動画制作

BtoB動画マーケティングの始め方【2026年版】種類・費用・手順

「動画マーケティングに取り組みたいけれど、何から始めればいいかわからない」。BtoB企

業のマーケティング担当者から、この相談を受ける機会が急増しています。実際、BtoB購買プロセスにおいて動画コンテンツが意思決定に与える影響は年々大きくなっており、テキストや静止画だけでは伝えきれない製品の操作感や導入効果を、短時間で直感的に届けられる点が評価されています。

一方で「動画制作は高い」「社内にノウハウがない」「効果測定が難しい」といったハードルを感じている方も多いはずです。本記事では、BtoB動画マーケティングの全体像を整理したうえで、動画の種類・費用相場・制作手順・AI活用による時短テクまで、現場担当者がすぐに活かせる実践ノウハウをまとめました。

BtoB動画マーケティング(30秒で分かる結論)

BtoB動画の3大勝チパターンは「サービス紹介動画」「導入事例インタビュー」「セミナーアーカイブ」。長さは60秒-15分で使い分け、サイト埋め込み·YouTube公開·ステップメール記入でCVとエンゲージメントを伸ばす。本記事では種類・制作費用・制作手順を解説。

BtoB動画マーケティングの種類と活用シーン

BtoBで活用される動画は大きく分けて6種類あります。それぞれ目的と活用シーンが異なるため、自社の課題に合った動画から優先的に制作するのが成功のコツです。

サービス紹介動画(認知〜比較検討フェーズ)

自社サービスの概要・強み・導入メリットを1〜3分で伝える動画です。Webサイトのトップページやサービスページに埋め込むことで、初回訪問ユーザーの理解度を一気に高めることができます。「課題提起→解決策(自社サービス)→導入後の姿」の構成が王道です。動画広告(https://doyamarke.surisuta.jp/dictionary/video-ads)としてSNSに配信する用途にも適しています。

参考:企業紹介動画の制作方法|会社の魅力を伝える映像コンテンツの作り方|Freshtown

導入事例動画(比較検討〜決裁フェーズ)

既存顧客へのインタビューを通じて、導入前の課題・選定理由・導入後の成果を第三者の声で伝える動画です。事例動画(https://doyamarke.surisuta.jp/case-study-video)は、BtoB購買の「社内稟議」を通すための強力な武器になります。テキストの事例記事だけでなく動画を用意しておくことで、担当者が上長や決裁者にサービスを説明する際の負担を減らせます。

製品デモ・操作説明動画(比較検討フェーズ)

SaaSやソフトウェアの管理画面操作、機械設備の動作実演など、実際の使い勝手を見せる動画です。画面キャプチャ+ナレーションで制作できるため比較的低コストで作れます。「無料トライアル前のハードルを下げる」効果が高く、リード獲得(https://doyamarke.surisuta.jp/dictionary/lead-nurturing)の導線として設置するのが効果的です。

ウェビナー・セミナー動画(リード獲得〜ナーチャリング)

ライブ配信したウェビナーを録画してアーカイブ公開する手法は、1回の登壇から長期的にリードを獲得できる費用対効果の高い施策です。ウェビナーの始め方(https://doyamarke.surisuta.jp/notes/webinar_start_guide)から集客・運用までを体系的に設計すれば、月1回の開催でも安定的なリード供給源になります。録画をホワイトペーパー(https://doyamarke.surisuta.jp/notes/whitepaper-production)のダウンロード特典として活用するのも有効です。

SNS短尺動画(認知拡大・ブランディング)

YouTubeショート・TikTok・Instagramリールなど、60秒以内の短尺動画で専門知識やノウハウを発信する手法です。BtoB企業でも「中の人」の顔が見えるコンテンツは好感度と信頼性を高めます。長尺動画の一部を切り出してリパーパス(再利用)するのが効率的です。

採用動画(人材獲得)

直接的なマーケティング施策ではありませんが、社員インタビューやオフィス紹介の動画は採用広報に欠かせません。マーケティング部門が制作ノウハウを持っていれば、採用チームと連携して動画資産を社内横断的に活用できます。

