AI・マーケトレンド
ChatGPTに自社が出てくるかは、無料アカウントのまま今日30分で確認できます。ただし「うちの会社知ってる?」と聞くのは調べ方として成立しません。必要なのは、観測条件を固定したうえで、購買に近い質問を4象限に分けて10本投げ、0〜3点で採点して記録することです。この記事はその10本を全文公開し、採点ルールと集計式まで渡します。
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目次
1. 結論:測る前に条件を固定しないと、数字が毎回変わる
ChatGPTの回答は、同じ質問でも実行するたびに文面が変わります。さらにメモリ機能とパーソナライズが効いていると、自社の社員が聞いた場合だけ自社名が出るという状態が起きます。これに気づかず「ChatGPTでうちの社名が出た」と社内報告すると、後で全部やり直しになります。
やることは3つだけです。
一時チャットで実行します。一時チャットは既存のメモリを参照せず、新しいメモリも作りません(OpenAIヘルプセンター「Temporary Chat FAQ」/2026年8月6日確認)
10本の質問を固定します。思いつきで聞くと前回と比較できません
3回ずつ実行して中央値を取ります。1回の結果で判断しません
この3つを守れば、費用0円でも「先月より言及率が上がった/下がった」を数字で言える状態になります。逆に守らないなら、有料ツールを契約しても数字は信用できません。
2. 「うちの会社知ってる?」が調べ方として成立しない理由
多くの人が最初にやるのがこれです。そして「知りません」と返ってきて落ち込むか、「〇〇株式会社は△△を提供する企業です」と正しく返ってきて安心します。どちらも判断材料になりません。
理由は3つあります。
理由1:買い手はそんな聞き方をしない
BtoBの買い手がChatGPTを使うのは、社名を知る前です。「従業員30名の製造業で使える勤怠管理システムを教えて」と聞きます。ここで自社が出るかどうかが売上に効きます。社名を知っている人が裏取りで聞く質問は、その後の工程です。両方測る必要はありますが、優先順位は前者が先になります。
理由2:メモリとパーソナライズが結果を汚染する
ChatGPTのメモリは、過去のチャットやファイルから文脈を自動で拾って回答に反映します(OpenAIヘルプセンター「Memory FAQ」/2026年8月6日確認)。自社サービスの話を何度もしているアカウントで「おすすめの勤怠管理システムは?」と聞けば、自社名が出やすくなります。これは自社の見え方ではなく、自分の履歴が返ってきているだけです。
理由3:ウェブ検索のオン・オフで別物になる
ChatGPTはウェブ検索を伴う回答と、モデル内部の知識だけで返す回答があります。ウェブ検索が走れば新しい情報が入る代わりに、その時点の検索結果に強く引っ張られます。走らなければ学習データ側の情報が出ます。この2つを混ぜて集計した数字は意味を持ちません。どちらかに固定します。
なお、ウェブ検索は無料ユーザーでも利用できる機能として公式のリリースノートに記載があります(help.openai.com「ChatGPT — Release Notes」/2026年8月6日確認)。無料のまま調べられるのはこのためです。
3. 観測条件を固定する5項目(これをやらないと以降は無意味)
チェックを始める前に、次の5項目を紙かスプレッドシートに書き出して固定します。毎月同じ条件で繰り返すためです。
# | 固定する項目 | 推奨設定 | 理由 |
|---|---|---|---|
1 | 実行モード | 一時チャットを使います | 既存メモリを参照せず、新しいメモリも作りません。モデル改善にも使われません(OpenAI公式ヘルプ) |
2 | メモリ設定 | 設定 → パーソナライズ → メモリ をオフにしてから開始 | 一時チャットを使い忘れたときの保険。オフの手順は公式ヘルプに記載あり |
3 | ウェブ検索 | 毎回オンで統一(またはオフで統一) | 混在させると前月比が成立しません |
4 | アカウントとプラン | 同じアカウント・同じプランを使い続けます | プランによって既定モデルが変わります。モデルが変われば回答も変わります |
5 | 実行回数と時刻 | 1本につき3回、同じ曜日・同じ時間帯 | 揺らぎを中央値で吸収します |
カスタム指示は消しておく
一時チャットではメモリは効きませんが、カスタム指示(Custom Instructions)は有効なままになる場合があります。「私はマーケティング会社の経営者です」といった自己紹介を入れていると、回答の前提が変わります。チェック用に、カスタム指示を空にした専用アカウントを1つ作るのが一番確実です。無料アカウントで足ります。
