AI・マーケトレンド

ペルソナ作成AI比較12選|BtoBで使える粒度はどれか

ペルソナ作成AIの出力がBtoBで使えない理由は、精度ではなく項目設計にあります。多くのツールは「38歳・男性・年収600万円・趣味はキャンプ」というBtoC型の人物像を返します。BtoBで必要なのは、所属部署、役職、決裁できる金額の上限、稟議に必要な承認者、評価されるKPI、予算計上の時期、情報収集に使うチャネルです。この記事は12ツールを「ペルソナの根拠がどこから来るか」で3類型に分け、BtoB項目が出るかどうかを同一基準で並べます。


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ドヤペルソナAI

ドヤペルソナAI

顧客像や課題をAIで整理し、施策設計に使える具体的なペルソナ作成を支援します。

ドヤペルソナAIを詳しく見る結論:ツールは「根拠の起点」で3つに割れる。BtoB項

目が標準で出るのは一部だけ

  • 型A|公開情報起点型:自社や顧客企業のURLを入れると、Web上の情報からAIが推論してペルソナを組み立てます。速いです。仮説のたたき台に向きます

  • 型B|入力項目起点型:人が条件を入力し、AIが肉付けします。汎用チャット(ChatGPT・Claude・Gemini)もここに含まれます。BtoB項目を出せるかどうかは、ほぼプロンプト次第

  • 型C|実データ起点型:自社サイトの行動データ、購買データ、外部パネルデータに紐づきます。数字の裏付けがありますが、費用が桁で変わります

BtoBの意思決定単位(DMU)を最初から想定しているツールは少ないです。多くは1人のペルソナしか作りません。実際のBtoB商談は、担当者・決裁者・情報システム部門・経理という複数人が関わります。1人分のペルソナで作ったコンテンツは、稟議の途中で必ず止まります。


1. BtoBペルソナが現場で使われなくなる3つの原因

比較表の前に、何を評価すべきかを揃えておきます。

原因1:BtoCのテンプレートをそのまま使っている

年齢・性別・年収・趣味・休日の過ごし方。これはBtoCの購買行動を説明する項目です。BtoBの購買では、個人の趣味は購買理由になりません。「その人が社内でどう評価されるか」が理由になります。

原因2:DMU(意思決定関与者)が1人しかいない

BtoBの購買には通常3〜7人が関与します。SaaSの導入なら、使う人(現場)、決める人(部門長)、金を出す人(経営・経理)、止める人(情報システム・法務)がいます。それぞれ気にしていることが違います。現場は工数、部門長はKPIへの寄与、経理は費用対効果と契約条件、情シスはセキュリティと既存システムとの連携です。1人分のペルソナしか作らないと、コンテンツが「現場向け」だけに偏ります。

原因3:ペルソナが「作って終わり」になっている

シートを作った時点で満足し、その後の記事タイトル・LP・メール文面に反映されません。ペルソナは成果物ではなく、制作物のレビュー基準として使うものです。「この見出しは、決裁者ペルソナが社内で説明するときに使える言葉になっているか」という問いに答えるために存在します。


2. 独自の分類軸|「ペルソナの根拠がどこから来るか」

機能一覧では差がつかないので、根拠の出所で分けます。ここを間違えると、社内で「そのペルソナの根拠は?」と聞かれて答えられなくなります。

根拠

出力の性質

向いている場面

注意点

型A:公開情報起点型

自社サイト・顧客企業サイト・Web上の公開情報

AIの推論による仮説

商談前の相手企業理解、新規カテゴリの初期仮説、コンテンツの方向性決め

実顧客の検証は別途必要です。「推論である」と明記して使います

型B:入力項目起点型

人が入力した条件

入力の質で決まります

社内に暗黙知がある場合の言語化、チーム間の目線合わせ

入力が雑だと一般論しか返りません。ここが最も多い失敗

型C:実データ起点型

自社のアクセス解析・購買履歴・外部パネルデータ

統計的な裏付けあり

経営会議に出す、広告のターゲティング設計に使う

費用が数十万〜数百万円。データ量が少ないと成立しません

実務での組み合わせ方:型Aか型Bで48時間以内に仮説を出す → 既存顧客5社に確認する → ズレていた箇所だけ直す。この順番が最も安いです。いきなり型Cに数十万円を投じる前に、仮説がどこまで当たっているかを確かめます。