BtoB動画の費用相場と予算の考え方

動画制作の費用は「何を、誰が、どう作るか」で大きく変わります。BtoB動画の費用相場を制作方法別に整理すると、以下のようになります。

外注制作の費用感

動画制作会社に依頼する場合、シンプルなインタビュー撮影+編集で30万〜50万円、企画・絵コンテから作り込むサービス紹介動画で50万〜150万円、アニメーション動画で80万〜200万円程度が目安です。撮影が入ると人件費・機材費・移動費がかさむため、まずは撮影不要の動画(画面収録やスライド動画)から始めるのがコストを抑えるポイントです。

内製・AI活用の費用感

AI動画生成ツールやCanvaなどのテンプレートツールを使えば、月額1万〜3万円程度のツール費用のみで動画を量産できます。画面収録ツール(Loom、OBS Studio等)は無料で使えるものも多く、社内説明用のデモ動画であれば実質ゼロ円で制作可能です。クオリティを求めるなら「AIで下書き→プロに仕上げを依頼」するハイブリッド型が費用対効果に優れています。

予算配分の考え方(三森実務メモ)

株式会社スリスタ代表の三森は、BtoB中小企業の動画活用についてこう話します。「初めて動画に取り組む企業には、まず月5万円以下の予算で"自分たちで作れる動画"を3本作ることを提案しています。操作デモ、よくある質問への回答、社長メッセージの3つです。この3本だけで営業資料のクオリティが一段上がります。外注は"社外に見せるサービス紹介動画"だけに絞ると予算が分散しません」。ROI(https://doyamarke.surisuta.jp/dictionary/roi)を最大化するには、内製と外注の使い分けが重要です。

SaaSのデモ動画・操作紹介動画の作り方と、制作会社への依頼方法

BtoBで最初に作る動画として相談が多いのが、SaaSやアプリのデモ動画・操作紹介動画です。画面収録で作れるため内製しやすい一方、サービス紹介ページや広告に載せる版は制作会社に頼みたいという判断もあります。ここでは内製の台本の型と、外注するときに渡す依頼書の型をまとめます。

内製する場合:操作紹介動画の台本テンプレート

操作紹介動画は「どの画面で、何をクリックし、何が起きるか」を1操作ずつ書き出すと、収録のやり直しが減ります。以下は編集部が作成した台本の型です。角括弧の中を自社の内容に置き換えてください。

【動画の目的】[例:無料トライアル申込前に、初期設定の流れを見せる]
【視聴者】[例:導入を検討している営業部門の担当者]
【尺の目安】[例:2〜3分]

0:00-0:10 課題の提示:[視聴者が困っている作業を1文で]
0:10-0:20 この動画で分かること:[完了までの手順数と所要時間の目安]
0:20- 操作1:[画面名]で[ボタン名]を押す → [起きること]
       テロップ:[操作の要点を15字前後で]
操作2:[画面名]で[入力項目]を入力する → [起きること]
操作3:[結果画面]を確認する → [視聴者が得られる状態]
最後の10秒 次の行動:[トライアル申込/資料ダウンロード/問い合わせ先]

【収録前チェック】
・テスト用データに差し替え、実在の顧客名・個人情報を映さない
・通知・ブックマークバー・他のタブを非表示にする
・画面の拡大率を上げ、スマートフォンで見ても文字が読めるか確認する

外注する場合:制作会社の選び方で確認すること

  • BtoBのデモ動画・操作説明動画の制作実績があり、実物を見せてもらえるか

  • 画面収録の差し替えや、UI変更に伴う再編集にどこまで対応できるか(SaaSは画面が変わるため、公開後の修正条件が重要です)

  • 台本・構成案の作成が見積もりに含まれるか、自社で用意する前提か

  • 納品形式(横長・縦長・字幕あり/なしの複数版)と、元データ(編集プロジェクト)の受け渡しの有無

  • ナレーション・BGM・素材の権利がどの範囲で使えるか(Web掲載、広告配信、展示会での上映など)