会社名の表記ゆれを先に決める
「株式会社スリスタ」「スリスタ」「surisuta」のどれを言及ありと数えるか、先に決めます。後から変えると過去データと比較できません。おすすめは「法人格を除いた社名の完全一致、またはサービス名の完全一致」を言及ありとする定義です。
4. プロンプトの分類軸:社名を出すか × 事実か推奨か
ここがこの記事の中心です。質問を「社名を出すか出さないか」と「事実を聞くか推奨を聞くか」の2軸で4象限に分けます。象限ごとに測っている意味が違うので、混ぜて平均を出してはいけません。
象限 | 質問の型 | 該当プロンプト | 測っているもの | 優先度 |
|---|---|---|---|---|
A | 無指名 × 推奨依頼 | 1・2・3 | 買い手が社名を知る前の推奨枠に入れているか。売上に最も近いです | 最優先 |
B | 無指名 × 事実確認 | 4・5 | カテゴリのプレイヤーとして認識されているか。選定基準に自社の強みが入っているか | 高 |
C | 指名 × 事実確認 | 6・7・8 | 社名を知った買い手が裏取りしたとき、誤情報が出ていないか | 高 |
D | 指名 × 推奨依頼 | 9・10 | 競合と並べられたときの相対評価。ネガティブ表現の有無 | 中 |
なぜ象限Cを軽視してはいけないか
象限Aで言及されなくても、失うのは機会であって信用ではありません。象限Cで誤情報が出ていると、信用を失います。「その会社は〇〇に対応していません」と事実と違う説明をされていた場合、それを見た買い手は問い合わせすらしません。優先度は象限Aの次に置くべきです。
5. 【全文掲載】確認プロンプト10本
以下をそのままコピーして使います。【 】の部分だけ自社の情報に置き換えます。全文を掲載するので、要約や省略はありません。
象限A|無指名 × 推奨依頼(プロンプト1〜3)
プロンプト1:条件つきカテゴリ推奨(最重要)
あなたは日本の中小企業の情報システム担当者です。
以下の条件に合う【勤怠管理システム】を検討しています。
候補を5つ挙げ、それぞれについて「向いている理由」「向いていない可能性がある点」を
2文以内で説明してください。
条件:
- 所在地:【日本国内・本社は地方都市】
- 従業員数:【30名】
- 業種:【製造業】
- 予算:【月額2万円以内】
- 重視する点:【設定が簡単で、専任の担当者がいなくても運用できること】
最後に、その5つを推奨した根拠として参照した情報源のURLを一覧で示してください。
プロンプト2:課題起点の推奨
【従業員30名の会社で、タイムカードの集計に毎月8時間かかっている】という状態を
解決したいと考えています。
1. この課題を解決する手段を、ツール導入以外も含めて3つの方向性で整理してください
2. そのうちツール導入で解決する場合の具体的なサービス名を5つ挙げてください
3. 各サービスについて、この課題に対する適合度を「高・中・低」で評価し、理由を1文で書いてください
回答の根拠となるURLを最後に一覧で示してください。
プロンプト3:予算と除外条件つきの推奨
【日本国内向けのクラウド勤怠管理システム】を探しています。
以下の除外条件を満たすものだけを、5つ挙げてください。
除外条件:
- 初期費用が10万円を超えるものは除く
- 最低利用人数の下限が50名以上のものは除く
- 日本語サポートがないものは除く
各候補について、上記3つの除外条件を満たしていると判断した根拠を、
それぞれ1行ずつ、参照元のURLとともに書いてください。
根拠が確認できないものは「確認できず」と明記してください。
象限B|無指名 × 事実確認(プロンプト4・5)
プロンプト4:カテゴリのプレイヤー列挙
日本国内で提供されている【クラウド勤怠管理システム】の主要なサービスを、
できるだけ多く列挙してください。最低15件を目標とします。
各サービスについて、次の3項目だけを簡潔に書いてください。
- 提供会社名
- 主な対象規模(小規模/中堅/大企業)
- 公式サイトのURL
推測で書かず、確認できない項目は「不明」と記載してください。
プロンプト5:選定基準の抽出
【クラウド勤怠管理システム】を選ぶときの評価基準を、重要度が高い順に10個挙げてください。
各基準について、
- なぜ重要なのか(1文)
- その基準で優れているとされる具体的なサービス名(1〜3件)
をセットで書いてください。
最後に、この10個の基準のうち「日本の中小企業では特に重要になるもの」を3つ選び、
理由を説明してください。
象限C|指名 × 事実確認(プロンプト6〜8)
プロンプト6:社名の基本情報確認