3. 比較表|ペルソナ作成AIツール12選

評価軸は6つ。「BtoB項目」は、役職・部署・決裁権限・KPI・稟議プロセスのうち何が標準出力に含まれるかを指します。料金はすべて2026年8月5日に各社公式サイトで確認した値。

ツール

BtoB項目の標準出力

DMU(複数人)対応

出力形式

料金(公式確認値)

弱点

★ドヤペルソナAI(注力・自社)

A

サイトURLから年齢・職業・悩み・行動パターンを生成。BtoB商材のサイトを入れれば職種・課題ベースの記述が出ます

複数パターンを生成して並べる運用は可能です。DMU役割を自動で割り当てる専用機能はありません

画面上のペルソナシート。他の13サービス(記事作成・バナー・スライド等)に直接つなげられます

月9,980円(税込)の統一プランで全14サービス使い放題。無料版あり

出力は公開情報とAI推論による仮説です。実顧客インタビューの代替にはなりません。決裁権限額や稟議フローのような社内固有情報は、こちらで入力しない限り出ません

HubSpot Make My Persona

B

年齢層・学歴・役職・業界・企業規模、業務上のゴール、課題、情報収集元、コミュニケーション手段

BtoBの購買委員会(buying committee)のマッピングを想定した設計。エンドユーザーからCクラスまで階層別に作れます

Webツール上で作成。無制限に生成可能

無料(サブスク・カード登録・利用回数の制限なしと明記/https://www.hubspot.com/make-my-persona)

英語UI。日本の商習慣(稟議・相見積・年度予算)を前提とした項目は用意されていません。出力はHubSpotのマーケティング思想に沿った枠組みです

ペルソナAI(ai-persona.net)

B

BtoB/BtoCを選択して生成。キャッチコピー、概要、ニーズ、課題、ゴール・シナリオ

1回1人。複数人分は都度生成

PDFでダウンロード可

無料と明記(有料プランに関する記載はありますが、公式ページで金額を確認できませんでした/https://ai-persona.net/)

入力項目が簡素なため、詳しく入力しないと一般論に寄ります。決裁権限・稟議プロセスの項目はありません

Xtensio

B

テンプレート(Personas & UX)に沿って自分で項目を設計する方式

テンプレートを複製すれば何人分でも作れます

Web上の共同編集ドキュメント。共有リンク・PDF等

Free Forever $0(3成果物・100AIクレジット・1ワークスペース)/Solo $24/月(年払い$18)/Team $49/月(年払い$37)/Agency $69/月(定額)/Business $99/月(定額)(https://xtensio.com/pricing/)

生成ツールというより体裁のいいドキュメントを作るツールです。中身の推論は自分で書く前提です。AIクレジットに上限があります

ChatGPT(OpenAI)

B

プロンプト次第。指示すればDMU別・決裁権限つきで出力できます

指示すれば何人分でも。役割ごとに書き分けも可能

チャット出力。表形式やCSVへの整形も指示可能

無料プランあり/Plus 月$20(https://openai.com/chatgpt/pricing/ ・2026年8月5日確認。プラン構成は改定が多いため契約前に要確認)

毎回プロンプトを貼り直す必要があります。同じプロンプトでも出力が揺れ、チームで再現できません。社内の暗黙知は都度入力しないと反映されません

Claude(Anthropic)

B

プロンプト次第。長い社内資料(商談議事録・失注理由一覧)を貼り込んで分析させる用途に向きます

指示すれば対応可能

チャット出力

無料プランあり/有料プランは公式サイトで要確認(本記事では金額の確認を行っていません)

ChatGPTと同じ構造的課題です。テンプレート化されていないため属人化します

Gemini(Google)

B

プロンプト次第。検索連携で公開情報を拾わせやすいです

指示すれば対応可能

チャット出力

無料プランあり/有料プランは公式サイトで要確認(本記事では金額の確認を行っていません)

同上

Delve AI

C

自社サイトの行動データ・競合サイト・SNSからペルソナを自動生成。BtoBサイト訪問企業のコンタクト取得はアドオン

複数のリサーチセグメントを作れます(バンドルによる)

