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不動産会社の営業リスト作成|ツール比較と抽出条件

不動産会社を営業先として集めるなら、汎用の企業データベースで「業種=不動産」を選ぶところから始めてはいけません。先に国土交通省の公簿(宅建業者名簿・賃貸住宅管理業者登録)で母集団を確定させ、そこへツールで連絡先と企業属性を足すのが最短になります。この記事では4つの起点を比較し、免許番号の読み方と仲介・管理の判定ルールをそのまま使える形で掲載します。


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先に結論:不動産会社のリストは「公簿」から作る

不動産業界向けに商材を売る会社(SaaS、広告、リフォーム、集客支援、人材など)が最初にぶつかるのは、「不動産会社」という括りが広すぎるという問題です。売買仲介、賃貸仲介、賃貸管理、新築分譲、投資用、買取再販、いずれも「不動産会社」と呼ばれますが、抱えている課題と決裁者がまったく違います。

そして汎用の企業データベースでは、この違いが分類されていないことが多いです。業種コードは「不動産取引業」「不動産賃貸業・管理業」程度の粒度で、そこから先は自分で見分けるしかありません。

だから起点を変えます。不動産業は許認可業種で、事業者の一覧が国の側に存在します。これを使わない手はありません。

起点

何が取れるか

何が取れないか

費用

① 公簿起点(宅建業者)

宅地建物取引業者の商号・所在地・免許番号・免許年月日。大臣免許/知事免許の別

メールアドレス。事業の内訳(売買か賃貸か)

無料(オンライン検索)

② 登録簿起点(賃貸住宅管理業者)

賃貸住宅管理業の登録を受けている事業者。つまり「管理会社」を名指しで特定できます

管理戸数の詳細。連絡先の一部

無料(オンライン検索)

③ ポータル掲載起点

不動産ポータルに物件を掲載している=現に営業している会社。取扱物件の種別・エリア

掲載していない会社は取れません。取得方法は各サイトの規約に従う必要があります

ツール費用による

④ 汎用DB起点

従業員数・売上規模・部署連絡先・採用状況などの企業属性

免許番号や管理業登録の有無

無料〜月20万円

この4つは競合ではなく、重ねて使うものです。①または②で母集団を確定し、④で属性と連絡先を足し、③で「今動いている会社」を優先順位付けします。これが不動産会社リストの正しい組み立て方になります。


独自の分類軸:「仲介」と「管理」は別のリストである

不動産会社向けの営業で一番よくある失敗が、仲介会社と管理会社を1つのリストにまとめてしまうことです。

  • 仲介会社が困っているのは、反響の獲得、追客の効率、内見の手配、契約書類の作成です

  • 管理会社が困っているのは、入居者対応、原状回復、家賃の収納・滞納督促、オーナーへの報告、修繕手配です

同じ商材でも刺さる訴求が変わりますし、そもそも刺さらない側に送れば返信率が落ちます。にもかかわらず、両者は社名からは区別できません。「〇〇不動産」は仲介専業かもしれませんし、管理も自社でやっているかもしれません。

この2つを分ける唯一の公的な手がかりが、賃貸住宅管理業の登録の有無になります。

国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」(https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/)には、宅地建物取引業者の検索に加えて、賃貸住宅管理業者の検索が用意されています(https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/chintaiKensaku.do)。国土交通省の「賃貸住宅管理業者情報」ページにも「賃貸住宅管理業者に関する企業情報につきましては、『建設業者・宅建業者等企業情報検索システム』からご覧になれます」と記載されています(2026年8月5日確認)。

つまり、次の突き合わせができます。

宅建業免許

賃貸住宅管理業登録

想定される会社の姿

刺さりやすい商材

あり

あり

仲介と管理の両方を行う地場の不動産会社

業務全般の効率化、基幹システム、オーナー向け報告の自動化

あり

なし

仲介専業、または売買中心

反響獲得、追客、査定、契約書類、集客広告

なし

あり

管理専業(サブリース含む場合があります)

入居者対応、修繕手配、収納管理、オーナー報告

この3分類を作った時点で、営業リストとしての価値は汎用DBの「業種:不動産」より確実に高くなります。

なお、賃貸住宅管理業の登録要否は事業規模などの要件によって変わるため、「登録がない=管理をしていない」と断定はできません。あくまで優先順位付けの手がかりとして使い、実態は架電やヒアリングで確認します。