【株式会社スリスタ】という会社について、知っていることを教えてください。
次の項目に分けて回答してください。確認できない項目は必ず「情報が確認できません」と
書いてください。推測で埋めないでください。
- 事業内容
- 提供しているサービス名
- 所在地
- 設立年
- 主な顧客層
各項目について、その情報の参照元URLを併記してください。
プロンプト7:強み・弱みの説明(誤情報の検出用)
【ドヤマーケAI】というサービスについて、以下を教えてください。
1. どんな課題を解決するサービスか
2. 主な機能
3. 料金体系
4. 競合と比べた強み
5. 導入を見送るべきケース
各項目の末尾に、その情報をどこから得たかを
「公式サイト」「第三者メディア」「情報なし(推測)」のいずれかで明記してください。
プロンプト8:出典の確認
直前の回答で【ドヤマーケAI】について説明した内容について、
参照したページのURLを、説明した項目ごとに対応づけて一覧化してください。
形式:
| 説明した内容 | 参照したURL | そのURLの発行元 |
参照元が特定できない記述については、URL欄に「特定できない」と記入し、
その記述を回答から取り下げてください。
象限D|指名 × 推奨依頼(プロンプト9・10)
プロンプト9:指名比較
【ドヤ勤怠】と【競合A】【競合B】【競合C】を比較してください。
比較する観点は次の6つに限定します。
1. 料金体系(人数課金か定額か)
2. 最低利用料金
3. 初期費用
4. 主な機能の範囲
5. 対象とする企業規模
6. サポート体制
表形式で出力し、各セルの根拠となるURLを表の下に一覧で示してください。
公式サイトで確認できない項目は「公式ページに記載なし」と書いてください。
数値を推測で埋めることは禁止します。
最後に、「従業員30名・製造業・専任担当者なし」という条件では
どれを選ぶべきか、理由とともに1つ挙げてください。
プロンプト10:懸念・反論の確認
【ドヤ勤怠】の導入を検討しています。
導入して後悔する可能性がある点、注意すべき点、他社を選んだほうがよいケースを、
遠慮せず具体的に挙げてください。
各指摘について、
- その指摘の根拠(公式サイトの記載/第三者のレビュー/推測 のいずれか)
- 根拠のURL(ある場合)
を必ず添えてください。
根拠が「推測」の指摘については、末尾に【要検証】と付記してください。
この10本を使うときの注意
プロンプト8はプロンプト7の直後に、同じチャット内で投げます。それ以外の9本は毎回新しい一時チャットで開始します
カテゴリ名(
【 】の中身)は、自社が勝ちたい検索語ではなく、買い手が使う言葉にします。社内用語を入れると誰も聞かない質問になります10本を1セットとし、1セットを3回繰り返します。合計30回の実行になります。1回あたり1分弱なので30分で終わります
6. 回答の採点ルール:0〜3点で機械的に付ける
「なんとなく出てきた気がする」を排除するため、採点は次の4段階だけにします。判断に迷ったら低いほうを付けます。
点数 | 判定 | 具体的な状態 |
|---|---|---|
0 | 言及なし | 回答本文に自社名・サービス名が一度も出ません |
1 | 言及あり | 名前は出ますが、列挙の一部にとどまります。推奨の対象になっていません |
2 | 推奨あり | 候補として明示的に推奨されています。または上位3件以内に入っています |
3 | 推奨+出典 | 推奨されており、かつ自社ドメインのURLが出典として提示されています |
加点しない・減点する例
社名が出ても、別会社と取り違えられている場合は0点です。同名企業がある業種では頻発します
社名は出ましたが、事実と違う説明が付いている場合は1点にして、記録シートの備考に誤情報の内容を必ず書きます
URLが提示されても、そのURLが存在しない場合は出典として数えません。必ず開いて確認します
誤情報は別カウントにする
象限Cのプロンプト6〜8では、点数とは別に誤情報件数を数えます。1つの回答に3か所の誤りがあれば3件です。この数字は言及率よりも先に手を打つべき対象になります。
7. 【コピペ可】言及チェック記録シート
スプレッドシートに貼って使います。列はこの11列で固定します。
実行日 実行者 象限 プロンプトNo 実行回 ウェブ検索 スコア(0-3) 競合で言及された社名(カンマ区切り) 自社URLの提示有無 誤情報の件数 備考(誤情報の内容・気づき)
2026-08-06 山田 A 1 1 ON 0 無 0 上位3件はすべて大手。地方の中小向けという条件が効いていない
2026-08-06 山田 A 1 2 ON 1 A社,B社,C社 無 0 5件目に列挙のみ