ダッシュボード。合成ユーザーとのチャットも可

Research Essential $317/月(年払い)/Marketing Essential $877/月(年払い)/Complete $2,499/月(年払い)。BtoB向け Suggested Contacts アドオン $99/月。無料枠あり(https://www.delve.ai/pricing)

日本語UIなし。バンドル単位の課金で、ペルソナ生成だけを安く使う構成が取りにくいです

SparkToro

C

オーディエンスの役職レベル(seniority)・企業規模・年収帯・所在地、閲覧サイト、フォロー先、ポッドキャスト、検索キーワード

セグメントを分けてレポートを出す方式。人物カードは生成しません

レポート形式。CSV等でエクスポート

Free $0(月3レポート)/Personal $50/月(月4レポート)/Business $150/月(月25レポート・10ユーザー)/Agency $300/月(月250レポート・100ユーザー)(https://sparktoro.com/pricing)

ペルソナシートは出ません。出るのはオーディエンスの実データです。日本市場のカバレッジは英語圏より薄いです

Synthetic Users

C

アップロードした顧客データ・議事録・サポートチケットを取り込んで、合成参加者にインタビューできます

参加者を複数立てて並行インタビューが可能。10〜12名の定性調査から数百名規模まで

インタビュー記録・インサイトレポート

年間$12,500からのトークン制。1インタビューあたり$2〜60(https://www.syntheticusers.com/pricing)

年間契約が前提で、中小企業の初手には金額が合いません。英語前提

DNP生成AIマーケティングサービス(ペルソナインサイト)

C

国の統計データ・DNP保有データ・自社データを組み合わせた仮想ペルソナと対話できます。商品画像や広告案への反応も取れます

複数ペルソナの比較検討が可能

チャット形式の対話。レポート

公式ページに金額の掲載なし。初回デモは無料、カスタムペルソナの試作は有償、規模に応じた見積り(https://www.dnp.co.jp/biz/products/detail/20176748_4986.html)

消費者インサイト向けの設計が中心です。BtoBの購買委員会分析が主目的なら適合を要確認です。金額が事前に分かりません

PERSONA+(ロイヤリティ マーケティング)

C

Ponta会員データを5万人モニターの15の価値観クラスターに分類し、9,800万人規模へ拡大推計。自社顧客データにクラスターを付与して返します

クラスター単位(15分類)での分析

クラスター構成比、クラスター別ペルソナデータ、クラスター付与済み顧客データ

ベーシックプラン 46万円(税抜)〜、顧客データ受領から最短3営業日(https://biz.loyalty.co.jp/lp/persona-plus/)

生活者(BtoC)データが基盤です。BtoBの職務上の意思決定プロセスを説明する用途には設計が合いません

表から読み取るべき3点

  1. BtoBの購買委員会を明示的に扱っているのは、無料のHubSpot Make My Personaです。有料だから優れているわけではありません。まずこれを1時間触って、自社に必要な項目が何かを掴むのが最も安いです

  2. 型Cは費用が桁で違います。SparkToroの月$50から、Synthetic Usersの年$12,500、PERSONA+の46万円まで開きます。共通するのは「一次データを持っているかどうか」で価格が決まる点です

  3. 汎用チャット(ChatGPT・Claude・Gemini)で出力の質だけを見れば十分なことが多いです。問題は再現性です。担当者が変わると同じペルソナが二度と出てきません


4.【一次コンテンツ①】BtoBペルソナ検収チェックリスト24項目

AIが出したペルソナをそのまま使わないための検収表です。16項目以上に「はい」が付かないシートは、コンテンツ制作の基準として使えません。印刷して使うことを想定しています。

■ BtoBペルソナ検収チェックリスト(24項目)
対象ペルソナ名:                    作成日:        検収者:

【A. 所属と職務】
□ 1. 業種・事業内容が具体的に書かれている(「製造業」ではなく「金属加工の受託、従業員80名」)
□ 2. 従業員規模が数字で入っている
□ 3. 部署名が実在しそうな粒度である(「マーケ部」ではなく「営業推進部 販促グループ」)
□ 4. 役職が入っている(担当・主任・課長・部長・役員のどれか)
□ 5. 直属の上司が誰かが書かれている