免許番号から読み取れること

宅建業者の免許番号は「国土交通大臣(◯)第△△△△△号」「〇〇県知事(◯)第△△△△号」という形式になっています。ここから実務的に使える情報が2つ取れます。

1. 大臣免許か知事免許かで規模の当たりがつく

国土交通省の公式ページには、次のように記載されています(2026年8月5日確認)。

2以上の都道府県に事務所を設置し、宅地建物取引業を営もうとする場合 → 国土交通大臣の免許 1の都道府県に事務所を設置し、宅地建物取引業を営もうとする場合 → 都道府県知事の免許

大臣免許=複数都道府県に事務所がある会社なので、それだけで一定以上の規模だと分かります。地場の1店舗経営を狙うなら知事免許に絞ります。全国展開している会社にエンタープライズ商材を売るなら大臣免許に絞ります。この一次選別が、免許番号を見るだけでできます。

2. 括弧内の数字で「開業からの年数」の目安がつく

国土交通省の公式ページには「宅地建物取引業の免許の有効期間は5年間です」と明記されています。そして「有効期間満了後引き続き業を営もうとする者は、その有効期間が満了する日の90日前から30日前までに免許の更新申請を行うことが必要です」とも記載されています(2026年8月5日確認)。

免許番号の括弧内の数字は、免許を受けた回数を表す読み方が業界で広く用いられています。この読み方自体は国土交通省の公式ページで明示的な記載を確認できなかったため、正確な情報は名簿の免許年月日で確認してください。そのうえで、実務では次のように使えます。

  • (1)の業者:直近の免許取得から5年以内です。新規開業か、開業から日が浅い会社です。システムが未導入で、初期投資に慎重という傾向を仮説として置けます

  • 括弧内の数字が大きい業者:長く営業を続けている会社です。既存システムを持っている可能性が高く、乗り換え提案になります

ただし、括弧内の数字に5を掛けて営業年数を計算するのは避けたほうがよいです。免許制度の有効期間は過去に変更されており、単純な掛け算では実態とずれます。年数を正確に知りたい場合は、検索システムに表示される免許年月日を見ます。


ツール比較12種

料金は各社の公式サイトで確認できた記載のみを載せています(確認日:2026年8月5日)。公式に金額の掲載がないものは推測せず、その旨を書いています。

#

手段・ツール

注力

起点

不動産固有の項目が取れるか

公式で確認できた費用

欠点・注意点

1

ドヤリスト(自社サービス)

★注力

④汎用(AI生成)

免許番号は取れません。ターゲット条件から企業リストを生成し、相手ごとの営業文面まで作ります

ドヤマーケAIの統一プラン月9,980円(税込)に含まれます。無料版あり

宅建業者名簿のような公簿を丸ごと持っているわけではありません。免許番号や管理業登録の有無は公簿側で確認する必要があります。実績が浅いです

2

国土交通省 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム

①②公簿

取れます。宅地建物取引業者を都道府県・商号・免許番号・業者の種類で検索できます。賃貸住宅管理業者の検索画面も用意されています

無料(オンラインで利用可能)

一括ダウンロード機能に関する記載を公式ページで確認できませんでした。件数が多い場合は転記の手間がかかります。メールアドレスは含まれません

3

都道府県・地方整備局での名簿等の閲覧

①公簿

取れます。関東地方整備局のページには「宅地建物取引業者名簿、免許申請書及び変更届出書」を閲覧できると記載

手数料の有無は各窓口の案内で確認が必要です

窓口での閲覧が前提です。大量のリスト化には向きません。営業目的での利用可否は各窓口の案内に従ってください

4

国税庁 法人番号公表サイト

④公的データ

免許情報は取れません。商号・所在地・法人番号の基本3情報です

無料

電話番号・メールアドレス・従業員数は含まれません。名寄せの共通キーとしての役割に限られます

5

gBizINFO(経済産業省)

④公的データ

免許情報は取れません。資本金・従業員数・補助金の交付実績などが取れます

政府保有の法人データを公開。CSV/JSON/APIを提供

連絡先情報は限定的です。項目ごとに更新頻度が異なります

6

Musubu(Baseconnect)

