に把握しておきます。

▶ ドヤインタビュー:https://doya-ai.surisuta.jp/interview


本記事で参照した公式ページ(2026年8月5日確認)

  • Castmagic 料金ページ:https://www.castmagic.io/pricing

  • Podsqueeze 料金ページ:https://podsqueeze.com/pricing

  • Swell AI:https://www.swellai.com/

  • Riverside 料金ページ:https://riverside.com/pricing

  • Buzzsprout 料金ページ:https://www.buzzsprout.com/pricing

  • Async 料金ページ:https://async.com/pricing(podcastle.ai からの転送先)

  • LISTEN:https://listen.style/

  • Sonix 機能ページ:https://sonix.ai/features

  • Happy Scribe 文字起こしページ:https://www.happyscribe.com/transcription

  • TurboScribe 料金ページ:https://turboscribe.ai/pricing

  • Notta 料金ページ:https://www.notta.ai/pricing / 機能ページ:https://www.notta.ai/features

  • Rimo Voice 料金ページ:https://rimo.app/pricing

  • Otter.ai 料金ページ:https://otter.ai/pricing

  • Descript 文字起こしページ:https://www.descript.com/transcription

  • ドヤインタビュー:https://doya-ai.surisuta.jp/interview

料金・仕様は変更されます。契約前に必ず各社の公式ページで最新の内容を確認してください。

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この記事の著者

Katuski.Mitsumori

三森 捷暉(みつもり かつき)

著者プロフィールはこちらから↓
 /author/mitsumori
BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

BtoBマーケティング、SEO、コンテンツマーケティング、生成AI活用を専門とするマーケター/事業責任者です。
2021年、新卒第1号として株式会社Piece to Peace(CarryMe)に入社し、広報・マーケティング・デザイン・コンテンツ制作を横断的に担当。SEO記事、比較記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告施策を組み合わせた商談創出の仕組み化を推進してきました。

その後、株式会社スリスタ(設立:2025年3月14日/代表:三森 捷暉)を設立。
現在はスリスタにて、AIを活用したマーケティング業務の自動化・省力化に注力しています。

スリスタでは、SEO記事制作、比較記事、一次情報設計、バナー制作、構成案作成といったマーケティング業務を、ユーザーが「選ぶだけ」「スワイプするだけ」で進められる設計思想をもとに、AIツールとして実務レベルで実装。
マーケティングを「1人でも回せる状態」にするための仕組みづくりを行っています。
ウェビナー・登壇実績
CarryMe主催ウェビナー
URL:https://carryme.jp/webinar58_20251126_ntt_webinar
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PR TIMES掲載イベント
URL:https://carryme.jp/agent/seminar-event/webinar23_20240417_taxi_ads_webinar/