【B. 意思決定】
□ 6. この人が単独で決裁できる金額の上限が書かれている
□ 7. その金額を超えた場合、誰の承認が必要かが書かれている
□ 8. 稟議に必要な書類・手順が書かれている(相見積は何社か等)
□ 9. 予算がいつ計上されるか(年度・四半期)が書かれている
□ 10. 導入を止める可能性がある部門が特定されている(情シス・法務・経理など)

【C. 評価と動機】
□ 11. この人が評価される指標(KPI)が書かれている
□ 12. そのKPIの現在の数値と目標値の差が書かれている
□ 13. 「導入して失敗したとき、この人が社内で何を言われるか」が書かれている
□ 14. 現状で我慢できている理由(なぜ今まで買わなかったか)が書かれている

【D. 情報行動】
□ 15. 情報収集に使う具体的な場所が書かれている(検索・業界誌名・展示会名・同業の知人など)
□ 16. 検索するときの実際の言葉が3つ以上書かれている
□ 17. 社内提案時に引用しそうな情報源が書かれている
□ 18. 決裁者に見せる資料の形式が書かれている(A4一枚・スライド・見積書)

【E. 検証可能性】
□ 19. 記述の根拠(実顧客N社/推論/統計データ)が項目ごとに区別されている
□ 20. 実在する既存顧客のうち、このペルソナに最も近い企業名が1社挙げられている
□ 21. 推論部分が「仮説」と明記されている
□ 22. 事実と異なることが判明した場合の修正担当者が決まっている

【F. 運用】
□ 23. このペルソナを使う制作物が具体的に決まっている(記事/LP/メール/営業資料)
□ 24. 見直し時期が決まっている(推奨:3か月後)

はいの数:    /24    → 16未満なら、不足項目を埋めてから制作に入る

19番と20番が最も重要です。AIが出した推論と、実顧客から確認した事実を混ぜたまま社内に配ると、誰も信用しなくなります。項目ごとに(実顧客確認済)(推論)と付記するだけで、シートの寿命が変わります。


5.【一次コンテンツ②】DMU3役割分を一度に出すプロンプト全文

ChatGPT・Claude・Geminiのいずれでも動きます。そのままコピーして、【】内だけ置き換えます。

あなたはBtoBマーケティングのリサーチャーです。
以下の商材について、購買に関与する3つの役割ごとにペルソナを作成してください。

# 商材情報
- 商材名:【例:クラウド勤怠管理システム】
- 想定単価:【例:月額3万円、年間36万円】
- 想定顧客の業種:【例:介護、飲食、建設のいずれか】
- 想定顧客の従業員規模:【例:30〜100名】
- 解決する課題:【例:タイムカードの集計に月8時間かかっている】
- 競合または代替手段:【例:タイムカード、Excel、既存の別システム】

# 作成する3つの役割
1. 現場担当者(実際に日々操作する人)
2. 決裁者(導入可否を決める部門長または経営者)
3. ブロッカー(導入を止めうる立場。情報システム/経理/総務のいずれか)

# 各役割について、以下の項目を必ず埋めてください
(1) 部署名・役職・担当年数
(2) 1日の業務の流れ(時間帯つきで箇条書き5行)
(3) この商材に関して困っていること(3つ、具体的な業務シーンつき)
(4) 単独で決裁できる金額の上限(円)
(5) その上限を超えたときに必要な承認者と手順
(6) 評価されているKPIと、その現在値・目標値の想定
(7) 導入して失敗した場合、社内で何を言われるか(この人が最も恐れること)
(8) 情報収集に使う場所(検索ワード3つ、業界メディア名、相談相手)
(9) 導入に前向きになる決め手(1つ)
(10) 導入を止める理由(1つ)

# 出力の制約
- 各項目の末尾に、根拠の種別を [推論] [一般的傾向] のいずれかで必ず付記すること
- 統計や調査結果を引用する場合は、出典が確認できないものは書かないこと
- 一般論(「業務効率化を求めている」等)は書かず、業務シーンまで具体化すること
- 3役割を1つの表にまとめず、役割ごとに見出しを分けて出力すること

出力を鋭くする追加プロンプト(1手目の後に投げる)