④汎用DB

免許番号は取れません。企業属性とキーマン情報を補完できます

公式に6ヶ月プラン月額200,000円(税別)/120,000クレジット、12ヶ月プラン月額160,000円(税別)/240,000クレジット、追加クレジット10円/1件、30日間無料トライアルと記載。企業540万社・キーマン200万人

月額が高いです。契約期間の縛りがあります。不動産業だけを狙う用途には過大になりやすいです

7

SalesNow

④汎用DB

免許番号は取れません。求人・資金調達などの変化を検知できます

公式に「契約期間やご利用人数に合わせて、お見積もりいたします」と記載(金額非公開)。法人・組織データ1,400万件超、部署連絡先750万件超

金額が非公開のため予算化に問い合わせが必要です

8

BIZMAPS

④汎用DB

免許番号は取れません

公式に、会員登録で1社あたり月100件まで無料ダウンロード、追加30円/1件、定額プラン月額4,980円、200万を超えるデータベースと記載

無料枠は月100件です。都道府県単位で数千社ある不動産業では枠がすぐ尽きます

9

Urizo(ウリゾウ)

③ポータル掲載

収集元にアットホームを含むと公式に記載。掲載中の不動産会社を拾えます

公式サイトのフッターに「業界最安級 6,578円~/月」、別箇所に「業界最安級 9,900円~/月(※2024年1月時点)」と記載。無料版として「30のWEBサイトから合計1,500件分の企業情報を無料で収集できます。期限は1週間」と記載

表記されている金額に複数の記載があるため、公式の料金ページで最新の条件を確認してください。収集先サイトの利用規約の確認は利用者の責任になります

10

Octoparse

③ポータル掲載(汎用)

設定次第です。不動産専用ではありません

公式に無料プラン $0(10タスク、1デバイス、月50,000行までのエクスポート)、Standard 年払い月額$69/月払い$99、Professional 年払い月額$249/月払い$299、Enterpriseは個別見積もりと記載

汎用のスクレイピングツールです。対象サイトの規約確認と、取得ルールの設計は利用者側の作業になります

11

信用調査会社のリスト提供(東京商工リサーチ等)

④汎用DB

業種分類での抽出は可能です。免許番号の収録可否は要確認です

本記事執筆時点で公式の料金ページを直接確認していないため、金額は記載しません

必ず公式に見積もりを取ってください。都度課金型か月額型かで総額が大きく変わります

12

手作業(公簿からの転記+Web調査)

①②③

すべて取れます。免許番号も管理業登録も、会社サイトの取扱内容も確認できます

費用0円(人件費は別)

1社あたり3〜5分かかります。500社なら25〜40時間です。規模が小さいうちは最も確実ですが、拡大すると現実的でなくなります

比較対象を12にしているのは、不動産会社を「営業先として」集める手段が、汎用の営業リストツールだけでは完結しないためです。公的な検索システムと手作業を選択肢から外すと、実務の判断ができなくなります。


判断フローチャート

Q1. 狙うのは全国か、特定エリアか?
    ├─ 特定エリア(1〜3都道府県)
    │    → 公簿起点で母集団を確定できる規模。Q2へ
    └─ 全国
         → 公簿の手作業では回らない。汎用DBで母集団を作り、
           確度の高いエリアだけ公簿で精査する。Q3へ

Q2. 狙うのは仲介会社か、管理会社か?
    ├─ 管理会社
    │    → 賃貸住宅管理業者の検索から入る。
    │      宅建業者名簿と突き合わせて兼業かどうかを判定する
    ├─ 仲介会社
    │    → 宅建業者の検索から入る。知事免許に絞ればほぼ地場の会社
    └─ どちらでもよい
         → 分けたほうが返信率は上がる。Q2をもう一度考える

Q3. 必要な件数は?
    ├─ 300件未満 → 公簿+手作業で足りる。ツール契約は不要
    ├─ 300〜2,000件 → 公簿で母集団、無料枠のあるDBで補完。
    │                  足りない分だけ従量課金
    └─ 2,000件以上 → 汎用DBの月額契約か、収集ツールを検討する

Q4. メールアドレスが必要か?
    ├─ 必要 → 公簿には含まれない。会社サイトの問い合わせフォーム、
    │          または連絡先を持つ有料DBが必要になる
    └─ 電話・郵送で足りる → 公簿の情報だけで着手できる