制作会社に渡す依頼書テンプレート

見積もりの比較は、同じ条件を全社に渡したときにだけ成り立ちます。以下は編集部が作成した依頼書の型です。

■依頼の概要
・商材:[サービス名と一言説明]
・動画の種類:[サービス紹介/操作デモ/導入事例 など]
・目的と置き場所:[例:サービスページに埋め込み、商談前にメールで送付]
・視聴者:[業種・役職・検討段階]

■仕様
・尺:[例:90秒版と15秒の広告版]
・形式:[横長16:9/縦長9:16]
・撮影:[なし(画面収録+素材)/あり(場所・人数)]
・ナレーション:[プロ/AI音声/なし] 字幕:[必要]

■こちらで用意するもの
・画面収録用のテスト環境、ロゴ、既存の営業資料

■見積もりで分けて記載してほしい項目
・企画・構成、台本、撮影、編集、ナレーション、修正回数、公開後の差し替え費用

■スケジュール
・初稿希望日:[日付] 公開希望日:[日付]

見積書は総額だけでなく、修正の回数と、公開後に画面が変わったときの差し替え費用を必ず確認してください。SaaSの操作動画は公開後に更新が必要になることが多く、ここが後から費用が膨らむ原因になりやすい項目です。

操作紹介動画のナレーションを内製したい場合は、Google AI Studioで人の声に近いナレーションを作る手順を動画で解説しています。台本テンプレートで書いた読み上げ文をそのまま音声にできます。

BtoB動画の制作手順5ステップ

動画制作は「企画→台本→素材準備→編集→公開・分析」の5ステップで進めます。BtoB動画に特化したポイントをステップごとに解説します。

STEP1:目的とターゲットを明確にする

「誰に」「何を伝えて」「どう行動してもらいたいか」を最初に決めます。BtoBの場合、動画を見るのは現場担当者でも、最終的な導入を決めるのは部門長やCxOであることが多いです。ペルソナ設定では「視聴者」と「決裁者」の両方を意識しましょう。KPI(https://doyamarke.surisuta.jp/dictionary/kpi)も事前に設定しておくと、制作後の振り返りがスムーズです。

STEP2:構成・台本を作る

BtoB動画では「最初の10秒で視聴者の課題に言及する」のが鉄則です。BtoCと違い、BtoBの視聴者は業務時間中に見ているため、冒頭で自分事と感じなければ即離脱します。基本構成は「課題提起(10秒)→解決策の提示(30秒〜1分)→根拠・事例(1分)→CTA(10秒)」の型が使いやすいです。台本作成はChatGPTやClaudeなどのAIツールで下書きを作り、自社の言葉で磨き上げると効率的です。

STEP3:素材を準備・撮影する

撮影が必要な場合は、スマートフォンと三脚、ピンマイクがあれば十分な品質を確保できます。照明は窓際の自然光を活用すれば追加機材は不要です。SaaSのデモ動画であればOBS StudioやLoomで画面収録するだけで完成します。素材として既存のパワーポイント資料やWebサイトの画面キャプチャも活用しましょう。「新しく撮る」のではなく「今あるものを動画にする」発想が内製化のコツです。

STEP4:編集・仕上げ

BtoB動画の編集で最も重要なのはテロップ(字幕)です。オフィスでミュートのまま視聴する人が大半であるため、音声がなくても内容が伝わるよう主要なメッセージは必ずテロップで表示します。無料の編集ソフトならDaVinci Resolve、手軽さ重視ならCanvaやCapCutが適しています。BGMは著作権フリー素材サイトから調達し、音量は控えめに設定しましょう。

STEP5:公開・配信・効果測定

動画を公開したら、視聴回数だけでなく「平均視聴時間」「視聴完了率」「CTAクリック率」を追いましょう。YouTubeであればYouTube Studioのアナリティクス、自社サイト埋め込みならWistiaやVidyardなどの動画ホスティングツールで詳細な視聴データを取得できます。BtoBマーケティング(https://doyamarke.surisuta.jp/dictionary/btob-marketing)の成果指標としては、最終的に「動画視聴後の資料請求数」や「商談化率」で評価するのが理想です。

公開したBtoB動画を見つけてもらうための設定

BtoBの動画は、公開した直後よりも、検討が進んだ担当者が後から検索して見つけるときに働きます。作った動画が検索結果やサイト内で見つかる状態になっているかを、公開時に確認してください。