上記の3ペルソナについて、次の3点を追加してください。

1. 【現場担当者】が【決裁者】に稟議を上げるとき、
   実際に使いそうな一文を、そのままの言葉で3パターン書いてください。
   (社内で通る言い回しに寄せること。マーケティング用語を使わないこと)

2. 【ブロッカー】が最初に投げてくる質問を5つ、
   実際の言い回しで書いてください。

3. この3人のうち、当社のWebサイトを最初に見るのは誰か。
   その人が最初の30秒で確認する情報を3つ挙げ、
   それが当社サイトのどこに書かれているべきかを示してください。

上の「2」で出てくる5つの質問は、そのままFAQページの項目になります。ペルソナを作る目的の半分はこれです。人物像そのものではなく、人物から逆算した制作物のリストを得ます。


6. 判断フローチャート|どのツールを選ぶか

テキストでも同じ判断を示します。

  1. 既存顧客が10社未満 → まだ実データは足りません。型A(ドヤペルソナAI)または型B(HubSpot Make My Persona+上のプロンプト)で仮説を作ります。費用は0円〜月1万円

  2. 既存顧客は十分いるが、暗黙知が言語化されていない → 型B。営業3名に上のチェックリスト24項目を口頭で聞き、答えられない項目を洗い出します。ここが最も費用対効果が高いです

  3. 行動データも顧客データも溜まっていて、広告のターゲティング設計に使う → 型C。SparkToro(月$50から)で外部データ側を、Delve AIで自社サイト側を見ます

  4. 経営会議や投資家向けに統計的裏付けが必要 → 型C。DNPペルソナインサイト、PERSONA+のような一次データを持つサービス。金額は数十万円〜

  5. 顧客インタビューの代替として使いたい → Synthetic Users(年$12,500から)。ただし合成ユーザーは実ユーザーの代替ではありません。方向性の探索には使えますが、最終的な意思決定は実顧客への確認で行います


7. AI出力をそのまま使ってはいけない4か所

ツールの性能に関係なく、この4項目はAIが正しく出せません。必ず人が上書きします。

項目

なぜAIが出せないか

埋め方

決裁できる金額の上限

企業ごとの社内規程であり、公開情報に存在しません

既存顧客3社の担当者に直接聞きます。「稟議はいくらから必要ですか」の一問で済みます

稟議に必要な手順

同上。業種・企業規模で大きく違います

受注済み案件の商談メモから逆算します。誰の承認で止まったかが記録されています

予算計上の時期

決算月と予算策定サイクルに依存

顧客企業の決算月を法人番号公表サイトや有価証券報告書で確認し、その3〜4か月前を予算策定期と置きます

失注の本当の理由

AIは「価格が高い」など一般的な理由を返します

失注顧客への追跡ヒアリング。ここだけは代替手段がありません

これらを埋めていないペルソナは、記事タイトルを決めるには使えても、営業資料や商談スクリプトには使えません。


8. ペルソナを制作物に落とし込む対応表

ペルソナが使われなくなる最大の理由は、成果物との接続が決まっていないことです。作った翌週に何を作るかを、この表で先に決めます。

制作物

主に向ける役割

ペルソナのどの項目を使うか

判定基準

SEO記事のタイトル

現場担当者

情報行動(検索するときの実際の言葉)

ペルソナが実際に検索する語がタイトルに入っているか

記事の本文構成

現場担当者

困っていること(業務シーンつき3つ)

各見出しがその3つのどれかに対応しているか

LPのファーストビュー

現場担当者+決裁者

「今まで買わなかった理由」

その理由を潰す一文がファーストビューにあるか

料金ページ

決裁者

単独決裁できる金額の上限

上限の直下の価格帯が最初に見える位置にあるか

営業資料(A4一枚)

決裁者

評価されるKPIと現在値・目標値

KPIの改善幅が数字で書かれているか

稟議用の補助資料

現場担当者→決裁者

稟議に必要な書類・手順、相見積の要否

相見積用の比較表を自社から提供しているか

FAQページ

ブロッカー

ブロッカーが最初に投げる質問5つ

その5問がFAQに入っているか

導入事例

決裁者

「失敗したとき社内で何を言われるか」

同業・同規模の事例で、その不安を打ち消しているか

メールのシーケンス

全役割

予算計上の時期

予算策定期の3か月前に接触するタイミング設計になっているか

この表の右端に担当者と期限を書き込んで初めて、ペルソナが業務になります。ペルソナシートだけを配布して終わる運用は、例外なく定着しません。

業種によって重要度が変わる項目

業種

特に重くなる項目

理由

製造業・建設業

稟議手順、相見積の社数

購買部門が独立しており、相見積が社内規程で義務化されていることが多いです

医療・介護

ブロッカー(法令・監査対応の担当者)