Q5. 「今動いている会社」を優先したいか?
    ├─ したい → ポータル掲載の有無、求人の有無、
    │            免許の更新時期などのシグナルを1列足す
    └─ 網羅を優先 → 公簿の全件をそのまま使う

そのまま使える一次コンテンツ①:不動産会社リストのCSV列テンプレ

汎用の営業リスト列に、不動産業固有の列を足したものです。列名ごとコピーして使えます。

法人番号,商号,支店・営業所名,本店所在地,都道府県,市区町村,
免許区分,免許番号,免許年月日,免許の括弧内番号,
賃貸住宅管理業登録の有無,登録番号,
推定タイプ,取扱区分,主要取扱エリア,
電話番号,FAX,問い合わせフォームURL,自社サイトURL,
ポータル掲載の有無,掲載ポータル名,掲載物件数の目安,
従業員数,資本金,設立年,採用募集の有無,
既存システムの推定,アプローチ優先度,
初回接触日,接触手段,反応,次アクション,次アクション期限,備考

埋め方の要点を書きます。

  • 免許区分大臣 / 知事 の2値です。知事の場合は都道府県名も残します

  • 免許の括弧内番号:数字だけを別列に切り出します。ソートして新規開業を上に持ってこられます

  • 推定タイプ:前掲の3分類(仲介+管理/仲介・売買専業/管理専業)を入れます

  • 取扱区分売買仲介 賃貸仲介 賃貸管理 新築分譲 買取再販 投資用 から該当するものを複数記入します。会社サイトのトップページを見れば10秒で判断できることが多いです

  • 既存システムの推定:会社サイトの物件検索部分や採用ページから読み取れることがあります。空欄でも構いませんが、埋まっていると初回トークが変わります

  • アプローチ優先度:後述の優先度ルールで決めます

この列構成の狙いは、営業担当が「今日どこにかけるか」をソートだけで決められるようにすることです。列が多すぎると埋まらないという反論はありますが、埋まらない列は空欄のままで構いません。埋まった分だけ優先順位の精度が上がります。


そのまま使える一次コンテンツ②:優先度の判定ルール

主観を混ぜずに、リストの列だけで機械的に決まる形にしました。

優先度

条件(すべて満たす)

想定するトークの入り口

A

知事免許 + 免許の括弧内番号が1〜2 + ポータル掲載あり

開業から日が浅く、現に集客しています。初期費用の低い商材から入ります

B

知事免許 + 賃貸住宅管理業登録あり + 従業員数10名以上

管理業務の負荷が上がっている規模です。業務効率化の文脈で入ります

C

大臣免許 + 従業員数50名以上

複数拠点です。標準化・全社展開の文脈で入ります。決裁が長いことを織り込みます

D

上記以外で、ポータル掲載または採用募集あり

現に動いています。情報提供から始めます

E

ポータル掲載なし + 採用募集なし + 従業員数不明

稼働状況が読めません。架電で実態確認から始めます

このルールの利点は、担当者が変わっても同じリストから同じ優先度が出ることです。「良さそうな会社」を目視で選ぶ運用は、担当者が代わった瞬間に再現できなくなります。


そのまま使える一次コンテンツ③:公簿からリストを作る手順

道具を使わない場合の全手順を出します。飛ばせる工程はそのあとで示します。

ステップ1:母集団を確定する(30分〜2時間)

  1. 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム(https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/)を開きます

  2. 宅地建物取引業者の検索画面で、狙う都道府県を指定します

  3. 検索結果を並び替えます。並び替えには商号・市町村・免許番号・免許年月日・所在地が使えます

  4. 結果を上から順にシートへ転記します。商号・所在地・免許番号・免許年月日の4項目だけで構いません

  5. 管理会社を狙う場合は、賃貸住宅管理業者の検索画面(https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/chintaiKensaku.do)でも同じ都道府県を検索し、別シートに落とします

ステップ2:仲介と管理を突き合わせる(30分)

  1. 2つのシートを商号で突き合わせます。表記ゆれ(株式会社の前後、旧字体)が出るので、法人番号公表サイトで法人番号を引いてキーにすると精度が上がります

  2. 突き合わせ結果から「推定タイプ」列を埋めます

ステップ3:連絡先と企業属性を足す(1社あたり2〜4分)