2026-08-06 山田 A 1 3 ON 0 無 0
2026-08-06 山田 C 6 1 ON 2 有 1 設立年が実際と3年ずれている
集計シート(月次でこの5行だけ見る)
指標 今月 先月 差分 判断
言及率(全30回)
推奨率(スコア2以上)
出典獲得率(スコア3)
誤情報件数
競合で最も多く言及された社名
運用のルール
1つのファイルに追記し続けます。月ごとにファイルを分けると比較しなくなります
実行者を記録します。担当が変わったタイミングで数字が動くことがあるため、原因の切り分けに使います
備考欄は必ず埋めます。次に打つ手のヒントは、ほぼ全部ここに出ます
8. 集計の計算式:言及率・推奨率・出典獲得率・SoV
数字にしないと社内で議論できません。使う式は4本だけです。
【言及率】
言及率(%) = スコア1以上の回答数 ÷ 総実行数 × 100
例:30回中9回で社名が出た → 9 ÷ 30 × 100 = 30.0%
【推奨率】
推奨率(%) = スコア2以上の回答数 ÷ 総実行数 × 100
例:30回中3回で推奨された → 3 ÷ 30 × 100 = 10.0%
【出典獲得率】
出典獲得率(%) = スコア3の回答数 ÷ 総実行数 × 100
※自社サイトのページがAIの参照元として使われている割合。
コンテンツ施策の効果はここに最初に出る
【言及シェア(Share of Voice)】
自社SoV(%) = 自社の言及回数 ÷ 全社の言及回数の合計 × 100
例:30回の実行で、自社9回・A社25回・B社22回・C社14回・その他30回
自社SoV = 9 ÷ (9+25+22+14+30) × 100 = 9 ÷ 100 × 100 = 9.0%
象限ごとに分けて出す
全30回をまとめた1つの数字だけを見ると、原因が分からなくなります。最低でも象限Aだけの言及率は分けて出します。象限A(プロンプト1〜3、9回分)の推奨率が、売上に最も近い指標です。
最初の月に出る数字の目安
無名の中小企業が初めて測ると、象限Aの言及率は0%になることが多いです。これは正常です。0%を確認することに意味があります。次月に1回でも出れば、その回のプロンプトと条件を見れば何が効いたか特定できます。0%と分かっていないと、その特定ができません。
9. 初回チェックの実行手順(所要30分)
出し惜しみせず全工程を書きます。
準備(5分)
ChatGPTにチェック専用のアカウントでログインします。無料プランで構いません
設定 → パーソナライズ → メモリ をオフにします
カスタム指示が入っていれば全て削除します
記録シートをスプレッドシートに貼り、実行日・実行者を埋めておきます
【 】の中身を自社の情報に置き換えた10本を、メモ帳に用意しておきます
実行(20分)
新しい一時チャットを開きます(画面上部のメニューから一時チャットを選びます)
プロンプト1を貼って実行します。回答が出たらスコアを付け、記録シートに1行追加します
一時チャットを閉じ、もう一度新しい一時チャットを開いてプロンプト1を実行します。これを3回繰り返します
プロンプト2〜7、9、10も同じ手順で3回ずつ実行します
プロンプト8だけは、プロンプト7の直後に同じチャットで続けて投げます
提示されたURLは必ず1つずつ開き、実在するか確認します
集計(5分)
記録シートから言及率・推奨率・出典獲得率・SoVを計算します
象限Aだけの数字を別に出します
競合で言及された社名を集計し、上位5社を控えます
誤情報の内容を一覧化します
翌月以降
同じ手順を、同じ曜日・同じ時間帯・同じプロンプトで繰り返します。プロンプトを改善したくなりますが、改善するなら11本目として追加し、既存10本は変えません。変えた瞬間に前月比が消えます。
10. 言及されていなかったときに打つ手
0%だったときにやることを、効果が出るのが早い順に並べます。
打ち手1:誤情報の訂正(最優先・即日)
象限Cで誤情報が出ていたら、まず自社サイトに正しい情報が明記されたページを作ります。設立年・所在地・料金体系・対応範囲を、曖昧さなく1ページに書きます。AIが参照できる形で事実が置かれていないと、訂正のしようがありません。
打ち手2:カテゴリ語での「条件つき」ページを作る
象限Aのプロンプトを見ると分かるとおり、買い手は条件つきで聞きます。「従業員30名」「地方」「専任担当者なし」といった条件です。自社サイトに、その条件に正面から答えるページがあるか確認します。ないなら作ります。
悪い例:「多機能な勤怠管理システムです」
良い例:「従業員30名以下・専任担当者なしの会社が、初期設定を2時間で終える手順」
打ち手3:第三者メディアでの言及を増やす