記録の保存要件や個人情報の扱いが導入可否を左右します

IT・SaaS

情報システム部門のセキュリティ要件

SSO対応、データ保管地域、SOC2等の確認が初期段階で入ります

士業・コンサル

決裁者=経営者であることが多いです

現場と決裁者が同一人物です。稟議プロセスが短く、代わりに費用対効果の説明が直接求められます

小売・飲食(本部)

店舗側の運用負荷

本部が決めても店舗が使わなければ止まります。実際の利用者がDMUに入っていない構造になりやすいです

自社の主要顧客がどれに当たるかで、検収チェックリスト24項目のうちどこを厚くするかが変わります。全業種に共通する完璧なペルソナは存在しません。


9. ドヤペルソナAIの評価(他社と同じ基準で)

自社サービスなので、良い点と足りない点を同じ粒度で書きます。

候補になる条件

  • サイトURLを入れるだけで、年齢・職業・悩み・行動パターンまで含むペルソナシートが数分で出ます。外注前のたたき台として最も速いです

  • 出したペルソナをそのまま記事作成(ドヤ記事作成)、バナー生成(ドヤバナーAI)、提案資料(ドヤスライド)に渡せます。統一プラン月9,980円(税込)に14サービスが含まれるため、ペルソナ単体でツールを増やす必要がありません

  • 無料版があるため、出力の粒度を先に確認してから判断できます

足りない点

  • 出力は公開情報とAI推論による仮説です。既存顧客への実インタビューの代わりにはなりません。施策の意思決定前に検証がいります

  • DMU(現場・決裁者・ブロッカー)の役割を自動で割り当てる専用機能はありません。本記事のプロンプトのように、役割ごとに分けて生成する運用でカバーする必要があります

  • 決裁権限額・稟議フロー・予算計上時期といった社内固有情報は、入力しない限り出力されません

  • SparkToroやPERSONA+のような一次データによる統計的裏付けは持っていません。経営会議に数字として出す用途なら型Cを選ぶべきです


10. FAQ

Q1. 無料ツールだけでBtoBペルソナは作れますか。

作れます。HubSpot Make My Personaは無料で、企業規模・役職・業界を含むBtoB向け項目を扱い、購買委員会のマッピングも想定した設計になっています(公式ページ・2026年8月5日確認)。ペルソナAI(ai-persona.net)もBtoB/BtoCを選択して無料で生成できます。ChatGPTの無料プランと本記事のプロンプトを組み合わせれば、DMU3役割分まで出せます。有料ツールが必要になるのは、チームで同じ品質を再現したい段階からです。

Q2. AIが作ったペルソナを社内資料に載せてよいですか。

載せてよいです。ただし「AIの推論による仮説」と明記します。根拠を示さずに数字や属性を書くと、営業から「その人、実在しますよね?」と聞かれた瞬間に信頼を失います。検収チェックリストの19〜21番(根拠の区別、近い実顧客名、仮説の明記)を必ず埋めてから配布します。

Q3. 顧客の実名や商談メモをAIツールに入力してよいですか。

社内のAI利用ガイドラインに従います。一般論として、顧客企業の実名・個人名・未公開の取引条件は入力しない運用が安全です。商談メモを使いたい場合は、企業名を「A社」に置換し、個人名と金額の具体値を伏せてから投入します。海外SaaSはデータの保管地域が国外になる場合があります。契約前にデータ処理条件(DPA)と保管地域を確認します。

Q4. ペルソナは何人分作るべきですか。

商材1つにつきDMU3役割分(現場・決裁者・ブロッカー)が最小構成です。それ以上に増やすなら、業種または企業規模でセグメントを分けたときに、稟議プロセスが明確に違う場合に限ります。10人分作った会社は、ほぼ全員が使わなくなります。運用できる数は3〜6人分までだと考えたほうがいいです。