  1. 商号で検索し、自社サイトのURLを取ります

  2. サイトのトップページから取扱区分(売買/賃貸/管理/分譲)を判定します

  3. 会社概要ページから電話番号・設立年・従業員数を取ります

  4. 問い合わせフォームのURLを控えます

  5. 採用ページの有無と募集職種を見ます

ステップ4:優先度を付けて着手する(15分)

  1. 前掲の優先度ルールに従って列を埋めます

  2. 優先度でソートし、上から着手します

  3. 接触結果を記録し、翌週に見直します

このうち道具で飛ばせるのは、主に8〜12です。汎用DBを使えばこの工程は条件指定だけで終わります。逆に、1〜7は公簿を見に行くしかありません。ここを飛ばそうとして汎用DBの「業種:不動産」だけでリストを作ると、仲介と管理が混ざったリストが出てきて、結局ステップ2をやり直すことになります。


注意すべき論点

データの取得元ごとに条件が違う

  • 公的な検索システム:利用にあたっての条件は、各システムおよび所管する省庁のページに従います。掲載されている情報の利用目的に制限がないかを、利用前に必ず確認します

  • 窓口での名簿閲覧:閲覧制度の趣旨と、閲覧内容の利用に関する案内は各窓口で示されています。営業目的での大量転記が想定されているかは、窓口の案内に従ってください

  • ポータルサイト:各サイトの利用規約に、自動取得や再利用の可否が定められています。規約の確認は利用者の責任になります。収集ツールが対応サイトとして掲げていることは、そのサイトの規約上の許諾を意味しません

電話をかける前に確認すること

不動産会社の代表電話は、店舗のカウンター直結であることが多いです。平日の午前中と、土日は避けます。賃貸仲介の繁忙期(1〜3月)は、そもそも新規の商談を受ける余裕がありません。この業界特有の時期性を無視したリストは、精度が高くても成果が出ません。

個人情報の扱い

公簿に載っているのは事業者情報ですが、代表者名など個人情報にあたる項目が含まれる場合があります。取得・利用・保管のルールは、個人情報保護委員会のガイドラインと自社の個人情報保護方針に従ってください。判断に迷う場合は自社の法務部門または専門家に確認します。


ツールでは解決しない部分

1つ目は、業界の言葉で話せるかどうかです。「反響」「追客」「元付」「客付」「レインズ」「AD」といった言葉を知らないまま架電すると、最初の10秒で外部の営業だと判断されます。リストの精度以前の問題になります。

2つ目は、決裁構造の把握です。地場の不動産会社は社長決裁が多く、担当者に話しても前に進まないことがあります。逆に複数拠点を持つ会社では、本部と店舗のどちらが決めるかが会社ごとに違います。これはリストの列には書けません。架電の中で聞き出して、備考列に貯めていくしかありません。

3つ目は、繁忙期の読みです。賃貸系は1〜3月、売買系は決算期前後で動きが変わります。同じリストでも、送る時期を変えるだけで反応率が変わります。ツールは時期を選んでくれません。


FAQ

Q. 宅建業者名簿を営業目的で使ってよいのですか。

閲覧制度の趣旨と、閲覧した情報の利用に関する取り扱いは、各都道府県・地方整備局の案内に示されています。利用前に必ず所管の窓口の案内を確認してください。オンラインの検索システムについても、システムおよび国土交通省のページの記載に従います。この記事は、公的な検索システムが存在し、商号・所在地・免許番号などを検索できるという事実を示すにとどめます。

Q. 不動産会社のメールアドレスはどこで手に入りますか。

公簿には含まれません。実務的には、会社サイトの問い合わせフォームを使うか、連絡先を収録している有料の企業データベースを使うことになります。問い合わせフォームからの営業は、フォームの利用目的の記載に反しないかを確認したうえで判断してください。

Q. 汎用の企業データベースだけでは不十分ですか。

用途によります。従業員数や売上規模でざっくり絞って架電するだけなら、汎用DBで足ります。仲介と管理を分けたい、新規開業の会社を狙いたい、免許の更新時期に合わせたいといった不動産業固有の切り口が必要なら、公簿との突き合わせが必要になります。