YouTubeではチャプターと概要欄を整える

5分を超えるデモ動画やウェビナーの録画は、チャプターを付けると視聴者が目的の箇所へ移動できます。YouTubeヘルプでは、手動でチャプターを付ける条件として、最初のタイムスタンプを00:00で始めること、3つ以上のタイムスタンプを昇順で並べること、各チャプターを10秒以上にすることが示されています(出典:YouTubeヘルプ「動画チャプター」)。

00:00 この動画で分かること
00:25 [課題]が起きる理由
01:10 [機能名]の設定手順
03:40 導入企業での使い方
05:30 料金と申込方法

チャプター名は、視聴者が検索する言葉(機能名や課題名)で書くのが基本です。概要欄の冒頭2〜3行には「誰の、どの課題を扱う動画か」とサービスページへのリンクを置き、字幕はミュートで見る視聴者のためにも自動字幕を確認・修正してから公開してください。

自社サイトに載せるときは、動画ごとのページを用意する

Google検索セントラルの動画のベストプラクティスでは、動画をインデックスさせるために動画ごとの再生ページを用意すること、動画に固有のタイトル・説明・サムネイルを付けること、構造化データ(VideoObject)を使えることなどが説明されています(出典:Google検索セントラル「動画のSEOに関するベストプラクティス」)。

  • 1ページに多数の動画を並べるだけでなく、主要な動画には専用のページを作り、動画の内容を文章でも説明する

  • ページのタイトルと動画のタイトルを一致させ、何の動画かが検索結果で分かるようにする

  • 文字起こしを要約して本文に載せると、動画を再生しない読者にも内容が伝わる

  • 公開後はSearch Consoleの動画インデックス登録レポートで、動画が認識されているかを確認する

AI活用でBtoB動画制作を効率化する方法

AIツールを活用することで、動画制作の工程を大幅に圧縮できます。ここでは具体的な活用シーンを紹介します。

台本作成をAIで自動化する

ChatGPTやClaudeに「ターゲット」「伝えたいメッセージ」「尺(秒数)」を指定するだけで、BtoB動画の台本ドラフトを数分で生成できます。プロンプト例:「BtoB SaaS企業のマーケ担当者向けに、当社の顧客管理ツールの操作性の良さを訴求する90秒の動画台本を作ってください。課題提起→解決策→事例→CTAの構成でお願いします」。AI記事作成(https://doyamarke.surisuta.jp/notes/ai-article-writing-comparison-2026)と同じ要領で、まずAIに骨子を作らせてから肉付けするのが効率的です。

AI動画生成ツールでゼロから動画を作る(三森実務メモ)

三森はAI動画制作について次のように語ります。「ドヤ動画では、テキスト入力だけでBtoB向け動画を自動生成できる仕組みを提供しています。台本・映像・ナレーションをAIが一括処理するため、従来の制作時間の1/20程度で完成します。もちろんAI生成のままでは"全自動感"が出てしまうこともあるので、最終的な微調整は人の手で行います。大事なのは"完璧な動画を1本作る"ことではなく、"7割の出来でいいから数を出す"こと。数を出せば、どのパターンが反応が良いか検証できるようになります」。

AI動画生成ツールで短い動画を作る実例として、ChatGPTとMiniMax H3を組み合わせ、チャンネルのオープニング動画を10本作った回を紹介します。

AIで作った台本・映像を公開する前に確認すること

AIで台本や映像を作ると制作は速くなりますが、公開前の確認を省くと、誤った情報や権利上問題のある素材がそのまま外に出ます。株式会社スリスタの一次調査では、業務でAIを使った際に事故・ヒヤリハットを経験した51名のうち、「AIが生成した誤情報をそのまま納品・公開した(ハルシネーション事故)」が33.3%(17/51)、「著作権・引用ルールに抵触する可能性のある出力をしてしまった」が21.6%(11名)でした。