象限Aで名前が出ている競合の出典URLを見ると、自社サイトではなく第三者のまとめ記事であることが多いです。掲載されている媒体を一覧化し、掲載条件を確認します。無料掲載枠がある媒体は珍しくありません。
打ち手4:AIクローラーがアクセスできるか確認する
robots.txtでAI関連のクローラーを弾いていると、そもそも参照されません。主要なクローラーの識別子は各社が公式に公開しています。
提供元 | クローラー識別子 | 用途(公式記載) |
|---|---|---|
OpenAI | GPTBot | 基盤モデルの学習用 |
OpenAI | OAI-SearchBot | ChatGPTの検索機能で表示するため |
OpenAI | ChatGPT-User | ユーザーの指示でページを訪問するとき |
Anthropic | ClaudeBot | 学習に寄与しうるコンテンツの収集 |
Anthropic | Claude-SearchBot | 検索結果の品質改善 |
Anthropic | Claude-User | ユーザーの質問に答えるためのアクセス |
Perplexity | PerplexityBot | Perplexityの検索結果に表示・リンクするため |
Perplexity | Perplexity-User | ユーザー起点のアクセス |
Google-Extended | Geminiモデルの学習・グラウンディングの許諾管理 |
(出典:developers.openai.com「Bots」/support.claude.com「Does Anthropic crawl data from the web...」/docs.perplexity.ai「Bots」/developers.google.com「Google's common crawlers」。いずれも2026年8月6日確認)
なお、OAI-SearchBotをブロックするとChatGPTの検索回答に出なくなるとOpenAIが明記しています。学習は拒否したいが検索には出たい場合、GPTBotとOAI-SearchBotを区別して設定する必要があります。この2つをまとめて弾いている企業は多いです。
打ち手5:Search Consoleの生成AIレポートを確認する
Google Search Consoleには、AI Overviews と AI モードでの表示回数を扱うレポートがあります。測定対象はインプレッション(サイトへのリンクが表示された回数)で、クリックや掲載順位は含まれないとヘルプに明記されています(Search Console ヘルプ「生成AIパフォーマンスレポート」/2026年8月6日確認)。ChatGPTの数字ではありませんが、無料で取れるAI面の実データとして併せて見る価値があります。
11. ChatGPTで足りるケースと、足りなくなる5つの条件
ここは正直に書きます。この記事の10本を手で回すだけで十分な会社は多いです。
ChatGPTの手動チェックで足りるケース
測りたいカテゴリが1つ、競合が5社以内
確認は月1回で足ります
見るのはChatGPTだけで構いません(買い手がGeminiやPerplexityを使う想定がない、または調べる余力がない)
結果を見るのが1〜2人で、社外に出す資料には使いません
そもそもAI経由の流入がまだ発生していない段階で、現状把握が目的です
この条件に当てはまるなら、有料ツールを契約する理由はありません。10本を回して記録シートを埋めるほうが、学びも大きいです。
足りなくなる5つの条件
複数エンジンを見る必要が出たとき。ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexityで結果は一致しません。4エンジン×10本×3回=120回を手で回すと、月2時間では終わりません
カテゴリや商材が増えたとき。3カテゴリになれば実行回数は3倍になります。この時点で手動は破綻します
回答文を保存して後から見返したくなったとき。一時チャットは履歴が残りません。手でコピーしない限り、先月の回答文はもう読めません
チームで共有・再現したくなったとき。アカウントが違えば条件が変わります。「誰がやっても同じ数字になる」状態を手動で維持するのは難しいです
社外に数字を出すとき。代理店への報告や役員向け資料に「手で30回聞いた結果」を出すと、必ず取得条件を問われます。取得ログが残る仕組みが要ります
このうち3番が最初に来ることが多いです。一時チャットは履歴を残さないという設計上の性質が、そのまま計測の弱点になります。回答全文を残したいなら、実行のたびにコピーしてシートに貼るか、保存機能のあるツールに移します。