Q. 免許番号の括弧内の数字は、必ず更新回数を表しますか。

括弧内の数字を免許を受けた回数と読む扱いは業界で広く用いられていますが、国土交通省の公式ページでこの読み方の明示的な記載は確認できませんでした。確実に営業年数を知りたい場合は、検索システムに表示される免許年月日を見てください。免許の有効期間が5年であることは国土交通省の公式ページに記載があります。

Q. 全国の不動産会社を一括でダウンロードできますか。

国土交通省の検索システムについて、一括ダウンロード機能に関する記載を公式ページで確認できませんでした。全国規模で必要な場合は、都道府県ごとに検索して積み上げるか、企業データベースで母集団を作ってから公簿で精査する組み立てになります。

Q. リストを作ったあと、何件くらいで成果が見えますか。

商材と単価によりますが、優先度Aから100件に接触した時点で、反応率が読めるようになります。ここで反応がゼロなら、リストではなく訴求か商材のフィットに問題があります。リストを増やす前に、そこを疑うほうが早いです。


まとめとしての判断

不動産会社の法人開拓リストは、次の順で作ります。

  1. 公簿(宅建業者名簿・賃貸住宅管理業者登録)で母集団を確定します

  2. 仲介/管理/兼業の3分類を付けます

  3. 免許区分と免許年月日で優先度を付けます

  4. 連絡先と企業属性を、汎用DBまたは手作業で足します

1〜3を飛ばすと、汎用DBの「業種:不動産」と同じリストにしかなりません。ここが他社と差がつく工程になります。

そのうえで、4の工程を軽くしたい、つまり確定した母集団に対して企業情報の補完と営業文面の作成をまとめて済ませたいという条件なら、ドヤリストが候補になります。ドヤマーケAIの統一プラン月9,980円(税込)で全14サービスが使え、無料版から試せます。ただし宅建業者名簿のような公簿データを保有しているわけではないため、母集団の確定は公的な検索システム側で行う前提になります。


出典(すべて2026年8月5日に確認)

  • 国土交通省「宅地建物取引の免許について」 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000242.html

  • 国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」 https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/

  • 国土交通省 宅地建物取引業者 検索 https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/takkenKensaku.do

  • 国土交通省 賃貸住宅管理業者 検索 https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/chintaiKensaku.do

  • 国土交通省「賃貸住宅管理業者情報」 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_fr3_000020.html

  • 国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」案内 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000037.html

  • 国土交通省 関東地方整備局「宅地建物取引業者名簿等の閲覧」 https://www.ktr.mlit.go.jp/kensan/kensan00000029.html

  • Musubu 公式 https://musubu.in/

  • SalesNow 公式 https://salesnow.jp/

  • BIZMAPS 公式 https://biz-maps.com/

  • Urizo 公式 https://urizo.jp/

  • Octoparse 公式 料金ページ https://www.octoparse.jp/pricing

  • 国税庁 法人番号公表サイト https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/

  • gBizINFO https://info.gbiz.go.jp/

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この記事の著者

Katuski.Mitsumori

三森 捷暉(みつもり かつき)

著者プロフィールはこちらから↓
 /author/mitsumori
BtoBマーケティング × SEO × AI活用 専門家|株式会社スリスタ 代表

BtoBマーケティング、SEO、コンテンツマーケティング、生成AI活用を専門とするマーケター/事業責任者です。
2021年、新卒第1号として株式会社Piece to Peace(CarryMe)に入社し、広報・マーケティング・デザイン・コンテンツ制作を横断的に担当。SEO記事、比較記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告施策を組み合わせた商談創出の仕組み化を推進してきました。

その後、株式会社スリスタ(設立:2025年3月14日/代表:三森 捷暉)を設立。
現在はスリスタにて、AIを活用したマーケティング業務の自動化・省力化に注力しています。

スリスタでは、SEO記事制作、比較記事、一次情報設計、バナー制作、構成案作成といったマーケティング業務を、ユーザーが「選ぶだけ」「スワイプするだけ」で進められる設計思想をもとに、AIツールとして実務レベルで実装。
マーケティングを「1人でも回せる状態」にするための仕組みづくりを行っています。
ウェビナー・登壇実績
CarryMe主催ウェビナー
URL:https://carryme.jp/webinar58_20251126_ntt_webinar
絶対に失敗しないためのタクシー広告しくじり発表会
PR TIMES掲載イベント
URL:https://carryme.jp/agent/seminar-event/webinar23_20240417_taxi_ads_webinar/