出典:株式会社スリスタ『企業の生成AI活用実態調査2026』(n=400)。詳細は業務AI事故・ヒヤリハット実態2026で公開しています。

  • 台本に出てくる数字・機能・料金を、自社の最新資料と1つずつ照合したか

  • 他社名・他社製品名、実在の人物に似た人物が映っていないか

  • 生成に使ったツールの利用規約で、商用利用・広告利用が認められているか

  • BGM・フォント・画像素材の出所と使用範囲を記録したか

  • 営業・法務など、制作者以外の1名が公開前に視聴したか

AIで映像を作る工程そのものは、商品を撮影せずにスニーカーのCMを作った動画で、絵コンテから完成までを公開しています。工程の詳細はAIで作るスニーカーCMの全工程にまとめています。

BtoB動画広告として配信する|媒体・課金方式・効果測定の考え方

ここまでは動画を「作る」話でしたが、作った動画を広告として配信するとなると、設計すべきことが変わります。BtoB動画広告は、BtoCと同じ感覚で出稿すると費用だけがかさむ領域です。配信前に押さえておくべき論点を整理します。

配信媒体の選び方|BtoBで機能する順に

媒体ごとに、狙える相手と使いどころが明確に分かれます。

  • YouTube広告:リーチが最も大きく、動画広告の入り口として使いやすい媒体です。BtoBでは「業界名+課題」で検索している層に、関連動画の前後で当てる設計が現実的です

  • ディスプレイ広告(GDN・YDA):自社サイトを訪問済みの企業担当者に再接触するリターゲティング用途で最も費用対効果が出ます。BtoBは検討期間が長いため、忘れられないための接触として効きます

  • Meta(Facebook・Instagram):役職や業種でのターゲティングが可能ですが、業務中に見る媒体ではないため、即時の資料請求より認知づくり向きです

  • X(旧Twitter):情報感度の高い担当者層に届きます。SaaSや開発ツールなど、担当者自身が情報収集する商材と相性が良い媒体です

  • 業界専門メディアへの純広告:単価は高いものの、対象が業界関係者に限定されるため、ニッチな法人商材ではプラットフォーム広告より効率が良くなることがあります

迷った場合は、まずリターゲティングから始めてください。すでに自社を知っている相手への配信は最も無駄が少なく、少額でも成果を判断しやすいためです。新規リーチの拡大は、そこで動画の訴求が機能すると確認できてからで遅くありません。

課金方式の違いと、BtoBでの選び方

動画広告の課金方式は主に3種類あります。

  • CPV(視聴課金):一定秒数以上再生されたときに課金。動画を見てもらうこと自体が目的の認知フェーズ向き

  • CPM(インプレッション課金):表示回数に対して課金。広く知らせたいときに使う方式

  • CPC(クリック課金):クリックされたときのみ課金。資料ダウンロードなど、行動を促したいときに向く方式

BtoBで最初に選ぶべきはCPC寄りの設計です。理由は単純で、BtoBは母数が小さく、再生回数を稼いでも商談につながらなければ意味がないためです。「何人が見たか」ではなく「何人が次の行動を取ったか」で払う設計にしておくと、判断を誤りにくくなります。

なお単価は媒体・業種・時期・競合状況によって大きく変動します。BtoBはターゲットが狭いぶん、同じ媒体でもBtoC商材より単価が高くなるのが通常です。相場の数字を鵜呑みにせず、少額でテスト配信して自社の実績値を取ってから本格投下してください。

BtoB動画広告で最も多い失敗|認知目的の動画に商談を期待する

現場で繰り返し見る失敗は、会社紹介動画やブランドムービーをそのまま広告として配信し、商談が生まれないと嘆くというものです。これは動画の出来の問題ではなく、目的と素材が噛み合っていないだけです。

広告として配信するなら、動画の冒頭で「誰の、どの課題の話か」を数秒以内に示す必要があります。スキップされる前提の媒体では、会社の沿革や理念から入る構成は最後まで見られません。既存の会社紹介動画を流用する場合は、少なくとも冒頭数秒を差し替えた広告用の版を別に用意してください。