12. 手動チェックの工程を代替するツール比較
手動チェックは7つの工程に分解できます。ツールを見るときは「7工程のどれを肩代わりするか」で見ます。機能名を並べても差は出ません。
7工程:①質問リストの管理 → ②複数エンジンへの同時実行 → ③定期実行の自動化 → ④回答全文の保存 → ⑤出典URLの抽出 → ⑥競合との比較集計 → ⑦変化の通知
ツール | 注力 | ①リスト管理 | ②複数エンジン | ③定期実行 | ④回答保存 | ⑤出典抽出 | ⑥競合比較 | 日本語UI | 料金(公式確認値) | 弱点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ドヤAIO | ★注力(自社) | ○ | ○ ChatGPT/Gemini/Claude/Perplexity | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ 国産 | 月9,980円(税込)の統一プランで全14サービス使い放題。無料版あり | ベンダー側の大規模プロンプト母集団からの推定インプレッションは出ません。カテゴリ全体のシェアを対外説明する用途には機能が足りません。SSO・監査ログなどエンタープライズ向け機能もありません |
ChatGPT+スプレッドシート(本記事の手動運用) | - | △ 手動 | × ChatGPTのみ | × | △ 手で貼る | △ 手で開く | △ 手で数える | ◎ | 0円 | 全工程が人力です。カテゴリが増えると破綻します |
生成AI言及チェッカー(オルグロー) | - | × | △ Googleの「AIによる概要」/ChatGPT/Gemini | × | × | △ | × | ◎ 完全日本語 | 無料 | 定点観測の機能がありません。1回につき3クエリまで。スポット確認用です |
AIMention(アズ・マーケティング) | - | ○ | ○ ChatGPT/Perplexity/Gemini | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ 国産 | Free ¥0/Starter 月4,980円/Pro 月14,800円/Agency 月39,800円(税表記は公式ページで確認できませんでした) | Claude非対応。Freeプランは月次計測 |
ミエルカGEO(Faber Company) | - | ○ | ○ ChatGPT/Gemini/Google AIO | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ 国産 | シングルサイト 月49,800円+税/マルチサイト 月99,800円+税。AI検索シェアモニタリングは月50,000円+税〜の別料金。初期費用別途 | 最小構成でも月5万円台からです。Claude・Perplexityは対応エンジンとして明記されていません |
AKARUMI(ipe) | - | ○ | ○ ChatGPT/Gemini/AIO/Claude/Perplexity | ○ | ○ 回答文アーカイブあり | ○ | ○ | ◎ 国産 | 公式サイトに金額の掲載なし(要問い合わせ) | 金額が事前に分からず、予算枠を先に決める組織では稟議を組みにくいです |
Otterly.AI | - | ○ | ○ ChatGPT/AI Overviews/Perplexity/Copilot | ○ | ○ | ○ | ○ | × 英語UI | Lite $29/月/Standard $189/月/Premium $489/月。Claude・Gemini等は $9〜$439/月の個別アドオン | Gemini・Claudeが標準プランに含まれず追加課金です。日本語UIなし |
Profound | - | ○ | △ 最安はChatGPTのみ | ○ | ○ | ○ | ○ | × 英語UI | Starter $99/月(年払い)/Growth $399/月(年払い)/Enterprise 応相談 | 最安プランはChatGPT単独です。Gemini・Claudeまで見るとEnterprise帯になります |
Peec AI | - | ○ | ○ 選択式 | ○ | ○ | ○ | ○ | × 英語UI | 公式の料金ページでプラン構成は公開されていますが金額の表示を確認できませんでした(年払い15%オフの記載のみ) | 有料プランでも追跡モデルは3つまで選択です。金額が公開ページ上で確認しにくいです |