Q5. 作ったペルソナが正しいかどうか、どう検証しますか。

既存顧客5社への15分ヒアリングで足ります。聞くのは4問だけです。(1) 導入前、どんな状態でしたか。(2) 検討のきっかけは何でしたか。(3) 社内で誰の承認が必要でしたか。(4) 他に比較した手段は何でしたか。この4問の答えとペルソナのズレが、そのまま修正箇所になります。5社中3社でズレが出た項目は、ペルソナ側が間違っています。

Q6. 型C(実データ起点型)に投資するタイミングは。

型Aまたは型Bで作った仮説が、既存顧客への確認で7割以上一致するようになってからです。仮説が外れている段階で高額な調査を入れても、何を検証すべきかが定まっていないため、レポートが活用されません。順番は「仮説→検証→精緻化」で、最初から精緻化に金を払いません。


11. まとめ|最初の3日でやること

  1. 1日目:HubSpot Make My Persona(無料)で1人分作ります。所要30分。BtoBに必要な項目の感覚を掴みます

  2. 2日目:本記事のDMUプロンプトをChatGPTかClaudeに投げ、現場・決裁者・ブロッカーの3人分を出します。所要1時間

  3. 3日目:検収チェックリスト24項目で採点します。埋まらない項目(決裁上限、稟議手順、予算時期、失注理由)を書き出します

  4. 翌週:埋まらなかった項目を、既存顧客3社への15分ヒアリングで埋めます

  5. その後:ペルソナを使う制作物を1つ決めて、実際に作ります。使われないペルソナは3か月で忘れられます

サイトURLからペルソナのたたき台を数分で出し、そのまま記事・バナー・資料まで通したいなら

型A(公開情報起点型)で、日本語のBtoBサイトを前提に設計しているのが自社のドヤペルソナAIです。統一プラン月9,980円(税込)に含まれ、出したペルソナをそのまま他の13サービスに渡せます。ただし出力は仮説であり、決裁権限や稟議フローは入力しない限り出ません。統計的な裏付けが必要な用途なら、SparkToroやPERSONA+のような型Cのサービスを選ぶほうが合います。


本記事で参照した公式ページ一覧(すべて2026年8月5日確認)

ツール

参照URL

HubSpot Make My Persona

https://www.hubspot.com/make-my-persona

ペルソナAI

https://ai-persona.net/

Xtensio

https://xtensio.com/pricing/

ChatGPT

https://openai.com/chatgpt/pricing/

Delve AI

https://www.delve.ai/pricing

SparkToro

https://sparktoro.com/pricing

Synthetic Users

https://www.syntheticusers.com/pricing

DNP ペルソナインサイト

https://www.dnp.co.jp/biz/products/detail/20176748_4986.html

PERSONA+

https://biz.loyalty.co.jp/lp/persona-plus/

ドヤペルソナAI

https://doya-ai.surisuta.jp/persona

料金・プラン構成は改定されます。契約前に各社の公式ページで最新の金額を確認してください。ClaudeとGeminiの有料プラン金額は本記事では確認を行っていないた

め、記載していません。

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この記事の著者

Katuski.Mitsumori

三森 捷暉(みつもり かつき)

著者プロフィールはこちらから↓
 /author/mitsumori
BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

BtoBマーケティング、SEO、コンテンツマーケティング、生成AI活用を専門とするマーケター/事業責任者です。
2021年、新卒第1号として株式会社Piece to Peace(CarryMe)に入社し、広報・マーケティング・デザイン・コンテンツ制作を横断的に担当。SEO記事、比較記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告施策を組み合わせた商談創出の仕組み化を推進してきました。

その後、株式会社スリスタ(設立:2025年3月14日/代表:三森 捷暉)を設立。
現在はスリスタにて、AIを活用したマーケティング業務の自動化・省力化に注力しています。

スリスタでは、SEO記事制作、比較記事、一次情報設計、バナー制作、構成案作成といったマーケティング業務を、ユーザーが「選ぶだけ」「スワイプするだけ」で進められる設計思想をもとに、AIツールとして実務レベルで実装。
マーケティングを「1人でも回せる状態」にするための仕組みづくりを行っています。
ウェビナー・登壇実績
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URL:https://carryme.jp/webinar58_20251126_ntt_webinar
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