効果測定は「再生完了率」で判断しない

動画広告の管理画面には再生完了率や視聴単価が並びますが、BtoBでこれらを主指標にすると判断を誤ります。最後まで見られた動画が、商談を生むとは限らないためです。

見るべきなのは次の3つです。

  • 配信期間中の指名検索数の変化:社名やサービス名での検索が増えていれば、動画は認知として機能しています

  • サイト来訪と資料ダウンロードの増減:動画から直接クリックされなくても、後日検索して訪れる経路がBtoBでは主流です

  • 商談化した企業が、事前に動画に接触していたか:営業側にヒアリングすれば分かります。数は少なくても、この事実確認が最も確度の高い評価材料になります

BtoB動画広告は、クリックの直後に成果が現れる施策ではありません。「動画を見た → 後日検索した → 資料を請求した」という時間差の経路を前提に評価軸を組むことが、継続判断を誤らないための最大のポイントです。短期のCPAだけで打ち切ると、効いていた施策を止めてしまうことになります。

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ドヤ広告画像AIを詳しく見るBtoB企業が動画マーケティングに取り組むべき3つの理由

テキストでは伝わらない「体験」を届けられる

BtoB商材は「使ってみないと価値がわからない」ものが大半です。SaaSの管理画面、製造装置の動作音、コンサルタントの雰囲気など、テキストや写真だけでは伝えにくい情報を、動画なら数十秒で体感させることができます。特にSaaS系のプロダクトでは、操作デモ動画を掲載しているサービスページのCVR(https://doyamarke.surisuta.jp/dictionary/ctr)が未掲載ページの2倍以上になるケースも珍しくありません。

購買プロセスの長いBtoBだからこそ「資産性」が高い

動画マーケ 費用構造|BtoB動画マーケティング完全ガイド を整理した図解

BtoBの購買プロセスは平均3〜6ヶ月と長く、検討段階で繰り返し情報収集が行われます。一度制作した動画はWebサイト・メール・SNS・展示会・営業資料など複数チャネルで繰り返し利用でき、営業担当が毎回説明していた内容を動画に置き換えることで工数も削減できます。記事コンテンツと同様に、制作コストが初期投資型の「資産」として機能するのが大きな魅力です。

AI時代で制作コストとハードルが激減した

2026年現在、AI動画生成ツール(https://doyamarke.surisuta.jp/ai-video-generation)の進化により、動画制作の敷居は劇的に下がりました。テキスト入力だけで台本・映像・ナレーションを一括生成できるサービスが登場し、従来50万円以上かかっていた3分動画の制作コストが10分の1程度まで下がるケースも出ています。「動画は外注しないと作れない」という時代は終わりつつあります。

よくある質問(FAQ)

Q. BtoB動画は何分くらいが最適ですか?

A. サービス紹介動画は1〜3分、製品デモは3〜5分、ウェビナーは30〜60分が目安です。SNS向けの短尺動画は30〜60秒を基本にしましょう。いずれの場合も「冒頭15秒で興味を引く」設計が視聴完了率を左右します。

Q. 動画のROIはどう測ればいいですか?

A. 直接的な指標として「動画視聴後のCVR」「動画経由の資料請求数」、間接的な指標として「サイト滞在時間の変化」「営業商談時間の短縮」を追うのがおすすめです。MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携すれば、動画視聴者の商談化率まで追跡できます。

Q. 動画制作を内製するか外注するか、どう判断すればいい?

A. 「対外的に公開するブランド動画」は外注、「社内向け・営業支援用の動画」は内製が基本です。操作デモやFAQ動画は更新頻度が高いため内製が向いています。外注と内製の判断基準について、詳しくはマーケティング「自分でやる」vs「外注する」vs「AIに任せる」(https://doyamarke.surisuta.jp/notes/marketing-self-vs-outsource-vs-ai)も参考にしてください。

Q. YouTubeとVimeo、どちらに動画を上げるべき?

A. SEO目的ならYouTube一択です。Google検索結果にYouTube動画は表示されるため、検索流入が期待できます。一方、自社サイトに埋め込む場合はVimeoやWistiaの方が「関連動画」に競合が表示されない利点があります。両方にアップロードして使い分けるのがベストです。