AthenaHQ | - | ○ | ○ ChatGPT/Perplexity/AI Overviews/Gemini/Claude | ○ | ○ | ○ | ○ | × 英語UI | Essential 無料($25分・300クレジット)/Starter $295/月/Enterprise 応相談 | クレジット制のため月内の消費ペース管理が要ります。API利用は有料アドオンです |
Ahrefs Brand Radar | - | ○ | ○ AI Overviews/AI Mode/ChatGPT/Copilot/Gemini/Perplexity/Grok | ○ | ○ | ○ | ○ | × 英語UI | Select Platforms $398/月/All Platforms $699/月 | 単体では高額です。既存Ahrefs契約がない企業には過剰になりやすいです |
※料金・仕様は2026年8月5日〜6日に各社公式サイトで確認した値です。為替は換算していません。プランは最安帯を中心に記載しています。金額が確認できなかったものはその旨を記載しました。
表から読むべき3点
無料で始められる選択肢は実在します。「0円の手動運用」「生成AI言及チェッカー」「AIMentionのFreeプラン」「AthenaHQのEssential」が該当します。いきなり有料契約する必要はありません
Claude対応は分かれ目になります。日本語UIのツールでもClaude非対応のものがあります。買い手がClaudeを使う想定があるかで選択が変わります
英語UIのツールは最安プランの対応エンジンを必ず確認します。「対応エンジン6つ」と書かれていても、最安プランでは1つだけということがあります
13. FAQ
Q1. ChatGPTの無料版でもこのチェックはできますか
できます。ウェブ検索は無料ユーザーも利用できる機能として公式のリリースノートに記載があります(help.openai.com「ChatGPT — Release Notes」/2026年8月6日確認)。一時チャットとメモリのオフ設定も無料アカウントで使えます。
ただし、無料プランと有料プランでは既定で使われるモデルや利用量の上限が異なります(chatgpt.com のプランページ/2026年8月6日確認。同ページでは Free / Go / Plus / Pro / Business の各プランが案内されていますが、円建ての金額表示はこちらでは確認できませんでした。金額は必ず公式のプランページで確認してください)。重要なのは、毎月同じプランで実行し続けることです。途中でプランを変えると前月比が壊れます。
Q2. ChatGPTに機密情報を入れてもいいですか
このチェックで入れる情報は、自社名・サービス名・公開済みの料金・公開済みの機能に限ります。未公開の価格、開発中の機能名、顧客名、個人情報は入れません。
一時チャットについてOpenAIは「Temporary Chatsはモデルの改善には使われない」と明記しており、安全目的で最大30日間コピーを保持する場合があるとしています(help.openai.com「Temporary Chat FAQ」/2026年8月6日確認)。削除したチャットも、アカウントから即時に削除され30日以内にシステムから完全削除される旨が公式ヘルプに記載されています。
それでも、社内の情報取扱規程が優先されます。規程で外部AIサービスへの入力が制限されている場合は、先に情報システム部門の承認を取ってください。判断に迷う情報は入れません。
Q3. 何回実行すれば信用できる数字になりますか
1本につき3回が最低ラインです。3回のうち1回だけ出た場合と、3回とも出た場合は意味が違います。予算と時間があるなら5回にします。ただし回数を増やすより、毎月同じ回数で続けるほうが価値が高いです。比較できることが重要だからです。
Q4. 競合の名前が出て自社が出ないのは、競合が対策をしているからですか
そう決めつけないほうがいいです。原因は複数あります。(1) 第三者メディアでの掲載数の差、(2) 公式サイトに条件つきの情報がない、(3) 単純に事業規模と情報量の差、(4) AIクローラーをブロックしている。まず打ち手4のrobots.txt確認をします。ここが原因だった場合、対策の手間に対して効果が最も大きいです。
Q5. ChatGPTだけ見ればいいですか
自社の買い手がどのAIを使うかによります。BtoBの調達担当が業務端末で使うAIは、会社が契約しているサービスに縛られることが多いです。まず自社の既存顧客に「検討時にAIを使ったか、使ったなら何を使ったか」を数件聞くのが最短です。推測で4エンジンに広げると工数が4倍になります。
Q6. 数字が改善しない場合、どこまで続けるべきですか
3か月は続けます。AI側の参照元は検索インデックスと第三者メディアの掲載に依存するため、コンテンツを作ってから反映されるまでに時間差があります。3か月続けて象限Aの言及率が0%のままなら、施策が足りないのではなく、そもそも自社に関する一次情報がWeb上に不足しています。その場合はチェックを続けるより、公開情報を増やす側に時間を使います。
14. まとめ:今日やること
順番はこうなります。
チェック専用のChatGPTアカウントを用意し、メモリをオフにします(5分)
この記事の10本の
【 】を自社の情報に置き換えます(10分)一時チャットで3回ずつ実行し、0〜3点で採点します(20分)
言及率・推奨率・出典獲得率・SoVを計算します(5分)
誤情報が出ていたら、その訂正を最優先で行います
robots.txtでAIクローラーを弾いていないか確認します
来月、同じ条件で繰り返します
最初の1回は「0%」で構いません。測っていない状態と、0%だと分かっている状態は違います。0%だと分かっていれば、次に何かが変わったときにそれが検知できます。
ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexityの4つを日本語のまま定点観測したいなら
この記事の手順を月1回・ChatGPTだけで回すなら、費用は0円で足ります。手動を続けられなくなるのは、エンジンが増えたとき、カテゴリが増えたとき、回答全文を残したくなったときの3つです。この3つのどれかに当てはまるなら、ドヤAIO(当社のサービス)が候補になります。4エンジンの日本語プロンプトを登録して定期実行し、回答全文と出典URLを保存する用途に絞った作りで、統一プラン月9,980円(税込)に含まれます。無料版もあるので、まずこの記事の10本を登録して手動運用と結果が一致するかを確かめてください。逆に、カテゴリが1つでChatGPTだけを月1回見る段階なら、この記事のスプレッドシート運用で足ります。
本記事で参照した公式ページ(すべて2026年8月6日確認)
OpenAI ヘルプセンター「Temporary Chat FAQ」 https://help.openai.com/en/articles/8914046-temporary-chat-faq
OpenAI ヘルプセンター「Memory FAQ」 https://help.openai.com/en/articles/8590148-memory-faq
OpenAI ヘルプセンター「Chat and File Retention Policies in ChatGPT」 https://help.openai.com/en/articles/8983778-chat-and-file-retention-policies-in-chatgpt
OpenAI ヘルプセンター「ChatGPT — Release Notes」 https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
ChatGPT プランページ https://chatgpt.com/ja-JP/pricing
OpenAI「Bots」 https://developers.openai.com/api/docs/bots
Anthropic サポート「Does Anthropic crawl data from the web, and how can site owners block the crawler?」 https://support.claude.com/en/articles/8896518-does-anthropic-crawl-data-from-the-web-and-how-can-site-owners-block-the-crawler
Perplexity ドキュメント「Bots」 https://docs.perplexity.ai/guides/bots
Google 検索セントラル「Google's common crawlers」 https://developers.google.com/crawling/docs/crawlers-fetchers/google-common-crawlers
Google 検索セントラル「AI Features and Your Website」 https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features
Search Console ヘルプ「生成AIパフォーマンスレポート(検索)」 https://support.google.com/webmasters/answer/16984139