Q. SaaSのデモ動画を制作会社に頼むとき、何を用意すればいいですか?

A. 動画の目的と置き場所、視聴者(業種・役職・検討段階)、尺と形式、画面収録用のテスト環境の4点です。本記事の「制作会社に渡す依頼書テンプレート」を埋めて複数社に同じ条件で渡すと、見積もりを比較しやすくなります。公開後に画面が変わったときの差し替え費用も事前に確認してください。

Q. 動画にチャプターや字幕は付けるべきですか?

A. 5分を超える動画はチャプターを付けると、視聴者が必要な箇所だけを見られます。YouTubeでは00:00から始まる3つ以上のタイムスタンプを概要欄に書くとチャプターになります。字幕は、音を出せない環境で見る視聴者のために、自動字幕を確認・修正してから公開するのが基本です。

まとめ|BtoB動画マーケティングは「小さく始めて、早く回す」

BtoB動画マーケティングは、正しいステップで取り組めば中小企業でも大きな成果を出せる施策です。最後に、本記事のポイントを振り返ります。

動画はテキストでは伝わらない「体験」を届けられるBtoBに最適な手法です。サービス紹介・事例・デモ・ウェビナー・SNS短尺・採用の6種類から、自社の優先課題に合ったものを選びましょう。費用は外注で30万〜200万円、AI内製なら月数万円から始められます。制作は「目的設定→台本→素材→編集→効果測定」の5ステップ。AIツールを活用すれば台本作成から動画生成まで大幅に時短できます。

まずは社内向けの簡単な動画を1本作ってみてください。操作デモをLoomで録画する、社長の一言メッセージをスマホで撮る、それだけでも「動画がある営業資料」は確実に受注率を押し上げます。

「動画マーケティングを始めたいけど何から手をつければいいかわからない」「AIで動画を作る方法を詳しく知りたい」という方は、ドヤマーケ編集長との無料相談をご活用ください。御社の状況に合わせた具体的な動画活用プランをご提案します。

監修者

動画マーケ 選び方|BtoB動画マーケティング完全ガイド を整理した図解

プロフィール

三森 捷暉(みつもり かつき)/株式会社スリスタ 代表取締役。BtoBマーケティング支援を専門とし、オウンドメディア構築・AI活用・動画マーケティングの分野で中小企業の伴走支援を行う。「少人数でも成果を出せるBtoBマーケの仕組み化」をテーマに、ドヤマーケを通じてノウハウを発信中。

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この記事の著者

Katsuki.Mitsumori

三森 捷暉(みつもり かつき)

著者プロフィールはこちらから↓
 /author/mitsumori
ドヤマーケ運営・ドヤAI開発者|株式会社スリスタ 代表

ドヤマーケの運営者であり、AIツール群「ドヤAI」の開発者です。専門はBtoBマーケティング、SEO、コンテンツマーケティング、生成AI活用。
2021年、新卒第1号として株式会社Piece to Peace(CarryMe)に入社し、広報・マーケティング・デザイン・コンテンツ制作を横断的に担当。SEO記事、比較記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告施策を組み合わせた商談創出の仕組み化を推進してきました。

その後、株式会社スリスタ(設立:2025年3月14日/代表:三森 捷暉)を設立。
現在はスリスタにて、オウンドメディア「ドヤマーケ」を運営しながら、記事作成・バナー・スライド・営業リストなどのマーケティング業務をAIで進める「ドヤAI」を開発しています。

スリスタでは、SEO記事制作、比較記事、一次情報設計、バナー制作、構成案作成といったマーケティング業務を、ユーザーが「選ぶだけ」「スワイプするだけ」で進められる設計思想をもとに、AIツールとして実務レベルで実装。
マーケティングを「1人でも回せる状態」にするための仕組みづくりを行っています。

YouTubeでは、AI活用の実務を発信する「【ドヤAI】ミツモリ」と、世の中のSaaSをAIで実際に作ってみる「SaaSは死にましぇん【AI開発】」を運営しています。
ウェビナー・登壇実績
CarryMe主催ウェビナー
URL:https://carryme.jp/webinar58_20251126_ntt_webinar
絶対に失敗しないためのタクシー広告しくじり発表会
PR TIMES掲載イベント
URL:https://carryme.jp/agent/seminar-event/webinar23_20240417_taxi_ads_webinar/